都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「ヒラメ」は漢字では、「鮃」・「平目」・「比目魚」などと表記されます。
今は「ヒラメ」のことを表す「比目魚」ですが、実は「ひもくぎょ」と読んで、中国に古くからある伝説上の魚なのです。この魚、目が片方に一つしかありません。そのため左右片方に目がある雌雄が二匹並んで初めて泳ぐことが出来るのだそうです。
この様子は、仲のよい夫婦に喩えられるそうです。
これと似たものに、中国に古くからある伝説に「比翼の鳥(ひよくのとり)」というのがあります。「比翼の鳥」は雄と雌それぞれ翼と目を1つずつしか持っていません。お互いの片割れを探して一体となった時、初めて大空高く舞い上がることができるといわれます。夫婦和合の象徴として、古くから知られている伝説の鳥です。
古くは、あまり「ヒラメ」を区別せず、「カレイ」のひとつのように思われていたので、「比目魚」は「カレイ」も「ヒラメ」も指すのですが、今では、「ヒラメ」の表記に使われることが多くなったようです。
比目魚
かれい。ひらめ。畿内西国ともに、かれいと称す。江戸にては大なる物をひらめ、小なる物をかれいと呼。然とも類同じくして種異也(後略)
『物類称呼』(1775年)-江戸中期の方言辞典-
このように江戸時代、江戸以外では「ヒラメ」と「カレイ」を分けていなかったようです。
『図説有用魚類千種(田中茂穂)』(1955年)の「ヒラメ」の項で、「東京及び其付近ではヒラメと云ふが、日本全国に亘って験べて見ると、ヒラメの言葉を使う地方は他に殆どなく、何れの地でもカレイ又はカレと言ってゐる」と書いているそうです。
「ヒラメ」の名は中世末期ごろから見られるそうです。
その語源の一つは、平らな体に目が二つ並んでいることから、「平目」とする説があります。
また、片平に目が並んでいるので、「比目魚」の意味だとする説もあります。
さらに、古語では「平らなさま」を「ひらめ」というそうで、そのまま「平らな魚」のことだとも言われます。「メ」は「ヤマメ」、「アイナメ」のように「魚(メ)」の意味だそうです。
ひら‐め【平め/平目】
[名・形動ナリ]1 比較的平たいこと。また、そのさま。 「―なる皿の中に」〈滑・膝栗毛・五〉2平板であること。また、そのさま。 「我が分際より言葉をも―に人に使ひ」〈仮・他我身の上・一〉
ひら‐め【平目/比=目=魚/×鮃】
カレイ目ヒラメ科の海水魚。全長約80センチ。体は長楕円形で側扁が著しく、両眼が頭部の左側に集まっており、砂泥底に横たわる。有眼側は暗褐色に黒褐色と白色の斑紋が散在し、無眼側は白色。周囲の色に応じて体色変化する。口は大きい。美味。《季冬》
大辞泉
結局は、諸説あってわかりません。
「平目」の旬は冬だそうです。これを「寒平目」とも言うそうです。3月に入ると、身がやせてきて猫さえまたぐと言う意味から、春の平目は「猫またぎ」とも言われています。
「知恵のなさ 四月平目の 刺身なり」という川柳も詠まれています。
その秘密も顔の向きにあるそうです。日本の魚料理の基本は料理を出すとき、頭を左に向けます。これが高級魚とされている理由の一つだそうです。「ヒラメ」は、はじめから左を向いていますから・・・。
したっけ。