中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

メダイを探して五里霧中

2014-02-08 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■ようやくの凪■

 正月明けに出船の機会に恵まれて以降、ボクの釣行可能日は季節風の影響で大荒れとなり、ことごとく潰れていた。そして待つこと一ヶ月、ようやく出船の機会が巡ってきた。訪問したのはいつもの舞鶴沖。乗船したのも前回と同じ日本海41だ。
 予定通りに東舞鶴から出港した後、季節外れの南風のお陰で嘘のような凪の中、船長は目当ての魚礁へと向かった。ここで魚探の反応が悪ければ、経ヶ岬にかけて点在する魚礁を順次チェックしてゆく作戦だ。


●凪の経ヶ岬周辺●


■高級魚たち■

 何カ所か目の魚礁でようやく良い反応を見つけ、そこからこの日の釣り(天秤ズボ釣り)が始まった。
 低活性の予想をたてていたため、まずは底までオモリを落とし、そこからハリス分だけ引き上げて様子を伺うことにした。
 そして僅か2投目、置き竿にしていた竿の穂先がフワフワと揺れた。引きの強い魚なら、この後に疾走することで竿全体が絞り込まれてゆくのだが、それがない。こういった場合はアジであることが多い。そのため「どうせ…」と高を括っていたが、仕掛けを上げてみると甘鯛がぶら下がっていた。
 甘鯛と言えば”グジ”と呼ばれ、京料理には欠かせない魚であるが、値も高く、高級魚の一つだ。だが、引き味は全く無いので喜釣り師としての嬉しさはない。

●甘鯛(京都ではグジと呼ぶ)●


 その後、数投目でまたもやアタリがあった。今度はややマシな引き味があったため、「40cmほどのマダイか?」と予想したが、引き上げてビックリ。見たこともない魚がぶら下がっていた。

●竿の曲がりはそこそこだったが…●


 上がってきたのは40cmほどのノドグロ(アカムツ)という魚だった。聞けば超高級魚ということで、船上からの「そのサイズやったら、¥8000はするで。」との声が上がる。甘鯛に続く高級魚の連発で一瞬ほくそ笑んだが、「あくまでも狙いはメダイだ。」と言い聞かせて、せっせと打ち返しを続けた。

●40cmのノドグロ●


 ただし、こういった、普段は滅多にお目に掛かることがない魚が釣れることは、過去の経験からすると、ろくでもない状況であることが多いことを思い出していた。というのも、狙いの本命の活性が落ちているから、珍しい魚の目の前にエサが落ちている可能性が高いからだ。
 そして、悪い予想は現実のモノになっていった…。


■完全フカセは不発■

 移動し続けながらチェックした魚礁では思わしい反応がなかった。そこで思い切った船長判断の結果、近頃は不調と言われている白石グリで完全フカセ釣りを試すことになった。
 前回で記したように、新しい完全フカセ釣り専用竿を持ち込んでいたため、嬉しいことにその実力を計る機会が訪れることになった。ただし、魚が掛かればの話だが…。

●ニュー・ロッド●


 しかしながら…。潮流は絶好の西からのモノであり、その流速もほどよいために、期待を込めて約2時間ほど頑張ってみたが、何故か全く無反応。恐らく底潮の動きが悪かったのだろうが、活気づくのはウマズラハゲのみで、思わしい結果は出ず、あえなく退散となってしまった。


■ようやく…■

 白石グリから離れた後は再び天秤ズボ釣りのタックル・セットになった。ここからは舞鶴湾に向けて戻るルートを辿りつつ、その間にある魚礁をチェックしてゆくという、午前中と同じパターンに戻った。この時間帯でも空き家続きのために苦労の連続だったが、何カ所目かにようやくそれらしき反応を船長が見つけ出した。なるほどそれは今までにない感じの反応だった。
 普段であれば、ボクの場合は魚探に写る映像はあくまでも目安だと考え、あまりあてにはしていない方だが、この日、この時間では違っていた。それは、どこかで見聞きした「近頃のメダイは魚影が薄く、反応があっても投錨すると群れが散ってしまう」という言葉が頭をよぎっていたからだ。
 そこで、「今写っている魚をスピード勝負で狙わなければ」と判断し、一投目は魚探の反応通りのタナにハリに付いたサシエサが漂うようにセットしてみることにした。
 魚探に写るメダイらしき魚影の上端は、水深85mだった。オモリを水面ギリギリに合わせたところでリールのカウンターをセットし直し、一旦はピッタリ85mの位置まで落とし込むことにした。そして仕掛けが落ち着くのを数秒程待ってから、マキエサを振り出し、ハリスの長さ5m分を巻き上げてからもう一度マキエサを振り出し、竿受けにセットしてアタリを待った。
 そしてこれが、まさかの大当たり。待つこと1分程で、前アタリで竿先が揺れた後に本アタリが続き、大きく竿が絞り込まれていったのだ。

 すかさず合わせを入れるとその抵抗感から、そこそこサイズのメダイだと確信した。大切な1匹目ということなので慎重かつ、引き味を楽しみながらやり取りを開始する。

●まさしくメダイの引き●


 慎重すぎたために周りの釣り客の仕掛けと絡み、後半は更にヒヤヒヤの展開になったが、無事にゲット。欲しかった(と言うよりは食いたかった?)メダイを手にしてホッと胸を撫で下ろした瞬間だった。

●75cmのメダイ●


 当日のメダイは短時間勝負という気がしていたので、続いての魚を狙うため、ゲットの後は更に気合いを入れて投入を繰り返す。
 しかし、その後は意に反して刺しエサが全く取られない展開が続いた。一度釣ったタナをキープしつつ、次の回遊を待っていたのだが、全く反応がないため、仕方なく、通常の「サシエサが取られるタナ」まで下げてゆく方法をとったが、何処まで下げてもエサが取られない状態となり、期待もむなしくこのポイントでは貴重な1匹のみに終わってしまった。

 船長は「何とか釣ってもらおう」と、懸命の努力を続け、次なるポイントを探し出して最後の賭に出たが、そこでは大アジばかりの釣果となり、この日の釣りが終わった。

●当日の釣果(アジはもらい物)●


 今シーズンの、メダイの釣況は、昨年よりは随分とマシなようだが、それでも爆釣はほとんど無く、日ムラが多い状態が続いているようだ。そんな中でも懸命の努力を続け、貴重な一匹を釣らせてくれた日本海41の船長さんには「感謝!感謝!」だが、一匹の釣果では刺身と鍋止まりで、味噌漬けまでは届かなかった。
 「次回は数匹釣って味噌漬けを味わうゾ!。」
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