寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

天かす

2007年10月17日 | 食材

天ぷらを揚げる際に出るカスを食材として再利用する。関東ではお上品に「揚げ玉」という名で呼ばれる。西日本の立ち食いうどん店では天かすはタダのところが多い。

だから関東の「たぬき」で別料金を取られるのは納得いかないのである。まるでみみっちい京都の手法のパクリではないかと、嫌味の一つも言いたくなる(笑)

素うどん(=かけ)にスプーンで天かすを2杯入れて、ふやけてきたところをすする。天カスでコクをプラスするのが昔の人の知恵である。金額アップは真っ平ごめんだ。

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老人と中年

2007年10月16日 | 外食
とある割烹のカウンター。ネタケースの上のザルには形のよい松茸がてんこ盛り。隣のよぼよぼの爺さんは茶を飲むだけで、何も食べていなかった。そこへ土瓶蒸しが運ばれてきて、老人はお猪口にだしを注いで飲み始めた。

私がサワラの造りをつまんでいると、隣に焼き松茸が出された。香りをタダで分けてもらって酒を飲んでいるという何とも妙な感じである。手持ち無沙汰な板前が「今日の松茸はほんとにいいですよ。焼きましょうか」と尋ねた。

「値段も飛び切りだろうが…俺は匂いだけでじゅうぶんだ。寄島のカキを酢の物にして」と返したので板前はニタニタ笑っていた。小振りのカキだったが、海のエキスがたっぷりで、喉をツルンと通過し胃袋に落ちていった。

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漱石夫妻 愛のかたち / 松岡陽子マックレイン(朝日新書)

2007年10月16日 | 書籍

2007年10月30日第1刷発行、定価700円(税別)

著者は松岡譲(作家)と夏目筆子の間に生まれた娘さんで、漱石の孫にあたる。母から聞いた祖父の話がうまくまとめられた本だ。

受験期に『道草』の夫婦の会話を読んで「どちらも意地っ張りだな」と思った記憶がある。鏡子夫人悪妻説に関しては最近では否定的な見解が多い。私は夫婦仲は言われているほど悪くはなかった(精神状態の安定している時期)と考えている。

漱石はロンドン留学中に妻の手紙を心待ちにしてしたが、筆不精の鏡子はなかなか手紙を書かなかった。それでイライラして催促の手紙まで出した。これに対して漸く鏡子はラブレターを送った。漱石がどんな思いでその手紙を異国で読んだかは想像に難くない。

夫妻のやり取りした手紙は現存する。漱石がこのラブレターだけは捨てずに、日本に持ち帰ったからである。二人はその後多くの子宝に恵まれた。

『我輩は猫である』で妻の10円禿を暴露したり、オタンチンパレオロガスと言ってからかうシーンは何度も読んでも笑える。本当に嫌悪した女性ならばこうは書けない。

最後まで坊っちゃんの味方であった清は鏡子夫人がモデルという説まである。大雑把な性格の奥さんがいたからこそ、数々の名作が生まれたのではないだろうか。

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秋の恵み(新銀杏)

2007年10月15日 | 食材

山奥で暮らす叔母が私の好物の新銀杏を持ってきてくれた。この時期に数回使用するだけのギンナン割り器を探し出した。確か1000円で購入したものだが、私の代ではペイできないだろう。非常に便利なので持っていても損はないのだ。

ギンナン割り器で銀杏をはさみ、軽く力を入れて殻に少しヒビを入れる。鉄のフライパンを強火で熱し、銀杏を煎る。表面に焦げ色がついてパチパチ音がしてきたら出来上がりの合図だ。

銀杏を強火で煎りつける

熱いうちに殻と薄皮をむいで塩を振る。美しい緑色の銀杏は甘みが強くてモッチモッチしている。「良い物をいただいた」と感謝しながら「酔心」の冷やを飲んだ。

煎った銀杏

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季節の移ろい

2007年10月15日 | 日記

散歩をしても汗をかかなくなった。日に日に朝の気温が下がってきているのだ。歩いている人は皆長袖のシャツを着ている。国道脇の彼岸花が散りかけていた。秋の深まりを目と肌で感じた。

