(浜の駅、夜の静寂@浜加積駅)
「加積」を名乗る地鉄の駅たち、いくつか数はありますが、私は早月加積とこの浜加積が好きですね。何回か撮りに来た事があるのだけど、夜の撮影は初めて。この駅はお隣の早月加積以上に駅の入口が分かりづらく、住宅街の袋路になった小道の先にあって、正直こんな時間にカメラを持ってウロウロするのは憚られるような場所。なるべく近所の御迷惑にはならないように、静かに静かに息を潜めて列車を待つ。駅へ続く路地にある踏切が鳴り出して、滑り込んで来た電鉄黒部止まりの電車。乗降客も特になく、慌ただしいようなドアの開け閉め。しかし、漆黒の闇に浮かび上がる雷鳥カラーは良いものですね。神秘的でさえあります。
電車がレールを叩く音が徐々に徐々に遠ざかった後は、また元の夜の静寂に佇む浜加積の駅。
秋の夜長を鳴き通す虫の声と、 煌々とした駅舎の灯りだけが、訪れる人を待っています。