(秋の日、常願寺にて@越中三郷~越中荏原間)
夕方になって赤味を増す太陽に誘われるように、立山線沿線からクルマを常願寺川の河原に走らせました。地鉄沿線で夕陽の写真を狙うなら、やっぱり空の開けたこの常願寺川の鉄橋になります。上滝線にも常願寺川の鉄橋はありますけど、下路トラスで車両が被ってしまうし、西側には大川寺遊園の山があって夕陽は抜けませんのでねえ。そう大きな高い建物もない富山市の郊外、なんの遮るもののない空から強いオレンジの斜光が精一杯最後の力を振り絞るように差し込んで来ます。レンズ内のフレアを調整しながらセッティング。秋の日の旬は一瞬、次の列車がラストチャンスだな・・・と思いながらレリーズに力を籠める。橋のたもとの踏切が鳴り始め、真っ赤な光線を浴びて60形が鉄橋を渡って行きました。
「夕陽」は常願寺、「夕暮れ」は越中三郷。何となく自分の中ではそういうふうになっている決めごとのようなものがある。住宅と田んぼの混じった散居風景の向こうに、夕暮れの空が広がる。遠くの灯り、下り電車の接近。この時間、減量ダイヤになったとはいえ、上市方面・立山方面へ頻繁な列車の運行があって、あまり待たずにシャッターの回数を刻めるのは嬉しいところ。
やって来た宇奈月温泉行の17480形。結局大半のドアがほとんど締め切りになる地鉄に4ドア車はあまり意味がないと思うのだが、結局オールステンというのは雪害や塩害でボディの劣化が進みにくい利点はあって、今や導入した4編成が常に稼働していて地鉄ローカル運用の主力ともなっています。最近、特に乗車すると目立つのが京阪から持って来た10030の老朽化なんですけど、このグループが大量置き換えとなった後に、次世代の地鉄は何の車両が主力となるんでしょうね。個人的には、東武6050系の可能性がなくなった現在、レッドアロー繋がりで西武4000系を持って来てくれないかなあと思ったりしているのですがw