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鶏肝煮

2007年10月14日 | 家飯

鶏肝(レバー)に付いている心臓(ハツ)を切り離す。心臓は半分に割り、鶏肝は脂と筋を取り除いて食べやすい大きさに切る。これらを水洗いして、血抜きする。

鶏もつのアクを抜く

続いて鍋にモツを移し酢を加えた水で茹でる。アクが出なくなるまで根気よく取る。臭い汁を捨て再び水を張り茹でこぼす。

肝の臭みを抜いたら、たっぷりの酒を入れただし汁で10分煮る。刻み生姜を入れるとなお良い。そのまま冷まして完成。酢を使うと軟らかく仕上がる。

ねっとりした舌触りの鶏肝

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この秋一番の冷え込み

2007年10月14日 | 日記

寒さで目が覚めた。貯水タンクも破裂寸前で、雪隠に駆け込み放尿した。外はワイシャツ一枚では震えがくるほどだった。散歩の折り返し地点まで来てようやく体が温まってきたかなという感じである。

24時間営業のうどん屋に入り、新作メニューを注文した。非常に濃い味で、合鴨の煮物だけで酒が飲めそうだ。もっとも飲酒運転撲滅の流れでアルコール類は置いてないのだが(笑)

さて今日は運動会だ。うす曇くらいが丁度いい。

鴨おろしうどん

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活きシャコ

2007年10月13日 | 食材

山間部で育った関東人はカマキリみたいなシャコを見て驚くという。むき身しか知らないんだからそれは当然だ。ガキの頃はシャコなんてバケツ一杯買っても安い物だった。昔はおやつ代わりだったのが今ではとんでもない値段に跳ね上がっている。

画像のシャコで200円程度。飛び跳ねるシャコを行平鍋にぶち込み、酒を少量振りかけて塩をまく。落し蓋をして強火で加熱し酒蒸しにする。焦がさないように仕上げるのがポイントだ。

酒蒸しで小豆色に変わったシャコ

安直な塩茹でとは違ってホクホクの食感が楽しめる。ねっちこい甘みはエビを遥かに上回る。シャコの刺身がバブル期には流行ったが、正統な料理はこっちである(笑)

蒸したシャコ

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ゴミの街

2007年10月13日 | 日記

駅前広場で醜きガングロ少女達がジミー・ペイジも苦笑するほどのタコ踊りの練習をしていた。周りは食いカスで汚れていた。これを清掃員(老人)が片付けていた。

「馬鹿ほど群れる」とはよく言ったもので、他人と同じことをしていないと心配でたまらないのだろう。仲間外れにされていじめの対象になることをとかく嫌うのだ。自我の強い毛唐のように「一人で闘う意識」などこれっぽっちもない(笑)

落ちているゴミの量で文化的な街であるかどうかがわかる。松江市内が本当にきれいであるのに対して、我が街は…。他県からドキュンシティと陰口をたたかれているのも納得できる。

住民が書いた怒りの立て看板を見て「日本語を解さない猿や犬が随分と増えているんだな」と思った。携帯という玩具に弄ばれて発達したのは指だけ。頭は退化する一方である。今ではサルの方が知恵者だろう。

草むらには犬糞の山w

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おでんという煮込み料理

2007年10月12日 | 食材

近頃のコンビニのおでんはほんまに美味しくなったと思う。怪しげな居酒屋で注文するよりはよほどマシだ(笑)

おでんは和風ポトフと考えることができる。だしにタネを浸けて弱火でコトコト煮る(業界用語ではいじめ煮)。決してグラグラ炊いてはいけない。お風呂(だし)に入れているという感じなのだ。だしが冷えるまでにタネに味が浸透する。

我が家では濃い目の昆布だしをとり、これに塩、酒、みりん、薄口醤油を加えて味をつけている。仕込むタネは大根、こんにゃく、玉子、すじ肉。

練り物からはくどい味が出るのでウチでは敬遠している。

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祖国は地獄だった

2007年10月12日 | 映像
NHKのドキュメンタリー『北朝鮮帰国船』を3度見た。二人の在日朝鮮人のインタビューを通して、帰国事業の軌跡を辿った作品である。

9歳で北朝鮮に渡ったキムさんは、人間以下の生活を強いられて脱北し、韓国に入り、再び日本に戻った。

元朝鮮大学副学長のパクさんは送り出した教え子の置かれている過酷な現状を見て罪の意識に長年苛まれた。北朝鮮の体制に疑問・矛盾をおぼえながらも、関係者の弾圧を恐れて心ならずもチュチェ思想を賛美した行為を恥じるばかりと語った。

