青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

常願寺、今日の陽はさようなら。

2021年10月23日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(秋の日、釣瓶に落ちて@常願寺川橋梁)

富山に戻ってから、再び地鉄沿線へ。万葉線をのんびり回っていたら、既に時間は夕方の5時を過ぎておりました。新湊ではあんだけの青空が広がっていたんですが、夕方にかけて割と厚めな雲が湧いて・・・夕焼け空は期待薄かと思いつつ常願寺川で三脚を出してみる。暫く待っていると、太陽が地平線と雲の僅かな隙間からこの日の最後の光を放って来た。スリットほどの隙間から射す光の長さは刹那の時間、果たして電車はやって来てくれるか・・・?とレリーズを握り締めていると、川の向こうから線路のジョイントを叩く音が聞こえて来ました。果たして舞台に躍り出たのは、雷鳥色の60形。この舞台に似合うのは私しかいないでしょう?とばかりの千両役者の登場であります。

長く伸びる秋の夕日を車体いっぱい綺麗に浴びて、この日最後のカーテンコール。
常願寺に響く鉄音が、富山平野に夜の帳を降ろします。

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