■一月ぶりに■
4月は17日と29日に乗船予約を入れていたのだが、発達しながら通過した低気圧の影響で両日ともアウト。よって約一月振りの釣行になった5月8日に、いつもの日本海41(滝ヶ浦遊船)に乗って白石グリへと向かった。
日々の解禁時間である、午前11時にスタートダッシュが決まって、想定していたポイントをキープしたが、前日までの西からとは違って南からの潮流に変わっていたため、数投で移動になった。
移動先は、船がひしめき合っていた先程のポイントとは違ってノーマークだったようで、他船を気にすることなく釣りが出来そうだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/3c/a6b8c8b7b3d68ee635a1c15e65b571b9.jpg)
期待を込めて流し始めると、早くも一投目でボクを交えたダブルヒットがあって、イサギをゲットする。
しばらく間を置いて左横で大型魚のヒットがあったが、アンカーロープ方向に走られてアウト。どうやら気配はあるようだが、一旦は後方に流れた後、底潮に乗ると船首やや右舷方向に向きを変える二枚潮になっているので、掛かってからが厄介な展開になりそうだった。
そんな中で「俺にも来てくれ!。」と願っていたら、二枚潮時特有の明確ではない道糸の走りだったが、何とかアタリを捉えることに成功した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/1a/febfb49dfec45d036759f091579482d7.jpg)
しかし、相手の引きは大したことはなく、レギュラーサイズのハマチをゲットする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/0b/ee76f41d017d3a24c43ddf6921ca86e0.jpg)
アタリの出方が明確ではなかったため、続いての流し以降は、サルカン上にガン玉のBサイズを打って早めに沈め、道糸が40m出た時点で一旦クラッチを入れて1分間待ち、底潮に馴染ませてから再び流すというイメージで攻めることにした。しかしながら、このパターンや、もう少し止める時間や距離を変えたパターンでは、時たまイサギが来るくらいで、明確な効果があったようには思えなかった。
その間、ボクの左横では90cmのヒラマサがオマツリして団子になったラインと共に上がっていたが…。
■アンカー潮から■
昼過ぎからは、とうとうアンカー方向に流れる“アンカー潮”になってしまった。そのため乗り合わせた各人が苦労する時間帯が続いたが、次第に風向が東寄りになってきたため、何とか流せるようになってきた。それと同時にエサが頻繁に盗られるようになったので、発泡ウキの番手を上げてゆき、仕掛を浮かせる方向に調整を開始した。
6番から始まって、それが8番になった時点で大きく道糸が走って、これまでで一番の引きがボクの竿を襲った。時折リールの巻き取りが止まる様子から青物の引きと判るモノだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a3/17184b6a429e5bc6a1f0c2e59d809f5f.jpg)
多少の抵抗は受けたものの、無事に足下の水深分の距離を切ったので、ここからは余裕のやり取りだった。この段階でも横方向に走らなかったため、「本物か?。」と思っていた頃、船首でも大きく竿が曲がった。いわゆるダブルヒットだ。
しかし、ボクの方は手手繰りの段階に入ってガックリ。目に入ったのは「まだメジロ?、もうブリ?」といったサイズのブリ族だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/55/45a308fa117984ac26a99f9b5c71ae47.jpg)
続いて玉網に入った船首の釣り人の魚は88cmのヒラマサだったので、ボクの方には大運が向いていないようだった。但し、小運はあったようで、ここからボクにアタリが集中し、それが6連続。しかし、結果は小運なりで本命は1本もなかった。
■運が良いのか悪いのか…■
夕刻が迫り、エサが残るようになったので、発泡ウキを外してみることにした。そしてしばらく間が空いた後に、この日2枚目の、食べ頃サイズのマダイをゲットする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/ff/7dfe92a418c76ed180a35eac423ed417.jpg)
夕刻以降、周りではあまりアタリが出ていなかったようなので、ボクの小運はまだ続いていたようだった。しかしながら、本命を得ぬままに、ついに最終段階に差し掛かった。
