青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

岩峅寺、打ち水の傍らに。

2024年08月14日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(旅の始まり@岩峅寺駅)

上滝線沿線の撮影を済ませ、岩峅寺の駅で一日フリーきっぷを発行してもらう。今日は一日だけの滞在で、正直一日フリーきっぷの元を取れるほど乗れるかどうかは怪しいのだけど、正直言って、この手のフリーきっぷは使う使わないに関わらずその路線を撮影するための許可証みたいなもんじゃないかと思っている。小規模な地方私鉄ならどのみち大した額じゃないし、どこも苦境に陥っている地方私鉄をささやかな応援するものとして、「あいつらは撮るだけ撮って何にもカネを落とさない」って後ろ指差されるのも嫌なのでねえ。自分の中のちょっとした矜持みたいなものですし、これが岩峅寺駅の売上、ひいては地鉄の売り上げに繋がると思えば、ね。嘱託のじいちゃんが窓口手売りなので発券に時間はかかりますが。という訳で、買って撮りましょフリーきっぷ。撮るのに疲れたらもちろん乗ってもよいし。

夏の岩峅寺の駅。季節ごとにその雰囲気に魅了される、地鉄の中でも自分の中では一、二を争う好みの駅です。富山に行くたびに訪れているから、写真集でも作れるんじゃないかというくらい、もう何十回、何百回とシャッターを切っていると思う。カメラを握りながらふと気づくと、ホームの上には赤とんぼが飛んでいて、猛暑ながらも季節だけは確実に秋に近づいているようだ。暑さに耐えかねたおじいちゃん駅員が撒いた打ち水の水たまりにトンボが羽根を休めていると、構内踏切が鳴って、「TY5」こと特急たてやま5号が姿を現しました。

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