都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
最近は卒業式のあとに、先生と父母の「お別れの会」やら「謝恩会」があるそうです。これが最後だと、「はめをはずす」先生や父母多いと聞きます。
「たまには、はめをはずして飲もうじゃないか!」等という人に限って、いつも外れている場合が多いのですが・・・。
「はめをはずす」とは、調子に乗って度を過ごすことだということは、ご承知の通りです。では、「はめ」とは何でしょう。
「はめ」には、二通りの説があるようです。
ひとつは、「馬銜(はめ)」のことだという説です。「馬銜」は「はみ(食み)」とも読み、馬の口にくわえさせる金具のことです。
はみ【馬銜】
1 《「食(は)み」と同語源》轡(くつわ)の、馬の口にくわえさせる部分。2 荒馬を制するために口にかませて頭部に縛りつけておく縄。
大辞泉
「馬銜」を外すと、荒馬が走り回り、制御できなくなることから、転じて、興に乗って度を過ごすことを意味するようになったとする説です。
しかし、「はめをはずす」は漢字で書くと「羽目を外す」です。「羽目」は当て字だというものです。
羽目(はめ)を外・す
興に乗って度を過ごす。「―・して騒ぐ」◆ 馬銜(はめ)を外された馬が走り回る意からとも。
大辞泉
もうひとつの説は「はめ」とは、漢字で「羽目(はめ)」(破目とも書く)と書き、家などを建設する時に、内壁や器具の側面に板を縦または横に張りつけているところをいうそうです。寺院の回廊にある「羽目板」の「羽目」です。
はめ【羽目】
《動詞「は(填)める」の連用形からという》1 建築で、板を平らに張ったもの。布羽目・太鼓羽目などがある。2 (「破目」とも書く)成り行きから生じた困った状況。「結局手伝わされる―になる」
大辞泉
「はめる」という動詞は「はめ込む」のように物を動かないように固定することであり、「はめを外す」とは「たががゆるむ」と同じ発想から生まれた言葉だというのです。
隙間なく張ってこそ見栄えがよくなる、そんな「羽目」をはずしてしまったら、せっかくの工夫を凝らした趣向も台無しになってしまいます。
そんなことから困った場合とか、状況などを意味する時に使われるようになったというものです。
馬から「轡(くつわ)」や「馬銜」を外すと、馬は逆におとなしくなるそいです。馬が暴れるのは発情したときか突然何かに驚いたときだそうです。馬は非常に臆病な動物で暴れる理由の大部分は恐怖感だそうです。
馬の側から考えると、確かに口に「馬銜」を噛まされた状況よりは、外されたほうがストレスはないのではないかと考えられます。
ですから、「馬銜」外すと馬が暴れるというのはおかしいという説もあります。同感です。
また、「はめ」と「はみ」は母音が違います。馬に噛ませる「馬銜(はみ)」とは、古語の動詞「はむ(食べる、かじる、噛む)の連用形(名詞)です。
はめ【馬銜】
「はみ(馬銜)」に同じ。
大辞泉
「大辞泉」にも「はめ」は「はみ」に同じとあるように、本来「馬銜(はみ)」であり「馬銜(はめ)」には無理があるような気がします。
「羽目を外す」と書くのですから、無理に「馬銜(はめ)」に当てはめるのは考えすぎではないでしょうか。・・・と、私は思います。
大部分の説は「馬銜(はめ)」ではありますが・・・。
したっけ。