(画像:黎明藍溶)
浮島ヶ原の夜明け。
江戸時代には大きな湿地帯だったそうで、干拓された今でも水路が張り巡らされております。
夜の色と明けの色が水の中で混じり合い絡み合ってなんだか幻想的な色だったので一枚。
さて、7時の夜明けから1時間程度新幹線を撮りまして、太陽もすっかり登り切りましたので場所移動。
富士市内の松屋で朝飯を食ってから、富士由比バイパスを通って興津のSカーブへ。
ここも普通に鉄道撮影地としては有名どころで何回も撮った事がありますが、
隣は通称「由比高速」とも言われるR1の爆走地帯で環境は最悪(笑)。
私の横を物凄いスピードで大型トラックが通過していく様は怖さすら覚えます。
そんな状況でガードレールの内側の僅かな空間で三脚をこしらえる私。
車の運転席からはどう見えているのだろうかと思うと同時に、
こういう事を厭わなくなった自分はすっかりヲタなんだなあと改めて認識する訳ですが。
富士ぶさが生きていた去年の今頃はそれこそメッカ状態でしたが、撮りモノもなくなった今は静かなものです。
短い313系の普通列車とか撮ってもそんなに映えないんで、狙うのは必然的に貨物列車になります。
王者のいなくなった興津のSカーブにロクロクの貨物がやって来た。
長い編成を引きつけて、カマにバンクを掛けるタイミングで連写。
当たり前ですが特急型じゃなくてJR貨物の一般型。
サイドの白線がないと言うのはやっぱり寂しいけれど、
こうして見ると東海道のSカーブでは早川~根府川の根ノ上の踏切と並んでやっぱり一級の線型だなあと思う訳でして…
凄く写真映えする躍動感が出るこの場所、やっぱ私は好きですねえ。
色々と細かく微調整しながら通過する列車を撮っていたら、背後から保線係の年配の作業員の方が。
保「貨物狙ってるのかい?」
私「そうなんですよ。寒いっすねえ」
みたいな会話をしながらカメラを構えていたら、再び歩み寄って来て
保「これ、これから後の貨物の通過時刻だから!」
と貨物列車の通過時刻を書いた紙をくれたw
撮り鉄なんて現場の人間にとってみたら邪魔以外の何物でもないだろうし、
まあ趣味人ですからマナーの悪い人の話だって色々聞く訳です。
自分でも思いますが、テメエの仕事場で無関係の人間にカシャカシャやられたら普通の人はウザいよな。
当然自分もその辺りは弁えているつもりではありますが、こんな親切にしてくれる方もいるんですねえ…
貨物の通過時刻なんて普通の時刻表調べたって載ってないですし。
それを教えてくれるんだから本当にありがたかったですよ。
風は冷たく、車は隣を飛ばしまくっておっかなかったが、教えてもらった時刻から3分遅れ。
岡山機関区の桃太郎に牽引されたコンテナ貨物は、興津のSカーブを駆け抜けて行きました。