都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
十二支が決まった由来については、幾つかの話があるようですが、どれも、大体同じものだと思います。皆さんも、ご存知だとは思いますが、お付き合いください。
昔々、ある年の暮れのことでした。神様が動物たちを集めて言ったそうです。
「元日に新年の挨拶に来るが良い。そしたらその中の、1番から12番までを順に、その動物の年と決めることにする。」
動物たちは、来年は自分の年にしたいものだと元日の来るのを、今か今かと待っていました。
ところが猫は神様の所へ行く日を忘れてしまったのです。正月といっても三が日、小正月もある。はて・・・、いつだっただろう。猫は考えましたが思い出せません。そこで、仲の良い鼠の所へ聞きに行きました。
鼠は自分が1番になりたいので猫に嘘を教えました。
「それは、二日の朝に決まっているでチュウ。元日には人様の家を訪ねるなと昔から言うではないチュか・・・。」
「そうか、そうだニャン。二日の朝だ。」猫は鼠に礼を言って帰りました。
大晦日のことです。鼠が牛のところを覗きに行くと、牛はぶつぶつ言いながら旅支度をしていました。
「自分はのろまだから、モウ今夜のうちに出かけるとしよう。」
鼠はしめたとばかり牛の背中に飛び乗りました。そうとは知らぬ牛は暗い夜道をのろのろと神様の御殿へと登って行きました。
門の前に着くと、まだ誰も着ていません。
「モウ、これで自分が1番に決まったようなものだ。」牛はよだれを垂らしながら元旦を、今か今かと待っていました。やがて里の方で、一番鶏が時を告げると門は静かに開きました。
牛が、「よっこらしょ」と門をくぐろうとすると、背中にいた鼠がぴょんと飛び降りて、ちょろちょろと門をくぐって神様のところへ行きました。
「神様、あけましておめでとうございまチュウ。鼠が新年のご挨拶に参りました。」
1番だと思った牛は2番になり、千里の道を駆けてきた虎が3番になりました。
続いて、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪が入ったところで、門は閉められました。
これで、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥という十二支が決まったのだそうです。
鼠にだまされた猫は、教わったとおり2日の朝早く神様の門を叩きました。
「呼んだのは昨日だ。お前は今まで、寝ていたのか。寝ぼけていないで、顔でも洗ってきなさい。」
神様にそう言われた猫はすごすごと帰っていきました。
それからというもの猫は、毎日顔を洗うようになって、嘘の日を教えた鼠が憎らしくて、鼠の姿を見つけると追いかけ回すようになったのだそうです。
こうして猫は十二支の仲間に入れなかったのです。
もう一匹、十二支の仲間に入れなかったのはイタチです。
神様の所へ毎日行って「神様、自分ところへはその集会のお知らせが来ませんでした。それでは不公平です。もう一回やり直して下さい。」
これには神様も困ってしまいました。
「イタチよ、一つ相談だが、一年に12日だけ、お前さんの日にしてやるがどうじゃ。」
「神様、1年にたった12日だけじゃつまりませんが、でも我慢します。」
「いいか、イタチよ。毎月の最初の日を、お前の日として、“ついたち”とする。だがこれは内緒だぞ。」
イタチは「つ・いたち、つ・いたち」と何回か繰り返していたが「神様、”つ”が気になりますが、でも無いよりはいいので我慢します。」
それから、月の初めの日を「ついたち」と呼ぶようになり、この日がイタチの日なのです。
この十二支の話が人々の間に広まって、時間や日を間違えて来て仲間に入れなかった人のことを「あの人は猫年うまれだ。」と言うようになったそうです。
鶏が猿と犬の間に入ったのは仲の悪い両者を仲裁するためだったそうです。
したっけ。