《薄ピンクの可憐なシデコブシ 清楚、もの悲し》
今日、所用があり猪苗代へ行った。帰りに49号脇の笹山原の「会津リクレーション公園」の入り口にきれいに咲いているコブシが見えたので、ちょっと立ち寄ってみた。それは見事な、少しピンクがかったコブシで、木の名札には「シデコブシ」とあり、説明文に「中部地方の限られた地域のみに自生する丈の低いコブシ。花は玉ぐしに使う四手(シデ)の形をしています。(モクレン科)」とあった。駐車場の隅にはわずかに残雪があり、サクラはまだつぼみが膨らんだ状態だった。シデコブシは公園の川沿いに十数本がきれいに咲いていたが、清楚で少しもの悲しそうに咲いていた。
ネットで検索したら以下の説明に出会った。
『 シデコブシ <ヒメコブシ>(モクレン科モクレン属)
最近では庭木用に園芸店でも園芸種のシデコブシがよく売られていますが、自生地は世界でもここ岐阜県東濃・中濃地域と愛知県渥美半島・豊田市・瀬戸市周辺、三重県伊勢湾周辺の一部にしかありません。とくにこの東濃・中濃地域は、群生地が多く集中しています。昔は春を告げる花として地元の人々に親しまれた花だそうですが、土地開発が進み、激減して今では絶滅危惧種になっています。湿地帯に生えるシデコブシは氷河期の生き残りといわれているそうです。白色や淡い紅紫色の花びらは萼も併せて十数枚あり、そのひらひらした様子を神社の玉串やしめ縄についている四手に例えて名が付けられました。』
近年は野生のシデコブシよりもむしろ植栽シデコブシが広く出回っているようで、この公園にも選ばれ植栽され美しく育っているのだ。
富士通通りの大塚山の西側に3本の大きなコブシの木がある。今年も見事に咲いている。今まで遠くからながめるだけのコブシだったが、今日は手に取れるほどの近くからじっくりと観察することができた。これから咲き出す庭のハクモクレンに比べると女性的で優しく美しく感じられた。 (2008.4.16)