エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

なつかしいウスバサイシン

2008-04-16 | 自然観察
 3年前に、新潟の園芸店で懐かしくなって鉢植えのウスバサイシンを買った。日陰がいいようなので、すぐにアジサイの根元に植えた。数日前に、枯れ葉の中にまだ開いていない新しい葉を見つけた。今朝は大きくハート型の葉を拡げていた。根元の枯れ葉をかき分けると、おなじみの小さな花が5つ見えた。特にきれいではないが、私には懐かしい思い出の野草だ。ウスバサイシンはヒメギフチョウの食草、かつて学生のころ飼育し、終令幼虫の葉の食べ具合を調べたことがあった。目を閉じると、あの信州の陽当たりの良い雑木林にふわふわと舞うヒメギフチョウが浮かんできた。
 目立たない草だが、山野草の図鑑によると、結構趣味に育てる人も多いらしい。また、近年は少なくなった自生地の保護が叫ばれていると書かれていた。
 会津地方ではヒメギフチョウは棲息せず、ギフチョウである。ギフチョウはカンアオイを食するが、ウスバサイシンと同じ仲間で、図鑑にはいずれもウマノスズクサ科のカンアオイ属の多年草とあった。

【ウスバサイシンの花】