昼ころにはすっかり霧も晴れて、おだやかな陽が差した。
食後、里山を巡りにでた。
夏の間通い慣れた林道に入ると、日だまりにアキアカネが群舞していた。
珍しく、モンシロチョウが飛んでいた。キタテハが数頭落ち葉に舞い降りた。
例年ヒメアカタテハが乱舞している畑の菊の花にも、もう何もいない。
遠くに雪を抱く飯豊連邦が見えた。
トンボ池に行く。ここも、わずかにキトンボが数頭石の上に止まっていた。
キトンボ
はかなきは動かなくなったオオアオイトトンボだ。
今朝の寒さに耐えられなかったのだろうか。
夏の日に あれほど元気に飛び回った輝ける小さき命が、もう手のひらで動かない。
哀れ寂し。
ほとんど仲間が姿を消す時期に、目立つのはオツネントンボだ。さすがに元気だ。
オツネントンボ
ヒマラヤシーダの雄花がびっしり地面を敷き詰めていた。
わずかに葉を落とさないモミジが鮮やに光っていた。
春先にきれいな花を付けるシデコブシもほとんどの葉を落としていたが、梢にはもう来春のつぼみが銀色に光っていた。
今年最後の里山を巡りだろう。また来春までのお別れ、ゆっくり落ち葉の季節を楽しむことが出来た。