エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

幸せ一杯の孫たち

2008-04-09 | 日々の生活


 昨日は、孫の萌香ちゃんの満4才の誕生日だった。あっという間に大きくなったものだ。 何日も前から、誕生プレゼントのプリキュア5ドールとビーズ入れを首から提げてご満悦だ。ディナーの楽しみはデコレーションケーキ、4本のローソクを灯してみんなでハッピーバースデイを歌った。いつの日か、この幼子の遠い日の思い出としてよみがえることもあるかも知れない。恵まれた幸せ一杯の孫たちを温かく見守った。



【もえかちゃん
  4才
 おたんじょうび
  入園
 おめでとう
 すこやかで】



 明日は萌香ちゃんの入園式。3年保育に出す。二人で幼稚園バスでの通園が始まる。 萌香ちゃんはこの1年間、ママがお勤め、武琉君が幼稚園の午前中はじいちゃん、ばあちゃんと過ごしてきた。かくて甘え放題のおばあちゃん子となった。お兄ちゃんが帰ると一緒にいっそう賑やかに騒がしいくらいによく遊んだ。DSをしたり、ブロックやおもちゃ追いかけっこなどして遊んでいた。武琉くんは最近はときどき一人で本を見ている。絵や写真だけではない、カブトムシや恐竜図鑑などすらすら読んでいる。まったく驚きだ。
 春休み中、外では自転車、縄跳びが主、武琉君の縄跳びは上達し、もう30回も跳べるようになった。二人とも素直でいい子に育っている。忙しいくらいに付きっきりのじじ、ばばだが、これが本当の幸せだと思っている。

 二人が幼稚園、ようやく、初めて夫婦二人だけの生活になる。多分しばらくは孫の帰りが待ち遠しいことだろう。

早春の花

2008-04-08 | 自然観察
             【清楚なニオイウチワの花】

 隣の娘の家の高田梅、日に日に膨らんだピンクのつぼみが、今朝ようやくほころび始めた。我が家の梅は、まだどれも数日かかりそうだ。

【高田梅】

 この春一番に暖かくなった庭を一巡りした。
 気に掛けないでいたにニオイウチワが細い枝に可憐な花を付けていた。そういえば、2、3年前に細い苗を買って植えたが、初めて咲いた花は想像を超える美しさだ。ジンチョウゲのような高貴な、いつか嗅いだことのあるような高級香水の香りがした。枝に付けたままの説明書きを読むと、名前は品種により翼果を付け、その形に由来するとある。まだ4,50センチだが、1~1.5㍍くらいの木になるらしい。
 咲くのが待ち遠しくいつも観ているつぼみは、ウメ、サクラ、レンギョウ、ボケなど、ワサビはいよいよ花茎を伸ばしはじめじきに咲きそうだ。丈の伸びたフクジュソウが黄金に輝きキクザキイチゲは暖かい陽に花びらを精一杯拡げている。ムラサキケマンに似た花を付けたエンゴサクの薄い青色がきれいだ。エゾエンゴサクのようだ。
 ブルーのチオノドグサの脇に、同じ仲間だろうか白い下向きの花が風に揺れている。
 早春の花はみな、なぜか清楚で可憐で美しい。

 【エゾエンゴサク】

 
【チオノドグサの仲間?】

 そうそう、今日はルリシジミを、昨日はナミアゲハを初見した。いよいよ虫たちと再会だ。
(4/7)

武士道を英語で読む

2008-04-07 | 文芸
          【ジンチョウゲ咲く 4/6】

「老子」を寺田寅彦はドイツ語訳で、加島祥造は英訳で読み、日本訳よりよくわかたと言う。 (参:拙ブログ「「老子」を学ぶ」 / 2008-03-30」)
関連はないのだが、新渡戸稲造の書いた「武士道」を思い浮かべた。
書棚から『別冊宝島994号「武士道を英語で読む」』を引っ張り出した。また、隣にあったいつか読んだ岬龍一郎著「新渡戸稲造 美しき日本人」も開いてみた。
 「武士道」はもともと英文、スムーズに読める程の英語力はないが、そのキャッチコピーには【原文で読むからSAMURAIの真髄がわかる!】とある。
 しばらくこの本で一石二鳥をもくろみ、もう一度武士道の7つの徳を学びつつ少しずつ英語の勉強を兼ねたいと思っている。

【 義:Rectitude   勇:Courage  仁:Benevolence   礼:Respect    誠:Honesty  名誉:Honour  忠義:Loyalty 】 
 

