原題:『タイガーマスク』
監督:落合賢
脚本:伊藤秀裕/江良至/落合賢/マイケル・ウェルス・ショック
撮影:クリス・富雷陸(フライリク)
出演:ウエンツ瑛士/夏菜/哀川翔/良知真次/勝信/釈由美子/平野綾/温水洋一/辻よしなり
2013年/日本
話題にさえのぼらない名作について
名作『タイガーマスク』を91分でまとめたというのだから、それほど期待して観に行ったわけではないものの、さすがに「ちびっこハウス」から抜け出した伊達直人たちが宮地真緒が扮するミスターXというスタッフに連れられて、「ここが虎の穴よ」と言われた場所がただの普通の穴だったシーンはがっかりさせられた。せめて本作を象徴する肝心な部分はCGで、壁に掛けられていた虎の絵のように仕上げて欲しかった。
闘う場面は2度あったが、どちらとも「タイガーマスク」同士の内輪もめの上に、タイガーマスクは特殊マスクで強くなるという設定で、仮面ライダーと何が違うのか分からない。
ラストのオチも雑で、2012年のクリスマスのお祝いとしてニューヨークから「ちびっこハウス」に送られてきた小切手には「一千万円」と書かれており、ミスターXに追われている身のタイガーマスクがどのようにして稼いだのか全く分からない。
話題になっただけでも『ガッチャマン』(佐藤東弥監督 2013年)の方がマシだったのであろうか?