MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『マラヴィータ』

2013-11-16 22:52:51 | goo映画レビュー

原題:『Malavita』 英題:『The Family』
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン/マイケル・カレオ
撮影:ティエリー・アルボガスト
出演:ロバート・デ・ニーロ/ミシェル・ファイファー/トミー・リー・ジョーンズ/ディアナ・アグロン
2013年/アメリカ・フランス

パロディ作品の鑑賞方法

 フランスのノルマンディーに再び‘上陸’した‘ヤンキー’のジョヴァンニ・マンゾーニは、とりあえずフレッド・ブレイクと名乗って歴史家として振舞っている。そんなフレッドにアメリカ映画の講演の依頼が来る。『走り来る人々(Some Came Running)』(ヴィンセント・ミネリ監督 1958年)という作品は、フランク・シナトラが演じた主人公のデイブ・ハーシュの、事件を起こしてアメリカのインディアナ州の街を追われ、小説を書きながらヨーロッパをさまよっているという設定が自分自身の境遇と重なっており、街の人々と溶け込もうと努めているフレッドはロバート・スタンスフィールドFBI捜査官を付添人にして引き受けるのであるが、当日になってフィルムの調達が間に合わず、代わりに上映された作品は『グッドフェローズ(Goodfellas)』(マーティン・スコセッシ監督 1990年)で、実はマフィアだったフレッドはブルックリンのマフィアが描かれたこの作品に詳しく、上映後のトークイベントも自らの体験を語れたおかげで大盛況となる(実はマフィアの一人であるジミー・コンウェイを演じているのがロバート・デ・ニーロ本人である)。さらにジャック・タチ監督の『ぼくの伯父さんの休暇』(1953年)や『ぼくの伯父さん』(1958年)などのポスターを示すことで、荒々しい‘ヤンキー’と対照的なフランス人の素朴さを暗示させる演出が上手い。
 製作総指揮のマーティン・スコセッシと出演者のロバート・デ・ニーロが、敢えて本作に『グッドフェローズ』を挿入してくるということは、もはや現代においては「グッドフェローズ」のような男たちの世界観は自虐ネタのようにしかウケないと判断し、女性たちも含めた本当の「The Family」を、自己責任として土壇場までバラバラに行動させたのであろうから、本作を『グッドフェローズ』を観るように真剣に観ては作品の粗しか見えてこないであろうが、元ネタを知らなければその面白さがよく分からないという側面は否定しない。


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貧乏人とは縁の無い虚偽表示

2013-11-16 00:50:20 | Weblog

田原総一朗「ホテル・百貨店を揺るがす食材偽装の『真犯人』は誰だ」(dot.) - goo ニュース
食材偽装、400施設に 消費者庁が立ち入り調査も(産経新聞) - goo ニュース
三越・高島屋・そごう・パルコ…虚偽表示が発覚(読売新聞) - goo ニュース

 全国各地のホテルや百貨店で相次ぐ食材偽装表示問題の発端となったのは10月22日の

大阪の阪急阪神ホテルズの公表だったことも忘れかけているほど次から次へと有名ホテルや

デパートが“名乗り”を挙げ出すとは想像もしていなかった。その上、それぞれの店で微妙に

偽装表示されていた商品が違うために覚えきれず、ひょっとするならばこれは敢えて大量に

公表することで逆にうやむやにしようという業界の“談合”ではないのかと勘ぐってしまい、

本当にけしからぬと思っていたのであるが、よくよく考えてみると、個人的には今まで名前が

挙がったホテルも百貨店も利用したことがないことを思い出し、別にこの問題で癇癪を起こす

必要などなかったのだと反省した次第である。


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