最後の数投で、残りエサをドカ撒きした際に、周囲をウロついていた大型のヒラマサがそれに反応して“一発逆転”があったことは一度や二度ではない。福井県の鷹巣沖や玄達瀬でもそうだったが、記憶に残る範囲で5度経験している。そしてこの日も…。
流している最中に「ラストの一投!。」の声が掛かったので、一旦は回収にかかった。残ったマキエサは2kg(袋の2/3)程度だったので、それを三等分することにした。そしてサシエサを付ける直前に一回目、仕掛けを投入してハリスが張った頃に二回目、手たぐりで道糸を10m引き出した後に三回目をドカドカと撒き、そのに後もう10m(計20m)道糸を引き出してから竿受けにセットした。
トロトロと潮が流れる中、60mほど流した頃に明確ではないものの、ついにアタリが出るに至った。巻き上げ開始時は大した引きではなかったので、「マダイの60cm級かな?。」と思っていたのだが、付近の水深を切るであろう、50mほどになった瞬間に突然暴れ出した。走り出した距離は10mほど。「オッとこれは…。」と考えを改め、ドラグワークと引き抜きを駆使して寄せに掛かる。そうこうしていると残り40m前後になったので、やや余裕が持てる状態になった。だが、ここでも3~5秒はドラグが滑りっぱなしになることがあったので、「慎重に、慎重に!。」と言い聞かせながら更に距離を詰めた。しばしの中間点でのやり取りがあったが、残り5mで電動巻き上げが停止し、更に距離を詰めるための、手巻きの段階に入る。
相手は確実にヘバり始めていたようだった。この段階ではそれを十分に確認できれば、針穴が広がり、首を振った瞬間にハリ外れが起こることを警戒して、早めに浮かせてしまうのだが、判断を誤ると、船影に驚いた相手が最後の力を振り絞って抵抗をし、失敗することがある。その判断は難しいが、この時のボクは早めに浮かせる方を選択した。
この時点では、道糸やハリスが船底のスクリューや舵に擦れることを警戒したいので、それらと道糸との距離をとるため、あまり竿を立てることは出来ない。しかも道糸の距離が減っている分だけショック吸収性が減るので、ドラグの調整はこれまでよりは少し緩めにした方が良い。この日もその通りにしたのだが…。
次の瞬間である。緩めにしたつもりがやり過ぎたのか、滑って手巻きが出来なくなったドラグを締める方向に回したのだが、その際に締めすぎたのか、はたまたその一連の動作がぎこちなかったのか、こちらが隙を見せた瞬間に相手が走って竿先が跳ねてしまったのだ。ハリス切れである。
最後の引きは経験したことのないような強烈なモノではなかったし、使用するハリスの点検や交換はマメにする方だから、傷んでいたワケではない。白石グリでの釣りでは根ズレ以外の理由で8号ハリスが飛んだ経験は記憶にないため、チェックしてみたが、スレてささくれたような痕はなかったし、結び目の不具合箇所も無かった。また、船底に触れたワケでもなく、切れた箇所はハリのやや上で、鋭くはないモノに擦れた感じでブツリと切れていたのだ。
「鈍いが硬い歯で擦り切れたのなら、超大型のマダイだったのかも知れないが、6号以上のハリスを切られることはマズないし、引き方が違うような気がする…。」、「執拗に真下に走る範囲はヒラマサのようだが、コイツの歯はザラザラだけど、ハリスを切る程エッジが立っていないし、そもそもハリを飲み込む確率は低いし…。」、等々、色んなことが浮かんでは消えたが、正体を見ていないので断言は出来ない。頭の中は「???」。せっかくのチャンスを“最後の最後”に逃し、失意のうちに納竿となった。
■今後に生かす■
「どうにもならなかったヤツを、次はどうにかしようとアレコレ考えてみたものの、結局はどうにもならなかった。」というのを、年に何度か体験するのが、大型ヒラマサを狙う完全フカセ釣りだ。しかし、それがボクらの心を燃え上がらせる源なのだ。
で、あるから、「ゲット率(ほぼ)100%ならブリ族相手と一緒やで。」と、強がりを言いたいところだが、このブログの読者の方から「シーボーグ500Jは、ドラグにクセがあるから、締め付けすぎに要注意!」との貴重なコメントをいただいていたし、そもそも「あの時ドラグ設定を変えず、スプールを指で押さえてポンピングする方法を何故採らなかったのか?。」と、ボク自身も考えていたことを船長にも指摘されており、「慌てず、いつもの対処をしていれば…。」と考えると、失敗のショックは大きかった。そのため、いつもは爆睡しているハズの、帰りの航海では全く眠れなかった。
「今回の経験を生かして次回で挽回」と言いたくても、今春の白石グリへの釣行チャンスは一度しか残っていないため、可能性が低い。もしかすると、このモヤモヤは来月から始まる玄達瀬への釣行で、自己記録の更新級の出来事でも起こらない限り吹き飛ばすのは難しいのかも知れない。そんな日が来ることを夢見て今後もチャレンジは続く。