ドキュメンタリーを要約すると以下のようになる。

・指導者を神格化することの愚かさと危険性
・社会主義建設の夢に燃えて帰国した在日朝鮮人は監視下に置かれ不自由な生活を送った
・帰国船が北朝鮮の工作活動に使われていることを知りながら、日米両政府は何ら手を打たなかった

貧困に喘ぎ、日本に見切りをつけて両親と新天地を目指して裏切られたキムさん、その顔に深く刻まれた皺は苦難の歳月を物語っていた。彼らは日本で暮らす祖母が送ってくれるお金や荷物で命をつないでいた。体制を表立って批判するのは犬死を意味した。

日朝両国に棄てられた民の存在を冷静に捉えた番組であった。

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食を愛した作家の酒

2007年10月11日 | 日記
美食家でかつ自ら包丁を握った作家と言えば、まず立原正秋さんが思い浮かぶ。太陽№400ではその料理が再現されており、シンプルながらも美味しさが伝わってくる。

韓国生まれの立原さんは日本文化を吸収しようと非常に勉強し、努力した人だと私は思う。並の日本人が気づかないような味にまで言及している。彼は酒を飲んで絡んでくる人間を心の底から嫌悪したことでも有名である。

一升酒を飲んでも乱れることが無かった人と比べれば、私などは嗜む程度であるが、絡み酒は嫌である。しらふで言えばよいものを酒の力をかりて己の下品な意見を相手にぶつける、精神年齢の低い大人が酒を飲む資格は無い。その酒は単にシャブだ。

コンプレックスの塊りとも言える連中と縁切りはしないまでも、私は軽蔑の念を持ち続けている。自分の弱さを棚に上げて他人を妬むようでは尊敬を集めることは無理だろう。品格と文章力は密接な関係がある。

素人の食に関した文章(ブログ)を目にして思うのは、得るものが非常に少ないということだ。今日はこれ食った、美味かった、というようなガキの夏休みの絵日記(画像中心という喩え)が殆どである。

だから、自分で料理をしない人の文章は話10分の1くらいに受け取っている。飲食店とズブズブの関係になった者が講釈を垂れることほど恥ずかしいものはない。緊張感が抜けた空間から学びとることは皆無に近い。

向上心の無い人間は●◇だ(笑)

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煙草を吸う人を見る目

2007年10月11日 | 日記

駅の構内でも喫煙者は遠方に隔離されている。立派な納税者に対する仕打ちもここまでくると一種のいじめである。

私は煙草をやめて20年近くになる。「よく止められたね」と聞かれる。しかし、苦痛はまったくなかったのだ。だから「もともと好きじゃなかったんでしょうね」と答えるだけである。

煙草を吸う人を見て「かっこええな」と思うこともあれば「お前な~ちっとは…」と叱りつけたくなることもある。歩き煙草などは容認しがたい。白木のカウンターに灰をボロボロ落としながら、刺身をつまんでいるオヤジも同じだ。

ブサイクなのは60代に多いことに驚く。親から教えてもらったはずの『はしたない』という言葉をすっかり忘れている。これでは若い者に説教はできない(笑)

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モヤシのナムル

2007年10月10日 | 食材

モヤシのひげ根を取る作業は時間がかかる。根を取らないでモヤシ炒めを作る中華料理店などはその時点でアウトである。鯛のあら炊きでウロコが大量に残っているのと同様に不味い。舌触りが命と言ってもよかろう(笑)

ヒゲを取ったモヤシを水洗いして鍋に移し、ヒタヒタの水を入れて落し蓋をして加熱する。沸騰してモヤシ臭さが抜けたら、ザルに取ってよく水気を切る。

ボールにすりおろしたニンニク、胡麻油、すり胡麻、モヤシを入れて、塩、コショウを加えて手で混ぜ合わせる。ビール、どぶろく、どちらにも合う。手間のかかるのはモヤシの処理だけなので暇な時に作ることをおすすめする。

モヤシの和え物

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落ち葉が舞う散歩道

2007年10月10日 | 日記
昨晩は雨がよく降った。涼しいので1時間以上も寝過ごしてしまった。湿った道路には木の葉がたくさん落ちている。そこへ冷たい風が吹き、葉がふわっと舞い上がった。木々はまだ紅葉をむかえてはいないが、冬支度を始めたように見えた。

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