会津大塚山古墳

2008-04-06 | 街中散歩

 我が家の北1キロほどに、東北を代表する会津大塚山古墳がある。今日は、穏やかな春の日に何十年ぶりかで古墳へ登ってみた。現在は、古墳の周辺は大規模な墓地として整備されていて、山の下の方には新しいモダンな洋式の墓石が広い芝生に整然と並んでいる。 途中、父方の伯父、伯母の眠るお墓に参り、枯れ葉を踏みながら古墳の前方部分にあたる山頂に向かった。
登るに連れ、北にまだ真っ白な磐梯山が美しく聳えていた。頂上には「大塚山古墳群の碑」が建ち、木々の間から市内が一望できた。

 大塚山古墳の造営は4世紀末と推定され、東北地方では最も古い古墳の1つとして位置づけられ、被葬者は会津盆地を治めた首長であったと考えられ、その副葬品から当時すでに畿内の中央政権大和朝廷とも密接なかかわりがあったと推定されている。標高269.6mの大塚山頂上に位置する全長114mの前方後円墳で、昭和47年に国指定史跡に指定され昭和39年の古墳発掘調査によって、2本の石棺の中から銅鏡の三角縁三神ニ獣鏡などの遺物が出土している。

 山を下りながら、いろいろな墓石にこの地に生き、弔われた多くの先人に思いをはせた。
中腹には昭和40年代にいくつかのお寺の墓地が市内の土地区画整理で移動してきた古い墓が多く、その中にはあの松江豊寿のお墓もあった。
 はときどき近道に通る墓地公園の入り口付近は、ソメイヨシノのサクラ並木が見事である。先日発表のさくらの開花予想は会津若松では4月13日という。



はかなさ覚える春

2008-04-05 | 日々の生活

          【可憐 キクザキイチゲ 4/5】

 まもなく学校も新しい授業が始まる。
 かつてこの時期には、生徒に啄木の「空に吸われし」十五のこころ、「かへる術ない」十四の春を語るのが常であった。一度しかない人生は、取りも直さず自分への言い聞かせでもあった。
 
 「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸われし 十五の心」
 「己が名をほのかに呼びて涙せし十四の春にかえる術なし」


 万物が輝かしく萌える春だが、この季節はなぜかうつろな日々にむなしさをも感じることが多かったようだ。その虚脱感は、振り返るに忙しかった日々の代価だったと思っている。厳しい冬を堪えようやく咲いた花も散り急ぐ。自然の摂理を感じながら、矢の如く過ぎ去る時を静かに見つめていた。
 これから幾たび、流れる花びらに哀れを感じることができるのだろう。短い人生を意識し本当のゆとりを思わざるを得ない。
 いずれ、人の心に関わりなく時はまぼろしのごとく流れ、自然は物言わず静かに遷ろっていく。実にはかなさを覚える春でもある。


本当の学力

2008-04-04 | 教育を考える
            【もう少し 豊後梅】

 福島民報の論説「学力向上へ奮起を」(4月3日付け)を読んだ。
 県内高校の今春の大学合格者数を考察していた。福島大、東北大、東大などを難関大と呼び、県内の高校からの合格者数を挙げ、大学への進学事情を他県と比較していた。
 学力向上も含めた魅力ある学校づくりが急がれるとはあるが、相変わらずの受験体制下の認識と思いがっかりした。

学力不足が言われ、長い戦後教育の反省からようやく到達したはずの「ゆとり教育」の見直しが打ち出された。学力向上は入試のためであってはならない。その人の人生観、自然観、哲学は、試験の為の知識技術の詰め込みからは生まれない。本当に大切な真の学力や感性、情緒などが、頭と心と身体を統合する学習経験から生まれるものだからだ。
 大切なことは、常に学び続ける意欲、能力であり、社会の変化に主体的に対応できる人間の育成である。多くの弊害を生んだ受験体制社会へ戻ってはならないし、それらに迎合する考えには同調しかねる。

 目にさわやかな雨上がりの蒼い山並に、風に揺れる庭の小さな自然に、さらには文字の連なりからなる一編の詩からも心動かされる。たとえば、生きゆく時間の中でそんな感動こそ人として生きる豊かさの一つに違いない。


満2才

2008-04-03 | 日々の生活
今日二歳 目に鮮やかな ジンチョウゲ

   【春の陽にミスミソウ】
 
数日間の春の嵐もおさまり、今朝は穏やかな朝を迎えた。
 ジンチョウゲのつぼみの紅が鮮やか、心に染みる。訪れたカワラヒワが春の喜びを告げている。
今日、私の誕生日。
 私には誕生日が2つある。今日4/3は物理的な誕生日、干支が巡り満2歳を迎えた。
 5年前に、大病の後に退院した日を、もう一つあたらしい誕生日とした。
 術後生死をさまよい、一度はあきらめた命が救われた日を出発の日と考えたからだ。
あれから5年目、体調はこれまでで一番よい春を迎えている。発熱が続いた昨年を思うと、あらためて健康のすばらしさを思っている。

これからの1年を、身体に注意し、庭の小さないのちを友として巡る季節を楽しみながら過ごしていきたい。