エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

愛おしい水鳥よ ほどなくお別れ

2014-02-12 | 日々の生活

 

 気温は日中も相変わらず氷点下だが、風が無く穏やかに晴れ渡った。

 厳しかった冬ともほどなくお別れ、久しぶりに雪の崎川浜に水鳥を訪ねた。

 所々で飯豊の山並や磐梯の雄姿を眺める。厳寒に眺める山々は、いつも、筆舌に尽くしがたく麗しかった。

【飯豊の山並】

 

広田からの磐梯】                                               【赤井からの磐梯】

 

 

 そこここに、春の息吹が感じられるこの時期は、北へ帰る水鳥たちとの別れの季節でもある。

 湖水に近づくと、静寂に「コーウ コーウ」と鳴き交うコハクチョウの切ない声が聞こえた。

 こんなに美しい世界が何処にあるのだろうか。

猪苗代の湖水に遙か磐梯が浮かび、コハクチョウ、オナガガモが憩う。

この純粋無垢な大自然のいのちはあまりに清楚で美しかった。

  

  

 

今、彼女たちは北へ帰るときを感じての準備を始めた。ときどき羽ばたきし、集団で飛び立ち旋回、そして着水を繰り返していた。

今年もかなしい別れの季節が近づいた。

清らかな彼女たちの姿は美しく、切なく、愛おしい。