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K-POPの2.7億円ライブ、奈良県議会の行方は?

2024年12月15日 | 奈良にこだわる
奈良県が揺れている。K-POPの1日限りの無料ライブに、奈良県が2.7億円をかけて行う、というニュースが発端である。私が初めて知ったのは、NHKのニュースだ。〈奈良県が2億円超かけ「KーPOPコンサート」誘致・開催へ〉(12/11付)によると、

県は来年(令和7年)予定している韓国との交流イベントで韓国の人気歌手が出演するKーPOPのコンサートなどを2億7000万円余りかけて誘致・開催することがわかりました。これは11日に開かれた県議会の総務警察委員会で、県側が説明したものです。

それによりますと県は来年、韓国のチュンチョン南道(忠清南道)と友好提携15周年などのイベントを開催する予定ですが、この中で韓国の人気歌手が出演するKーPOPコンサートを誘致し、開催するとしました。

県はチュンチョン南道(忠清南道)の知事とコンサートの実施をすでに合意しているということで来年10月に奈良公園の春日野園地で無料で開催する予定です。出演歌手は未定ですが、舞台設営などの総事業費、2億7000万円余りを県が負担するということです。

これについて、委員会で「多額の税金を使ったイベントが県民のためになるのか」という委員からの質問に対し、県側は「費用対効果についての批判も踏まえたうえで、単発のイベントで終わらず県民の利益になるよう進めていきたい」と述べました。コンサートに関する費用が盛り込まれた補正予算案は今月(12月)16日の12月定例県議会の最終日に採決されます。



これら2枚の写真は、「ミヤネ屋」(12/13放送)

2.7億円のうち1.4億円は舞台、映像、音響、照明費だそうだが、9,000人が来るとして、観客1人あたり3万円もかけていることになる(=2.7億円÷9千人)。歌手のギャラや渡航費は韓国側の負担だそうだが、「なんぼなんでも、高すぎるで」というのが県民感情ではないだろうか。一昨日(12/13)は読売テレビの「ミヤネ屋」でもこの問題を報じていて、若い男性コメンテーター1人だけが「擁護論」だったが、他の皆さんは、冷淡だった。



K-POPを呼ぶというのは、山下知事自身のアイデアだったそうだ(「ミヤネ屋」のインタビューで)。知事のFBには〈奈良県と韓国・忠清南道が計画しているK-POPを主体とした音楽交流イベントに対して引き続き賛否両論のご意見をいただいております。ありがとうございます〉。

〈同時に県内の高校生、大学生らからは「行きたーい」「めっちゃ楽しみ」「奈良にもっと愛着を感じられる」といったリアルな声も私に届いています。親御さんからは「子どもが喜んでくれるなら費用がかかっても構わない」「山下さんはこれまでの県政の無駄をいっぱい削ってきたのにね」という声も〉とある。

「大立山まつり/平城京天平祭」の廃止を打ち出された際、その理由として知事は、「イベントは費用がかさむ」「理由は何であれ、イベントはお金を払って行くべきもの」と主張されていたそうだが、すると今回は、ちょっと理屈に合わないことになる。「1人3万円もかけて、雨が降り続いたらどうするのだろう」という心配もある。

朝日新聞奈良版(12/14付)では、〈予算修正案提案へ 5県議 K-POP催し削除〉という記事の中で、〈県議会「自民党・無所属の会」の一部の県議らが費用対効果に疑問があるとして、事業費を削除する予算修正案を提出することが、関係者への取材で分かった。最大会派である自民会派は党議拘束を外しており、16日の県議会本会議での採決は賛否が割れる公算が大きい〉と報じた。

どんな県議会になるのか、行方を注目したい。

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