ヒラマサの完全フカセ釣りと平行してチャレンジを続けている、経ヶ岬のクエ釣り。ボクの、初夏のチャレンジも始まっているが、釣り人生最大の失態を犯してしまった。
生きたスルメイカを装餌して待つ事2時間。それは突然やってきた。フワフワと穂先が揺れたと思った後に、相手はグイグイと竿を絞り込んでいった。「ここがアワセどころ。」とばかりに渾身の力を込めて竿をしゃくりあげたが、「あれれ?」、何故かNO感じになった。「早アワセで外れたか?」と、慌ててリールでラインを巻きこんだが、抵抗感があまり無く、巻き上げが軽い。だが次の瞬間、猛烈に締め込んできた。ここでは何度かリールは巻いたが結局根ズレでアウトだった。
千載一遇のチャンスを逃し、失意のドン底に陥っていたが、以後もスルメイカを確保する度に交換し、「二度とは来ないであろうと思われる」チャンスに備えていた。
そしてして約二時間後、大きなスルメイカをゲットしたのを機に、交換し、隣り合わせた釣り人と「大きなイカには大きなクエ。」なんて冗談を、悲しみのあまり顔を引きつらせながら交わしていた。
大きなスルメイカの動きは活発で、穂先を震わせてその動きを伝えていたが、数分後その震えは激しくなった。
「もしかして、逃げ回っているのか?」、「いやいやバラしたから二度目があるはずもない。」と心の中の葛藤を伴って穂先の動きを注視していると、突然「二度とは来ないハズのチャンス」がやってきたのだ。
「今度は逃がすまい。」とロッドキーパーから竿を外し、アワセを入れたのだが、竿を保持した瞬間に60号のハリスが一瞬にして切られてしまった。切られた箇所はサルカンから15cmほどのところで、根ズレではない完全なブチ切れだった。
これまでは、人がバラす度に「あーすればイイのに、こーすればイイのに。」なんてエラそうに思っていたが、自分がその立場になって、惨めな思いでいっぱいだった。帰港後船長に反省会?を開いてもらったが、ここで思わぬ指摘があった。ナ・ナ・何とバラシの原因はドラグの締め過ぎだったようだ。
ボクはシマノのタリカ20Ⅱというモデルを使用していたが、このリールだとクエ狙いでは「ドラグが滑る」と言われていた。それを克服するためにラインの巻き込み量をわざと減らしたり、スプール軸に巻き付ける向きを「引けば締まる方向」にしたり、巻き始めにナイロンを入れたりと工夫していたが、それらは滑らない方向ばかりの頭デッカチな工夫だった。
スタンディングスタイルを始める前にボクが経験し、蓄積したクエ釣りの知識は磯から狙う方法で得たモノだった。磯では「掛かれば一切ラインを出すな!」と言われていて、そのためにラインは磯ハンターやシーハンターと言った当時の新素材ラインの50~60号を使い、ハリスは根ズレ対策のワイヤーハリス。竿は前後のピトン(磯用竿受けの総称)やロープで固定し、PENN社の9/0(特大)サイズのスタードラグはハンマーでたたき入れたり、中には巻き上げ方向には一切ラインが出ないハンドルドラグに改造する猛者までが居る世界だった。
そのため、船から狙う場合でも「チカラ対チカラ」「切られたらそれまで」「ヤルかヤラレルか」の世界だと思い込んでいた。しかし、船長から聞いた話は、「レバードラグのストライクポジションでのドラグ調整を確実に行って、ハリスの限界前で滑らせる事」と、「これ以上出せばヤラレる」と判断した際に初めてフルポジション側に入れて」対抗するという攻めだった。
よく考えてみると、ヒラマサ狙いではボクもそれをスタードラグで実践しているのだが、上述の頭デッカチがそれを忘れさせていたのだ。チョッと甘いかも知れないが、要するに「相手がデカくなっただけ」と思えばイイだけ(?)の事だ。
これからは心機一転し、もう少し進んだカタチでクエと対峙してゆくつもりだが、一生の内で大型クエが喰うチャンスに巡り合えるのは何度あるのだろうか?。それがそう簡単ではない事をボク自身が理解しているだけに「いつになるのやら、もう無いのやら…。」だ。
いずれにせよ釣り人生で最大級の後悔の念に見舞われている、今日この頃なのである。
