(百日紅咲く駅@上総中野駅)
夏の花と言えば、初夏がタチアオイ、盛夏がサルスベリ、そして晩夏はフヨウ。そんなイメージがありますが、終着駅の上総中野の駅のホームにはサルスベリが植わっていて、きれいなピンク色の花を咲かせていました。比較的花の咲く時期が長い事から、漢字では「百日紅(サルスベリ)」と書くそうな。DMH17エンジンのアイドリング音が響く夏のホーム。白い砂利が眩しい。
キハ203の車体にエッチングされた「K.T.K」の社名版。首都圏でこんな味のあるサボを差して走る列車と言うのもなかなか得難い鉄道情景ではある。すすで汚れた車体と、周囲の塗装のひび割れが味わい深い。このキハ203は1963年製造ですから御年55歳、相変わらず小湊鐡道ではキハ200形をそのまま使い続けているようですが、一番新しい車両でも40年を超えていたりします。
折り返し作業中の小湊のキハ200。製造年次の古いタイプは、日中は尾灯を点灯させる代わりに、尾灯周りに付いている反転板をペロッとめくり上げて尾灯代わりにするのが小湊スタイル。昭和40~50年代くらいの国鉄の気動車はみんなこんな感じだったけど、時代に取り残されたような取扱いが今も残っています。
この日はお盆休み明けの平日で、いすみ鉄道の国鉄型キハは稼働日ではありませんでした。それでも、キハ200と同じく国鉄色ツートンに身を包み、キハ20系列を模したレトロデザインのいすみ350型。パッと見でキハ22かキハ52ですが、その中身は平成25年に新潟トランシスで製造の新型軽快気動車。いま日本で一番昭和な雰囲気の乗換駅で、つかの間の邂逅です。