4月は17日と29日に乗船予約を入れていたのだが、発達しながら通過した低気圧の影響で両日ともアウト。よって約一月振りの釣行になった5月8日に、いつもの日本海41(滝ヶ浦遊船)に乗って白石グリへと向かった。
日々の解禁時間である、午前11時にスタートダッシュが決まって、想定していたポイントをキープしたが、前日までの西からとは違って南からの潮流に変わっていたため、数投で移動になった。
移動先は、船がひしめき合っていた先程のポイントとは違ってノーマークだったようで、他船を気にすることなく釣りが出来そうだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/3c/a6b8c8b7b3d68ee635a1c15e65b571b9.jpg)
●ノーマークだったポイント●
期待を込めて流し始めると、早くも一投目でボクを交えたダブルヒットがあって、イサギをゲットする。
しばらく間を置いて左横で大型魚のヒットがあったが、アンカーロープ方向に走られてアウト。どうやら気配はあるようだが、一旦は後方に流れた後、底潮に乗ると船首やや右舷方向に向きを変える二枚潮になっているので、掛かってからが厄介な展開になりそうだった。
そんな中で「俺にも来てくれ!。」と願っていたら、二枚潮時特有の明確ではない道糸の走りだったが、何とかアタリを捉えることに成功した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/1a/febfb49dfec45d036759f091579482d7.jpg)
●ヒットしたが…●
しかし、相手の引きは大したことはなく、レギュラーサイズのハマチをゲットする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/0b/ee76f41d017d3a24c43ddf6921ca86e0.jpg)
●いつものハマチ●
アタリの出方が明確ではなかったため、続いての流し以降は、サルカン上にガン玉のBサイズを打って早めに沈め、道糸が40m出た時点で一旦クラッチを入れて1分間待ち、底潮に馴染ませてから再び流すというイメージで攻めることにした。しかしながら、このパターンや、もう少し止める時間や距離を変えたパターンでは、時たまイサギが来るくらいで、明確な効果があったようには思えなかった。
その間、ボクの左横では90cmのヒラマサがオマツリして団子になったラインと共に上がっていたが…。
■アンカー潮から■
昼過ぎからは、とうとうアンカー方向に流れる“アンカー潮”になってしまった。そのため乗り合わせた各人が苦労する時間帯が続いたが、次第に風向が東寄りになってきたため、何とか流せるようになってきた。それと同時にエサが頻繁に盗られるようになったので、発泡ウキの番手を上げてゆき、仕掛を浮かせる方向に調整を開始した。
6番から始まって、それが8番になった時点で大きく道糸が走って、これまでで一番の引きがボクの竿を襲った。時折リールの巻き取りが止まる様子から青物の引きと判るモノだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a3/17184b6a429e5bc6a1f0c2e59d809f5f.jpg)
●道糸を引き抜いて対処●
多少の抵抗は受けたものの、無事に足下の水深分の距離を切ったので、ここからは余裕のやり取りだった。この段階でも横方向に走らなかったため、「本物か?。」と思っていた頃、船首でも大きく竿が曲がった。いわゆるダブルヒットだ。
しかし、ボクの方は手手繰りの段階に入ってガックリ。目に入ったのは「まだメジロ?、もうブリ?」といったサイズのブリ族だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/55/45a308fa117984ac26a99f9b5c71ae47.jpg)
●80cmのメジロ(ブリ?)●
続いて玉網に入った船首の釣り人の魚は88cmのヒラマサだったので、ボクの方には大運が向いていないようだった。但し、小運はあったようで、ここからボクにアタリが集中し、それが6連続。しかし、結果は小運なりで本命は1本もなかった。
■運が良いのか悪いのか…■
夕刻が迫り、エサが残るようになったので、発泡ウキを外してみることにした。そしてしばらく間が空いた後に、この日2枚目の、食べ頃サイズのマダイをゲットする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/ff/7dfe92a418c76ed180a35eac423ed417.jpg)
●45cmのマダイ●
夕刻以降、周りではあまりアタリが出ていなかったようなので、ボクの小運はまだ続いていたようだった。しかしながら、本命を得ぬままに、ついに最終段階に差し掛かった。
