■シケ続き■
今秋始めたばかりの「タテ釣り」。一度の経験でその魅力にとりつかれ、二回目以降の釣行を楽しみにしていたのだが、いかんせんボクが予約を入れた週末を狙うかのように台風が到来し、それが収まったと思ったら今度は北からの強風が吹くという、荒天のサークルにはまり込んで、出船は中止続きだ。
しかし、釣りに行けないからと言っても、悶々と過ごすのはもったいないから、ボクは、”来たる日”のために、自作の仕掛けを補充しておくことが多い。そこで今回はその仕掛け作りの話をするとしよう。
■市販仕掛けの現実■
タテ釣りでは購入したエサをハリに刺すことはなく、エサ代はかからないが、エサとなる小魚をハリに乗せるために使う、サビキ仕掛けの消耗が結構激しい。
その原因は「根掛かり・大型魚を掛けた際の過負荷・臨席する釣り人との”オマツリ”・魚が暴れて仕掛け自体が絡む」等、多岐にわたるから、損失数が「気付けば二桁」なんてこともあるようだ。サビキ仕掛けは1セットあたり¥500~¥700だから、一日の総額は¥5000~¥7000にものぼる。これでは、オキアミを丸一日撒いて釣る”完全フカセ釣り”よりも、結果的にコストが同等か、それ以上になってしまうのだ。
仕掛けのコストを下げるには自作が一番。ボクの場合は小学校高学年から釣りを始めて以来、基本的に仕掛けは自作し続けてきたから、そうすれば良いのだが、ことサビキ仕掛けに関してはハリ数が多く、ハゲ皮等を装着する等、手間もかかるので、これまで二の足を踏んでいたのが現実だ。もっともこれまでであればサビキ=小物釣りであり、苦労の末に得るものが、アジ・サバ・イワシではヤル気自体が沸いてこなかったことも大きな理由だ。
だが、初めて体験した、タテ釣りでは、ハゲ皮付き等は言わば小魚が食い渋った際のバリエーションであり、”カラバリ”という、キラキラと光るハリだけが着いた小魚を誘う仕掛けが基本だということを知った。当然、パーツの点数が減れば自作時の作業が楽になるし、当たり前のことだが、本命魚は大物が多く、こうなると俄然創作意欲が沸いてくる。
また、実釣では大型魚に仕掛けを切られることが数回あったのだが、その際に仕掛けをチェックすると、ほとんどの場合で幹糸と枝ハリスの結び目から切られていた。どんな仕掛けであっても枝ハリスの結び目は弱点となるので、昔からその部分には様々な対策が施されているのだが、市販仕掛けの場合はコストの関係から使える結びが限られているようだ。また、コスト削減という面から言うと、グレードの低いハリスしか使えないのもボクには気に入らない点だった。
そんなこんながあって、思い切って自作へと踏み切ることにしたワケである。
■タテ釣り仕掛けのパーツ■
市販仕掛けを観察すると、タテ釣りで使用するハリは、軸がやや長めで、軸の部分が一~二段で平打ちされているモノが採用されているようだ。
各社から販売されている、その手のハリを探していると、見つけたのがハヤブサ社の「喰わせW胴打」と、まるふじ社の「青物・ヒラメ」というハリだった。
市販の仕掛の7割程度は金銀を交互に結んでいるので、それに倣いたいところだが、まるふじ社製は両色が販売されているのに対して、ハヤブサ社製は銀(白とも言う)の一色展開になっているようだ。だが、銀一色の市販仕掛けも3割程度は存在するのだから、実用面では、これにこだわる必要はないのかも知れない。
サイズは今のところ、ハヤブサは12号と14号、まるふじはS/M/Lの展開になっているようで、両社とも太いハリスを結んででもスッポ抜けないように、大きめの耳になっているが、溝を切ってハリスが廻らないよう工夫しているのはハヤブサのみだ。
現在のところ現地で使用するハリスは8号がメインになっているようなので、8号ハリスで制作する場合、その号数を採用する市販仕掛けと観察した結果では、ハヤブサなら14号、まるふじならMサイズが適当と言えると思う。このあたりを標準として、結ぶハリスの太さや小魚の大きさに合わせるのがベストの選択になると思う。
