tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

うましうるわし奈良・薬師寺

2006年07月18日 | 日々是雑感
JR東海の「うましうるわし奈良」のテレビCMは、何度見ても飽きない素晴らしい作品だ。

冬のキャンペーン(東大寺篇)は東京限定版だったようだが、薬師寺(奈良市西ノ京町)が登場する今のCMは関西でも流れている。このお寺の美しい伽藍は、いつ見てもうっとりする。金堂と塔を配したポスターも、県内各所で見かける。
※JR東海「うましうるわし奈良」キャンペーンのサイト
http://nara.jr-central.co.jp/nara.nsf/doc/cp_yakushiji

ところであのポスターの写真、本当にああいう構図で撮れるのだろうか。突然疑問にとらわれ、3連休中の日曜日(7/16)、カメラをかついで訪ねてみた。薬師寺は自宅から車で15分ほどなのだが、拝観料500円也を払って入場するのは、久しぶりのことだった。

うーん、やはり合成だ。正面に金堂、左右に西塔と東塔が来る位置関係は正しいが、もっと離れているし、普通だと工事中の伽藍などが写り込む。イメージは合っているのでウソではなく、うまくリサイズしてセンタリングした感じだ。

それにしても、あんなにきれいなCMやポスターで奈良をPRしていただいているのは、大変有り難い。そのおかげか、暑い日にもかかわらず、薬師寺には後から後から参拝客が来られていた。
※薬師寺の公式サイトhttp://www.nara-yakushiji.com/

なお私は知らなかったのだが、大講堂と金堂の間にはハスの水鉢がたくさんあった。盛りはとうに過ぎていたが、半月前なら伽藍を背景にハスの花が楽しめただろうに、と残念だった。来年は必ず早めに訪ねてみよう。

※写真は同日に撮影した西塔。高田好胤(こういん)師と西岡常一棟梁が、半生を捧げて復元した塔である(1981年竣工)。
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サムライ・レスラーを自覚せよ

2006年07月17日 | 日々是雑感
土曜日(7/15)の露鵬の乱暴狼藉(ろうぜき)には失望した。翌朝の新聞の見出しは「露鵬 土俵外大暴れ」(06.7.16 産経新聞)だった。

大関・千代大海との取組終了後、露鵬は風呂場のぶ厚いガラスを右の拳でたたき割って血を流した。風呂から上り事情を聞かれた審判部の部屋から出たとき、露鵬はカメラマンに取り囲まれ、「撮るな」と叫んで毎日新聞と中日新聞のカメラマンの頭部などに張り手を見舞った。毎日のカメラマンは、顔面打撲で4日間の休業加療を要するとされた。

私は、発端となったこの日の取組はニュースで見たのだが、まだご覧になっていない方は、YouTubeでどうぞ。※千代大海と露鵬の取組(7/15)
http://www.youtube.com/watch?v=MCvS3Haj8hw&search=

千代大海が土俵の外で、露鵬に何か言っているのがわかる。露鵬は「大関に『何だオラー』といわれて、キレてしまった」(産経新聞)と語る。露鵬を挑発した大関も「満員のお客さんの前で、非常に申し訳ないことをした」(同)と陳謝した。

露鵬は、3日間の出場停止という処分を受けた。処分の受け止め方は様々だろうが、顔面打撲を負った毎日の記者が被害届を出せば、刑事事件で立件されるケースだ。処分が下される前に露鵬は出場を自粛すべきだったろうし、師匠(元関脇・貴闘力)はその旨忠告すべきだった。

髷(まげ)を結った力士は、「士」(サムライ)である。英語でも、samurai wrestler(またはsumo wrestler)だ。ロシアにも「コサック魂」という「士魂」がある。

私は以前、『JanJan』やこのブログに、武士道のことを書いたことがある。
※『武士道』に学ぶもの(7/8 JanJan)
http://www.janjan.jp/culture/0607/0607077438/1.php
※新渡戸稲造著『武士道』の要点整理(6/5)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/d37b97b8676d8c2be032062a79a8dbd7

武士は自らの品性を高めることを求められ、また礼儀を重んじた。新渡戸も、礼法を通じて人は高い精神的境地に達することができる(礼儀正しさ『武士道』第6章)と説いたが、「礼に始まって礼に終わる」のが相撲だ。

