MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『大河への道』

2022-06-26 00:56:37 | goo映画レビュー

原題:『大河への道』
監督:中西健二
脚本:森下佳子
撮影:柴主高秀
出演:中井貴一/松山ケンイチ/北川景子/岸井ゆきの/和田正人/立川志の輔/西村まさ彦/平田満/草刈正雄/橋爪功
2022年/日本

足による地図の作り方について

 本作は伊能忠敬と天文学者の高橋景保を始めとする伊能組の地図製作の過程が細かく描かれており、足のサイズで距離を測ったり地図を書いている最中に墨をこぼしてしまったりと、当時の地図作りの困難さが改めて実感できるし、最初は何故神田三郎が伊能たちの地図作りに難癖をつけるのか分からなかったが、幕府から地図製作に多大な予算がついているとなると確かに「監視」をしたくなる気持ちは理解できる。
 本作のクライマックスは高橋景保が徳川家斉に部屋一面に広げられた完成した地図と伊能が履き尽したボロボロの形見の草鞋を見せるシーンである。大きな地図の美しさと小さな草履の汚さのコントラストに涙を誘われる。
 ところで中井貴一は間の取り方が抜群に上手く、『記憶にございません!』(三谷幸喜監督 2019年)では空回りしていたが、コメディアンとしてなかなかの才能があるのではないだろうか。

gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-136435


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