tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

春の心はのどけからまし

2008年04月05日 | 写真
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
(世の中に一切、桜というものがなかったら、春をのどかな気持ちで過ごせるだろうに)

これは「古今和歌集」に収められた在原業平の有名な歌だが、桜の季節になると、私もそわそわと落ち着かない。

今朝(4/5)起きて奈良新聞を開くと、1面に満開の桜と大仏殿の遠望が載っていた。「ということは、薬師寺の周辺も満開だな」と、はたと気づいて、朝ご飯も食べずに家を飛び出した。

写真は、薬師寺を望む大池の西側にある「奈良医療センター」(独立行政法人 国立病院機構)の敷地内から撮らせてもらった。大池から薬師寺の塔を撮るアングルは入江泰吉氏の写真などで有名だが、ここに桜があることは案外知られていない。時間が早かったせいもあるが、私の他には4~5人ほど見かけただけだった。

それにしても今年の桜は、日持ちがする。奈良で開花宣言のあったのは、10日前の3/26(水)だった。通常ソメイヨシノは、開花して1週間程度で満開になるから、今頃は散っていてもおかしくないのだが、途中で寒の戻りがあったので咲くのが遅れたようだ。散るまでに土日を2回もはさむことになり、我々土日カメラマンには、とても有り難い。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/309a36b20ca387da666282a9e667cc10

ここ数日の寒の戻り(花冷え)は、以前(3/18)ブログで紹介した「寒さの果ても彼岸まで、まだあるわいな一切経」という奈良の俚謡のとおりである。一切経法要(4/8)までは気が許せないのだ。全く、昔の人は良いことを言う。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/392d750155e5a5fa35498ecca99eba83

さて冒頭に業平の歌を引いたが、在原業平といえば不退寺(ふたいじ・奈良市法蓮東垣内町517)だ。業平の住まいを寺に改めたもので、花の寺として知られている。先ほどお寺に問い合わせると「今は桜が満開ですし、椿やレンギョウもきれいに咲いていますよ」とのことなので、こちらもぜひお訪ねいただきたい。

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2 コメント

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桜の都 (南都)
2008-04-05 16:02:32
素晴らしいアングルですね。
遠景の微妙な霞み方が又いいですね。
観光客の多くは写真で知っていても滅多に訪れることがなく、勿体無いことです。
ミシュランのガイドでも薬師寺の写真を使っているとか。
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入江アングル (tetsuda)
2008-04-06 12:49:05
南都さん、コメント有り難うございました。

> 素晴らしいアングルですね。遠景の微妙な霞み方が又いいですね。

朝もやと春霞の相乗効果で、うまくかすんでくれました。

> ミシュランのガイドでも薬師寺の写真を使っているとか。

確かにこの構図でした。病院の敷地からではなく、下の道路から撮っていましたが。このアングルは、入江泰吉氏の写真で有名になりました。

あるローカル紙がそれを「法隆寺の塔」と紹介していて、腹立たしいやら、情けないやら…。2日ほど後で訂正記事が載りました。ま、ウチの社員にもよく似たのがいますけど。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/a3fa3e426abef0c4581c8b1c42f0aa18
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