中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

モンベルのアンダーウエア

2011-02-12 12:30:27 | その他
■モンベルのアンダーウエア■

 一時よりマシになったとは言え、ぶり返しを含めてまだまだ寒い日々が続くであろう、今年の日本の冬。今回は温かいアンダーウエアの話を。


 国内外の、多くのアウトドア愛好家に指示され続けているアウトドア・ウエア・メーカーに「モンベル」という会社がある。(http://www.montbell.jp/)
 かく言うボクも18年ほど前からここの製品を使用しているが、特に「お気に入り」なったのは、この会社が開発する防寒アンダーウエアを手にしたのがキッカケだった。
 それ以前も他社製の冬用アンダーウエアを使用していたが、モンベル社の製品は次元が違っていたのだ。ボクが最初に購入した頃、このメーカーの製作するアンダーウエアは、一番分厚い「エクスペディション」、中間の「ミドルウエイト」、そして一番薄い「ライトウエイト」の3種類くらいだったと記憶しているが、現在では厳冬期用から盛夏用まで、ウールやシルクを混紡したタイプ等、ラインナップは豊富に揃っている。

                   
                          ●写真はミドルウエイト、丸首タイプ●

 高性能さは異次元の保温性がまず挙げられる。何しろ一番分厚い「エクスペディション」に至ってはヒマラヤ登山にも使用できるほどの高性能を誇っているのだ。実例を挙げるとすれば、風呂上がりに着ると保温されすぎて真冬でも大汗をかいてしまうくらいの性能だと言えば理解してもらえるだろうか。
 また、高性能は速乾性にも表れている。これは、かいた汗をすぐに吸収して乾かす面と、荷物を出来るだけ少なくしなくてはならない登山家の事情から、洗濯してもすぐに乾く=持ち込む枚数が減るという面も考慮しているからだ。モチロン速乾性能は滑って汗をかく→リフトに乗ってジッとするということを繰り返すスキーでは必須条件であるが、これまでこのアンダーウエアを使用していて全く不都合を感じたことがない。


■他社との比較■

 保温性の高いアンダーウエアと言えば、ここ近年大ヒット中の「ヒートテック」を始め、吸湿発熱素材が一般には有名だが、両方を使用している立場から言わせてもらえば、それらの保温性はモンベルの中間モデルであるミドルウエイトよりもかなり劣るように感じる。その点は、日経トレンディ2月号の中でデータ=着始めて3分以降は時間経過と共に一般素材との差が無くなることが掲載されていたから、これがボクの個人的な意見ではないことを皆さんにも理解してもらえることが出来るだろう。(http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20110113/1034189/)
 吸湿発熱素材はメーカーや年式、タイプによって様々な繊維が混紡されていているが、肌触りを優先するために綿を混紡しているタイプは、特に問題があった。
 綿の使用は保温性と速乾性を妨げ機能低下につながるので、それだけでもデメリットも多いが、ソレよりも更に問題なのは耐久性にあると思う。
 某有名カジュアル・ウエア販売店の綿混紡タイプは洗濯を繰り返していると2年ほどで、綿の部分が断裂し始めて繊維のバランスが崩壊するのか、長袖丸首タイプの襟首がビロ~ンと伸び始めてくるし、タイツの場合は胯間部にも穴が開き始める。もっともこの点は販売店や素材メーカーでも理解しているのか、現行モデルは化繊を100%使用しており、改良されているのかも知れないのだが…。
 対して現在、現役で活躍しているモンベルのエクスペディションは購入後12、3年間使用し、洗濯の回数はザッと見積もっても150回以上になるが、繊維の破れやほつれもなく、ウエストのゴムにもヘタリが出ていない。同時期に購入したミドルウエイトは生地が薄い分だけ不利で、タイツの胯間部にやや薄くなっている部分もあるのだが、それでも構わず使用していて問題は一切出ていないのだ。
 モチロン、デメリットに目を瞑ってもヒートテックの¥1500~¥990(特売時)という価格設定は魅力あるかも知れないが、モンベル製はその高性能と耐久力を誇るうえに長袖丸首の価格は¥3800(ライトウエイト)~¥5800(エクスペディション)という価格帯に展開しているので、性能と耐久性をトータルで考えれば、割安感は逆転するだろう。
 また、他のアウトドア・ウエア・メーカーでも同様の高性能アンダーウエアは発売されているが、例えばノースフェイス社製だとミドルウエイトが¥7350もするから、どうしてもモンベル製の良心的な価格設定に軍配が上がってしまうのだ。


■システマチックな展開■

 ボクの場合は動きの少ない磯釣り等では12月後半~2月一杯はエクスペディションを中心に使用し、その前後の時期にミドルウエイトを使用している。
 また、渓流釣りでは透湿タイプのウエーダーを使用しているが、その内部に履き込むタイツは水温と気温に合わせて、エクスペディション~ライトウエイトを使い分け、夏場であっても直接肌が触れるとベタついてしまうので、その防止にジオライン・クールメッシュ・ニーロングタイツ というのを使用している。
 そして、スキーで使用する際は、志賀高原のように気温の低いところや、吹雪く日はエクスペディションを使用し、陽の暖かさを感じる日であれば、ミドルウエイトを使用している。
 それもこれもモンベルのアンダーウエアが、ありとあらゆるシチュエーションに合わせて選択できるよう、機能が細分化されているから可能になるのだ。だからボク的には、コレを手にして以来、冬場の海や山でのアウトドア活動において、今や寒さを感じることはほとんど無くなっているのだ。


■信頼できる商品■

 モンベルのアンダーウエアのシリーズの多くは、ボクが最初に手にした時点よりも以前から現在まで、少なくとも15年以上の間でほぼ同じ仕様のままで販売され続けているが、コレは、そのトータル性能の高さが評価され続けている証拠ではないのだろうか?。
 余談だがモンベル社ではアンダーウエアの他、フリース等も段階別(暖かさ別)、用途別に細分化されており、これまた高性能を誇っているので、それらを組み合わせてゆけば、ありとあらゆる寒さ対策が出来るほか、逆に夏用として暑さ対策をほどしたウエアも充実している。だから、ボク的にはアウトドアウエアで困った際に最も頼りに出来るメーカーになっているのだ。
 その他にもモンベル社の製品は本格的な登山者をメインに釣り(フライ)、カヤック、自転車など、各種アウトドアスポーツ・ユーザーの意見が反映されている商品が数多くラインナップされている。特に登山の世界では用具の選択を誤ったり品質の悪い製品を用いると、死に直結することがあることは、その昔ザイル(ロープ)が切れて死亡事故が発生した際に、とある登山用品店が訴えられたことでも理解できると思うが、そんな風にユーザーから厳しい目で見られているからこそ高性能で信頼できる製品が生まれてくるのだろう。

 そんなモンベル社の辰野勇社長(現会長)は成功した社長としてTVでもよく紹介されているし、近年の中高年の登山ブームに支えられて業績は好調であり、開発意欲も充実しているようだ。(更には本社所在地が大阪市というのは個人的にはウレシイ限りだ。)
 同社の「高品質で信頼できる製品を、お手頃な価格で」という姿勢は、これまで成功した日本企業が歩んだ、言わば王道でもある。「皆がそんな心を忘れていなければ、日本も復活するのでは?」との思いが浮かんでくる「ただの下着」ではない「アンダーウエア」のお話なのだ。
コメント
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