トンボ池の水の様子を見ながら、近くの里山を巡った。
ここ数日のかなりの雨で水位はいくらか上がった。
これからのトンボの発生を心配しているが、ギンヤンマやチョウトンボを確認した。
水辺では、数は多くはないがキトンボ、クロイトトンボ、モンサシトンボ、ヨツボシトンボ、ショウジョウトンボなどを見かけた。
F地点の林道ではヒョウモンが吸水に来ていたが、すべてウラギンスジヒョウモンだった。ノリウツギの花にはオオチャバネセセリや
カナブン、ハナカミキリが群がっていた。
近くの7,8年前、エゾトンボが見られた湿地は、すでに乾燥が進み、植生もすっかり変わってしまった。
何万年も前からの貴重な湿地が、このところ数十年、人間の営みでつかの間に消えていく。
と当時に、かけがえのない虫たちの命も絶えてしまった。一度絶滅してしまったトンボはふたたび還らない。
B地点では、クロイトトンボやモノサシトンボが連結し産卵をしていた。マユタテアカネも初見だ。
シオカラトンボ♂ ♀
A地点では、シオカラトンボに混じりコフキトンボがみられた。
コフキトンボ♂
池の杭には多数のトンボの抜け殻があった。
皆同じものらしく、殻の腹部の側棘は第6~9節にあり、複眼は前方に張り出している。例年の様子からオオルリボシヤンマのようだ。
未だ、それらしい飛翔は確認していないが、もう発生したようだ。
オオムラサキ♂が一頭、悠然と飛んでいた。梢で止まったが、一瞬紫色が見えた。池の端のナツツバキの枝に、モリアオガエルの卵塊がいっぱい見られた。
これから、夏本番を迎える。いつも同じメンバーとの再会だが、今年も元気な姿を確認したいと思っている。
午後、建設事務所を訪ね、心配している池の水位についての要望と提言をしてきた。
(2013.7.16)