●ボクのクエ・タックル●
生きたスルメイカを装餌して待つ事2時間。それは突然やってきた。フワフワと穂先が揺れたと思った後に、相手はグイグイと竿を絞り込んでいった。「ここがアワセどころ。」とばかりに渾身の力を込めて竿をしゃくりあげたが、「あれれ?」、何故かNO感じになった。「早アワセで外れたか?」と、慌ててリールでラインを巻きこんだが、抵抗感があまり無く、巻き上げが軽い。だが次の瞬間、猛烈に締め込んできた。ここでは何度かリールは巻いたが結局根ズレでアウトだった。
千載一遇のチャンスを逃し、失意のドン底に陥っていたが、以後もスルメイカを確保する度に交換し、「二度とは来ないであろうと思われる」チャンスに備えていた。
そしてして約二時間後、大きなスルメイカをゲットしたのを機に、交換し、隣り合わせた釣り人と「大きなイカには大きなクエ。」なんて冗談を、悲しみのあまり顔を引きつらせながら交わしていた。
大きなスルメイカの動きは活発で、穂先を震わせてその動きを伝えていたが、数分後その震えは激しくなった。
「もしかして、逃げ回っているのか?」、「いやいやバラしたから二度目があるはずもない。」と心の中の葛藤を伴って穂先の動きを注視していると、突然「二度とは来ないハズのチャンス」がやってきたのだ。
「今度は逃がすまい。」とロッドキーパーから竿を外し、アワセを入れたのだが、竿を保持した瞬間に60号のハリスが一瞬にして切られてしまった。切られた箇所はサルカンから15cmほどのところで、根ズレではない完全なブチ切れだった。
これまでは、人がバラす度に「あーすればイイのに、こーすればイイのに。」なんてエラそうに思っていたが、自分がその立場になって、惨めな思いでいっぱいだった。帰港後船長に反省会?を開いてもらったが、ここで思わぬ指摘があった。ナ・ナ・何とバラシの原因はドラグの締め過ぎだったようだ。
ボクはシマノのタリカ20Ⅱというモデルを使用していたが、このリールだとクエ狙いでは「ドラグが滑る」と言われていた。それを克服するためにラインの巻き込み量をわざと減らしたり、スプール軸に巻き付ける向きを「引けば締まる方向」にしたり、巻き始めにナイロンを入れたりと工夫していたが、それらは滑らない方向ばかりの頭デッカチな工夫だった。
スタンディングスタイルを始める前にボクが経験し、蓄積したクエ釣りの知識は磯から狙う方法で得たモノだった。磯では「掛かれば一切ラインを出すな!」と言われていて、そのためにラインは磯ハンターやシーハンターと言った当時の新素材ラインの50~60号を使い、ハリスは根ズレ対策のワイヤーハリス。竿は前後のピトン(磯用竿受けの総称)やロープで固定し、PENN社の9/0(特大)サイズのスタードラグはハンマーでたたき入れたり、中には巻き上げ方向には一切ラインが出ないハンドルドラグに改造する猛者までが居る世界だった。
そのため、船から狙う場合でも「チカラ対チカラ」「切られたらそれまで」「ヤルかヤラレルか」の世界だと思い込んでいた。しかし、船長から聞いた話は、「レバードラグのストライクポジションでのドラグ調整を確実に行って、ハリスの限界前で滑らせる事」と、「これ以上出せばヤラレる」と判断した際に初めてフルポジション側に入れて」対抗するという攻めだった。
よく考えてみると、ヒラマサ狙いではボクもそれをスタードラグで実践しているのだが、上述の頭デッカチがそれを忘れさせていたのだ。チョッと甘いかも知れないが、要するに「相手がデカくなっただけ」と思えばイイだけ(?)の事だ。
これからは心機一転し、もう少し進んだカタチでクエと対峙してゆくつもりだが、一生の内で大型クエが喰うチャンスに巡り合えるのは何度あるのだろうか?。それがそう簡単ではない事をボク自身が理解しているだけに「いつになるのやら、もう無いのやら…。」だ。
いずれにせよ釣り人生で最大級の後悔の念に見舞われている、今日この頃なのである。
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