因みに、1本あたりの価格は¥17~¥25程度で、金バリの方が価格が高い。また、1本あたりの単価が下がる徳用パックも販売されているが、使用本数から考えれば、そちらを選ぶべきだと思う。
枝ハリスはシーズン初期は5号前後、中期以降が8号前後で、大型の青物が回遊していれば10号以上を使用するということだから、今回は現況でメインになるであろう、8号の枝ハリスで制作してみた。
枝ハリスが8号の場合、幹糸は一回り太い10号を使用する。よく考えてみるとこの辺りの号数は、リールに3号前後のPEラインを巻いた場合にクッション役として結ぶ、ショック・リーダーに使うので、それと共用すればよいだけのことだから、買い足す必要が無くて助かる。
仕掛け全体の上下端には接続のためにスナップ付きのサルカンを結ぶが、小魚が掛かった際には、ヨレることが多いし、本命が掛かかれば高負荷が予想されるから、上端にはよく回るタイプで、スナップが強力なモノを使用する。ボクの場合は仕掛けの上端にWタイプのインターロック・サルカンを使用するが、更によく回るように、道糸(リーダー)の先にボールベアリングを封入したサルカンを結んで、それに接続させている。そして下端は逆に、根掛かりの際に外れてくれるよう、普通のスナップ・サルカンを使用している。これらは通常の胴付仕掛から得たノウハウだが、恐らくたて釣りにも有効なハズだ。
また、ダイワから販売されている「速攻8の字結び」
http://all.daiwa21.com/fishing/item/terminal_tackle/keiryu_te/sokkou8/index.html
というのがあれば、結び目の大きさが簡単に調整できるので、あると便利な小物として紹介しておく。使用法はホームページを参照して欲しいが、他社製の「八の字結び機」も販売されているから、この商品に限った話ではく、勿論、手指でも結べるから、必須というワケでもない。
以下、~その2に続く
今秋始めたばかりの「タテ釣り」。一度の経験でその魅力にとりつかれ、二回目以降の釣行を楽しみにしていたのだが、いかんせんボクが予約を入れた週末を狙うかのように台風が到来し、それが収まったと思ったら今度は北からの強風が吹くという、荒天のサークルにはまり込んで、出船は中止続きだ。
しかし、釣りに行けないからと言っても、悶々と過ごすのはもったいないから、ボクは、”来たる日”のために、自作の仕掛けを補充しておくことが多い。そこで今回はその仕掛け作りの話をするとしよう。
■市販仕掛けの現実■
タテ釣りでは購入したエサをハリに刺すことはなく、エサ代はかからないが、エサとなる小魚をハリに乗せるために使う、サビキ仕掛けの消耗が結構激しい。
その原因は「根掛かり・大型魚を掛けた際の過負荷・臨席する釣り人との”オマツリ”・魚が暴れて仕掛け自体が絡む」等、多岐にわたるから、損失数が「気付けば二桁」なんてこともあるようだ。サビキ仕掛けは1セットあたり¥500~¥700だから、一日の総額は¥5000~¥7000にものぼる。これでは、オキアミを丸一日撒いて釣る”完全フカセ釣り”よりも、結果的にコストが同等か、それ以上になってしまうのだ。
仕掛けのコストを下げるには自作が一番。ボクの場合は小学校高学年から釣りを始めて以来、基本的に仕掛けは自作し続けてきたから、そうすれば良いのだが、ことサビキ仕掛けに関してはハリ数が多く、ハゲ皮等を装着する等、手間もかかるので、これまで二の足を踏んでいたのが現実だ。もっともこれまでであればサビキ=小物釣りであり、苦労の末に得るものが、アジ・サバ・イワシではヤル気自体が沸いてこなかったことも大きな理由だ。
だが、初めて体験した、タテ釣りでは、ハゲ皮付き等は言わば小魚が食い渋った際のバリエーションであり、”カラバリ”という、キラキラと光るハリだけが着いた小魚を誘う仕掛けが基本だということを知った。当然、パーツの点数が減れば自作時の作業が楽になるし、当たり前のことだが、本命魚は大物が多く、こうなると俄然創作意欲が沸いてくる。