「勝ちさえすれば文句ないだろう」という昨今の相撲界のムードは、「カネを儲ける者がエラい」とする金銭崇拝の世間の風潮と重なり、嫌な気分だ。力士はサムライの精神に立ち返り、2度とこういう不祥事を引き起こさないよう、文字通りフンドシを締め直してほしい。

※写真は傳香寺(でんこうじ 奈良市小川町)の「散り椿」(別名・武士椿)である。散った椿や桜を尊ぶのは、日本的情緒の賜物であろう(05.4.3撮影)。
なお「椿の花は、ガクの部分から丸ごと散る。それが首の落ちる様子を連想させるので、武士は椿を嫌った」というのは明治以降の流言である、念のため。
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奈良市で33.9℃

2006年07月16日 | 日々是雑感
昨日(7/15)は、暑かった!

奈良市の最高気温は33.9℃、京都市で33.5℃、大阪・和歌山の両市では34.4℃と、いずれも今夏最高だった。

関東方面はもっと暑かったようで、東京都心は36.1℃、甲府市は37.6℃、静岡県の佐久間(浜松市)では、なんと38.4℃だったという。

おまけに夕方には大雨が降った。京都・祇園祭の宵々山(巡行の前々夜)に行かれた方には、2重にお気の毒な1日だった。気象庁は「再び天気がぐずつくため梅雨明けは22日以降になる見通し」という。

写真は、昨日の暑いさなかに撮った喜光寺(奈良市菅原町)のハス。背景は「試みの大仏殿」といわれる本堂だ。

撮る方は顔面汗まみれで目も開けにくい状態だったが、ハスは猛暑をものともせず、凛として清々しく咲いていた。ご立派!
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法華寺おりおり(13)桔梗

2006年07月15日 | 写真
桔梗(キキョウ)

日本、朝鮮半島、中国に自生するキキョウ科の多年草。夏から秋の頃、茎の先端に白や青紫色の美しい5裂の鐘形花を開く。秋の七草の一つである。ゴボウ状の根(桔梗根)は、乾して生薬(去痰・鎮咳薬)とし、正月の屠蘇の材料ともなる…。

この写真はタムロンのマクロレンズを使い、7月8日に法華寺・華楽園で撮影したものだ。1日に訪れた奈良町の元興寺(がんごうじ)極楽坊でも、石仏の周辺に青紫色の桔梗が咲き始めていた。

万葉集に出てくる「あさがほ」には諸説あるが、一般的には桔梗だとされている。花びらには切れ目がなく、まるで立体的な折り紙のようだ。

「桔梗」と聞いて、かつてのTVドラマ「三匹の侍」の桔梗鋭之助(平幹二郎)を思い出される方もおられるだろう。ニヒルな桔梗は、粋な着流し姿でよく酒を飲んでいた。着物には、桔梗の紋が染め抜かれていた。その後、明智光秀の家紋も桔梗だと知った。

こうして古くから親しまれてきた桔梗は、秋の七草で秋の季語だし、根がお屠蘇の材料にもなるので、イメージはやはり晩夏から秋なのだが、こんなに早く咲くのは、やはり地球温暖化のせいなのだろうか。
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法華寺おりおり(12)木槿

2006年07月12日 | 写真
木槿(ムクゲ)

アオイ科フヨウ属の落葉樹。インド・中国の原産で、日本で庭木・生垣として広く栽培されている。高さは約3メートルにもなり、枝は繊維が多くて折れにくい。夏から秋にかけて淡紫・淡紅・白色などの花をつけ、朝開き夜にはしぼむ1日花だ。韓国の国花でもある…。

いつもは法華寺境内の花を紹介するのだが、この花は正門(=南門 重要文化財)前の参道に咲いていた。ちょうどアゲハ蝶がひらひらと飛んできたので、きれいな花に止まったところを狙った。スポーツモード(高速シャッター)に切り替えていたので、うまい具合に羽を開いているところが撮れたのはラッキーだった(7/8撮影)。

ムクゲによく似た花に「ケナフ」(アオイ科フヨウ属)がある。インドの原産で、茎の繊維が製紙に使えるので、パルプ(木材資源)の代替原料として一時期もてはやされたが、これはとんでもない代物だった。
※鳥が運んできた花(JanJan)
http://www.janjan.jp/area/0508/0508251441/1.php

ケナフはともかく、これからの季節、同じ仲間のハイビスカスや芙蓉(フヨウ)、酔芙蓉(スイフヨウ)など、夏を彩る鮮やかな花々が楽しみだ。
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