(来るなよヴォクシー@狩屋踏切)
リベンジ…と言えば大げさになるのだが、先々週にヴォクシーに阻まれた今季の富士山バック@狩屋踏切の再履修。先週中の雨でほんのり雪化粧した富士、先々週と比較すると若干気温高めだが、空気の澄み具合はまあまあ。出陣した同業者は15名程度、四季ごと撮りに来るけど、ハイシーズンの冬でも5人程度なんでやっぱ引退の決定した371系狙いで人数増えて来たなあって感じ。 近所のおばちゃんも「なくなるって聞いたから!」と散歩途中にコンデジで参戦してたw
向こうの道路の踏切が閉まり狩屋の踏切がカンカン鳴り出すと、定刻より2分程度の遅れでステージに登場するJR371系。障害物のない田園地帯、光線状態常に良好、横に並べば100人撮っても大丈夫!と言える広大な撮影フィールド。晴れた朝に富士が見えたら、架線柱の被りと稜線の位置関係だけ気を付ければどんな初心者でも素敵な写真が撮れるのがここ狩屋踏切のいいところ。但し、ヴォクシーの出現に関してのみ責任は取れませぬ(笑)。
最後の足柄路の秋を行く371系。平成初期の「あさぎり」の沼津延伸を機会にJR東海が作ったこの車両、当時は沼津から西伊豆方面への観光誘致と言う期待があったものと記憶してますが、ハイデッカーに2階建て車両を2車挟んだ豪華編成ながら1編成しか作られず、結果的に希少形式となったJR東海のバブルの落とし子であります。昔東海道新幹線で2階建て車両を挟んだ100系ってのがありましたが、開発コンセプトとしては「100系を在来線用にリメイクしてみる?」ってなもんだったんでしょうね。色も新幹線同様の白に窓周りの藍色のラインとおんなじだし。代わりもないから毎日稼働、朝に静岡の車庫から沼津へ出て来て、沼津~新宿の150kmを毎日2往復して夜に静岡の車庫へ帰って行くハードスケジュール。さすがに20年も走り続けていれば、へたりが来るのも仕方ないのかなと。厳密に言うと廃車にはならない(2階建て車両を抜いて予備扱い)んですけどね。
当面、371系引退後は再び小田急車20000系だけの片乗り入れに戻るそうですが、そもそも最近は御殿場線内の利用客数があまり芳しくないと言う話が聞かれてまして、ひょっとしたら特急の本数としても現行の4往復から縮小傾向になるんじゃないかなんて噂もちらほら。沼津まで行くのもめんどくさいから昔みたいに御殿場までで打ち切っちまうか!なんて話もちらほら。新幹線のない沼津市にとって「特急あさぎり」は都心へのダイレクトアクセスの唯一手段なんで、市のHPでも利用を推奨しているようですがねえ。逆に沼津は東名のICがあるし、伊豆縦貫道も整備されてるし、これで24年度の第二東名の静岡区間が開通したら、「あさぎり」自体がトドメを刺されてしまうかもな。
夕暮れの秦野大カーブにて。いずれにしろ趣味人にしてみれば車両のバリエーションがなくなるのは寂しいものです。縁あって以前より撮る機会の多い車両でしたから、JR371系こと「御殿場新幹線」が一線の舞台から去り行くまで、様々なカットを集めて行きたいと思っております。