また、実釣では大型魚に仕掛けを切られることが数回あったのだが、その際に仕掛けをチェックすると、ほとんどの場合で幹糸と枝ハリスの結び目から切られていた。どんな仕掛けであっても枝ハリスの結び目は弱点となるので、昔からその部分には様々な対策が施されているのだが、市販仕掛けの場合はコストの関係から使える結びが限られているようだ。また、コスト削減という面から言うと、グレードの低いハリスしか使えないのもボクには気に入らない点だった。
そんなこんながあって、思い切って自作へと踏み切ることにしたワケである。
■タテ釣り仕掛けのパーツ■
市販仕掛けを観察すると、タテ釣りで使用するハリは、軸がやや長めで、軸の部分が一~二段で平打ちされているモノが採用されているようだ。
●軸の平打ち部分が小魚を誘う●
各社から販売されている、その手のハリを探していると、見つけたのがハヤブサ社の「喰わせW胴打」と、まるふじ社の「青物・ヒラメ」というハリだった。
●前段がまるふじ社製(左=銀、右=金)、後段がハヤブサ社製●
市販の仕掛の7割程度は金銀を交互に結んでいるので、それに倣いたいところだが、まるふじ社製は両色が販売されているのに対して、ハヤブサ社製は銀(白とも言う)の一色展開になっているようだ。だが、銀一色の市販仕掛けも3割程度は存在するのだから、実用面では、これにこだわる必要はないのかも知れない。
サイズは今のところ、ハヤブサは12号と14号、まるふじはS/M/Lの展開になっているようで、両社とも太いハリスを結んででもスッポ抜けないように、大きめの耳になっているが、溝を切ってハリスが廻らないよう工夫しているのはハヤブサのみだ。
現在のところ現地で使用するハリスは8号がメインになっているようなので、8号ハリスで制作する場合、その号数を採用する市販仕掛けと観察した結果では、ハヤブサなら14号、まるふじならMサイズが適当と言えると思う。このあたりを標準として、結ぶハリスの太さや小魚の大きさに合わせるのがベストの選択になると思う。
因みに、1本あたりの価格は¥17~¥25程度で、金バリの方が価格が高い。また、1本あたりの単価が下がる徳用パックも販売されているが、使用本数から考えれば、そちらを選ぶべきだと思う。
枝ハリスはシーズン初期は5号前後、中期以降が8号前後で、大型の青物が回遊していれば10号以上を使用するということだから、今回は現況でメインになるであろう、8号の枝ハリスで制作してみた。
枝ハリスが8号の場合、幹糸は一回り太い10号を使用する。よく考えてみるとこの辺りの号数は、リールに3号前後のPEラインを巻いた場合にクッション役として結ぶ、ショック・リーダーに使うので、それと共用すればよいだけのことだから、買い足す必要が無くて助かる。
●左が幹糸用の10号、右がハリス用の8号●
仕掛け全体の上下端には接続のためにスナップ付きのサルカンを結ぶが、小魚が掛かった際には、ヨレることが多いし、本命が掛かかれば高負荷が予想されるから、上端にはよく回るタイプで、スナップが強力なモノを使用する。ボクの場合は仕掛けの上端にWタイプのインターロック・サルカンを使用するが、更によく回るように、道糸(リーダー)の先にボールベアリングを封入したサルカンを結んで、それに接続させている。そして下端は逆に、根掛かりの際に外れてくれるよう、普通のスナップ・サルカンを使用している。これらは通常の胴付仕掛から得たノウハウだが、恐らくたて釣りにも有効なハズだ。
●左が下端用、右が上端用●
また、ダイワから販売されている「速攻8の字結び」
http://all.daiwa21.com/fishing/item/terminal_tackle/keiryu_te/sokkou8/index.html
というのがあれば、結び目の大きさが簡単に調整できるので、あると便利な小物として紹介しておく。使用法はホームページを参照して欲しいが、他社製の「八の字結び機」も販売されているから、この商品に限った話ではく、勿論、手指でも結べるから、必須というワケでもない。
●ダイワ社製「速攻8の字結び」●
以下、~その2に続く
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