青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

明日へ、レール繋げて

2020年07月04日 17時00分00秒 | 箱根登山鉄道

(もう少し、あと少し@小涌谷駅)

7月23日の運転再開を前に、急ピッチで復旧整備作業の進む小涌谷の駅。長いこと使われていなかった架線も、改めて新しいものに取り換えられていました。転轍機の部品に注油をして調整の作業。いよいよ電車を通す時が近付いているのを感じさせます。作業をしている現場の方々の顔にも笑顔が戻って来ました。もう少し、あと少し。

強羅駅の留置車の様子。去年の10月、あの台風の日からねぐらである入生田の車庫に帰れないままです。104-106の2連、サンモリッツの3連、アレグラの3002-3101-3102の3連が取り残されていましたが、つい先日アレグラは彫刻の森駅臨時ホーム側に移動していました。強羅駅のホームは代行バスを待つ観光客の列が。早くお客さんを乗せて走りたいよね。

休車を告げる紙が貼られたヨンロク。運転再開まであと2週間を切りましたね。台風被害から復旧まで10ヶ月の期間を要した箱根登山鉄道ですが、今度は九州中部の豪雨で球磨川の大水害のニュースが飛び込んできました。特に肥薩線の「川線」と呼ばれる八代~人吉間の被害は甚大で、その中でも球磨川第一・第二橋梁の流出はねえ。肥薩線のシンボルのような「生きた鉄道遺産」でしたから、その損失と喪失感ははかり知れません。1908年に架橋されてから、112年間も流されずにいた橋が流されたという事自体が、この大雨がいかに異常なレベルのものであったかという事なんでしょうが、九州では久大本線、豊肥本線、日田彦山線に続いて長期不通は避けられませんし、そもそもコロナ禍で旅客収入が大きく落ち込む中でJR九州に復旧への意欲と体力があるのかどうか。

自然災害では毎年のように全国の多数の鉄道路線が長期運休を余儀なくされていますが、足元では首都圏でのコロナ感染の再拡大と相俟って、運輸・観光業には引き続き見通しの厳しい夏が予想されます。目の当たりにする甚大な被害状況、色々と知っているからこそ冷静に鉄道マニアは「廃線もしょうがないんじゃないの」と言ってしまいがちなんだけど、「繋がらないレールはない」と信じたいものです。

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