中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

「里山で子どもたちが輝く」を見て

2008-11-01 14:47:20 | その他
 先日NHKでやっていた「里山で子どもたちが輝く」という番組を見た。これは千葉県の木更津市の里山で開かれている土曜学校という教室?(プログラム?)での約半年間の様子を撮影したドキュメント番組だった。

 ここには決められたプログラムなんてほとんど無い。数人の大人の指導者がいるにはいるが、ほとんど全てが90人以上いる子供の自主性に任されており、穴を掘って池を作るグループもあれば、ナイフで竹とんぼを作る子もいるし、中には差し入れされた鰹の三枚おろしに、包丁を片手に挑戦している子供たちまでがいる。
 小学1年生から6年生まで学年の枠を超えた異年齢集団の中で、遊びや、スポーツ等を通じ、上級生は下級生の世話をしながらリーダーシップを身につけ、下級生も上級生から学びながら社会性を身につけてゆく。こういう教育方法を「モンテッソーリ(モンテストリーと言う人もいるが)教育」というらしいが、それを里山という自然環境の中で実践しているところが素晴らしい。

 余談ではあるが、自然の中で子供を育てることが、健全な心の育成によいということは、ある程度のデータがでているらしい。詳しくはフィールドライフというアウトドア雑誌がコールマンと一緒に編集した「自然が子どもを成長させる」を見て欲しい。(好評だったらしく、今ではWEBマガジンで見ることが出来るので下のアドレスをコピー&ペーストすべし!。)
http://dpm.sideriver.com/weblish/sideriver/coleman001/pinfreevue_ie.shtml

 
 番組を見進めていくと、蛇や蜂が出てくるという、この里山で、ある子供達は走り回り、ある子供達は雨の日に泥にまみれ、ある子供達は工作をして、ある子供達は料理をして、自分の個性にあった何かを学びながら経験を積んでいく様子がよく解る。何かをしている上級生にちゃんと「教えてほしい」と言える子は会話をしながら、それが言えない子は横に立ったまま上級生達の動きを目で盗み、見よう見まねでやっていく。時には掴み合いのケンカも起こるが、そこに大人は介入しない。子供達同士で解決の糸口を見付けてゆくのだ。こうやっていく内に自己解決能力(対処能力)が伸びてゆくのだろうと思うと、そこに写っている子供達の未来が頼もしく思える。

 ある日、田植えの最中にドロ遊びではしゃぎ過ぎて腕を骨折した子供がいた。その子は泣きながら土曜学校を退出していったが、それでも2ヶ月ほど経つと無事復帰してきた。その際、今の世なら一部に「折れた責任をとれ」と学校側にに詰め寄る親もいると聞くが、この学校では違う。「子供がまた参加したいって言うし、こんな体験はここでしかできないから。」と当たり前のように言う、その子の母親の笑顔が、見ていて嬉しかった。

 考えてみると、ワタシの子供の頃は、わざわざこういう「土曜学校」のような特別なプログラムに参加しなくても、ある程度は自然に経験できていたように思う。以前にも書いたが、ワタシの育った地域にある甲子園の砂浜では、ある時は兄貴達のグループや、上級生達に教えてもらったり、ある時は見よう見まねで、焚き火をしたり、流木を集めて筏を作ったりしたものだ。そうやって覚え、経験を積んだ結果、素晴らしく立派な大人になったとは決して言えないものの、少しだけだが小器用でチャレンジ精神旺盛な人間にはなれたかな?とは思う。
 だが、今時の子供達を見ると、少子化の影響なのか、こういう機会が確実に減っているように思える。近くに土曜学校のような施設がある場合は任せれば良いのかも知れないが、なかなか見あたらない。であれば大人=特にオヤジがそれを子供にしてやるしかないように思う。子供達をデッカイ大人に育てる為にお互いに頑張ろうではないか。
 
コメント
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