都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
皆さん「人一倍」という言葉の意味は知っていると思います。
この一年間「人一倍」がんばった人も多いと思います。
ひと‐いちばい【人一倍】
普通の人以上であること。副詞的にも用いる。「寒さには―強い」
大辞泉
しかし、よく考えてみると、何か変ではありませんか・・・。
「人一倍」だったら人の一倍ということは、「×1」です。算数で習いましたね。「1×1=1」、「「2×1=2」・・・。同じということです。
ところが、これは西洋の考え方なのです。日本語では「人一倍」で合っているのです。
その理由を紹介します。
江戸時代までは倍数を表すのに二種類の表現の仕方があったのです。それは「倍(ばい)」と「層倍(そうばい)」です。
ばい【倍】
1[名]ある数量を二つ合わせた数量。2倍。「―の分量」「―にして返す」2[接尾]助数詞。同じ数を重ねて加え合わせる回数を表すのに用いる。「三―」「一〇―」
そう‐ばい【層倍】
[接尾]助数詞。数を表す漢語に付いて、その倍数だけあることを表す。「三―の価」
大辞泉
つまり、「倍」はそれだけで「×2」を意味し、「層倍」は「×1」を意味していたのです。
「倍」、「一倍」、「二層倍」などは「×2」のことだったのです。
「二倍」、「三層倍」は「×3」のことでした。
ただ前者の「倍」という表現の仕方は、日本独自のものであり、明治以降西洋数学が導入されると、複雑でわかりにくかったため、「層倍」の考え方が一般的になりました。
「二層倍(=×2)」の意味で「二倍」と表現するようになり現在に至っているのです。
「人一倍」という表現は、「倍」と「層倍」が分かれていた頃の名残だったのです。
「人一倍」とは、普通の人「二層倍(=×2)」であることを意味する語句なので合っていると言うことになります。
現在でも、「この借りは倍にして返す」などと言うときも二倍の意味になります。
したっけ。