最後の数投で、残りエサをドカ撒きした際に、周囲をウロついていた大型のヒラマサがそれに反応して“一発逆転”があったことは一度や二度ではない。福井県の鷹巣沖や玄達瀬でもそうだったが、記憶に残る範囲で5度経験している。そしてこの日も…。
流している最中に「ラストの一投!。」の声が掛かったので、一旦は回収にかかった。残ったマキエサは2kg(袋の2/3)程度だったので、それを三等分することにした。そしてサシエサを付ける直前に一回目、仕掛けを投入してハリスが張った頃に二回目、手たぐりで道糸を10m引き出した後に三回目をドカドカと撒き、そのに後もう10m(計20m)道糸を引き出してから竿受けにセットした。
トロトロと潮が流れる中、60mほど流した頃に明確ではないものの、ついにアタリが出るに至った。巻き上げ開始時は大した引きではなかったので、「マダイの60cm級かな?。」と思っていたのだが、付近の水深を切るであろう、50mほどになった瞬間に突然暴れ出した。走り出した距離は10mほど。「オッとこれは…。」と考えを改め、ドラグワークと引き抜きを駆使して寄せに掛かる。そうこうしていると残り40m前後になったので、やや余裕が持てる状態になった。だが、ここでも3~5秒はドラグが滑りっぱなしになることがあったので、「慎重に、慎重に!。」と言い聞かせながら更に距離を詰めた。しばしの中間点でのやり取りがあったが、残り5mで電動巻き上げが停止し、更に距離を詰めるための、手巻きの段階に入る。
相手は確実にヘバり始めていたようだった。この段階ではそれを十分に確認できれば、針穴が広がり、首を振った瞬間にハリ外れが起こることを警戒して、早めに浮かせてしまうのだが、判断を誤ると、船影に驚いた相手が最後の力を振り絞って抵抗をし、失敗することがある。その判断は難しいが、この時のボクは早めに浮かせる方を選択した。
この時点では、道糸やハリスが船底のスクリューや舵に擦れることを警戒したいので、それらと道糸との距離をとるため、あまり竿を立てることは出来ない。しかも道糸の距離が減っている分だけショック吸収性が減るので、ドラグの調整はこれまでよりは少し緩めにした方が良い。この日もその通りにしたのだが…。
次の瞬間である。緩めにしたつもりがやり過ぎたのか、滑って手巻きが出来なくなったドラグを締める方向に回したのだが、その際に締めすぎたのか、はたまたその一連の動作がぎこちなかったのか、こちらが隙を見せた瞬間に相手が走って竿先が跳ねてしまったのだ。ハリス切れである。
最後の引きは経験したことのないような強烈なモノではなかったし、使用するハリスの点検や交換はマメにする方だから、傷んでいたワケではない。白石グリでの釣りでは根ズレ以外の理由で8号ハリスが飛んだ経験は記憶にないため、チェックしてみたが、スレてささくれたような痕はなかったし、結び目の不具合箇所も無かった。また、船底に触れたワケでもなく、切れた箇所はハリのやや上で、鋭くはないモノに擦れた感じでブツリと切れていたのだ。
「鈍いが硬い歯で擦り切れたのなら、超大型のマダイだったのかも知れないが、6号以上のハリスを切られることはマズないし、引き方が違うような気がする…。」、「執拗に真下に走る範囲はヒラマサのようだが、コイツの歯はザラザラだけど、ハリスを切る程エッジが立っていないし、そもそもハリを飲み込む確率は低いし…。」、等々、色んなことが浮かんでは消えたが、正体を見ていないので断言は出来ない。頭の中は「???」。せっかくのチャンスを“最後の最後”に逃し、失意のうちに納竿となった。
■今後に生かす■
「どうにもならなかったヤツを、次はどうにかしようとアレコレ考えてみたものの、結局はどうにもならなかった。」というのを、年に何度か体験するのが、大型ヒラマサを狙う完全フカセ釣りだ。しかし、それがボクらの心を燃え上がらせる源なのだ。
で、あるから、「ゲット率(ほぼ)100%ならブリ族相手と一緒やで。」と、強がりを言いたいところだが、このブログの読者の方から「シーボーグ500Jは、ドラグにクセがあるから、締め付けすぎに要注意!」との貴重なコメントをいただいていたし、そもそも「あの時ドラグ設定を変えず、スプールを指で押さえてポンピングする方法を何故採らなかったのか?。」と、ボク自身も考えていたことを船長にも指摘されており、「慌てず、いつもの対処をしていれば…。」と考えると、失敗のショックは大きかった。そのため、いつもは爆睡しているハズの、帰りの航海では全く眠れなかった。
「今回の経験を生かして次回で挽回」と言いたくても、今春の白石グリへの釣行チャンスは一度しか残っていないため、可能性が低い。もしかすると、このモヤモヤは来月から始まる玄達瀬への釣行で、自己記録の更新級の出来事でも起こらない限り吹き飛ばすのは難しいのかも知れない。そんな日が来ることを夢見て今後もチャレンジは続く。