都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「日時計」や「砂時計」といった物は自然現象を利用した時計です。それゆえに馴染みやすい反面、正確さの面ではどうしても不利になってしまいます。より正確さを求める人間にとって自然時計では限界があります。
中世ヨーロッパの人々は、教会の鐘の音で時間を知ることができました。966年、ローマ教皇シルウェステル2世(Sylvester II, Gerbert)が修道僧の時に、祈りの時間を村の人に知らせるため、教会の鐘楼に自動的に鐘を鳴らす機械を設置しました。これが、機械式時計の起源と思われます。
その後、西暦1300年頃イタリアの都市に鐘を鳴らす機械が教会や修道院、大聖堂の高い塔の上に備え付けられるようになり、文字盤を備えた時計も現れました。このため、英語の「clock」は、ラテン語の「clocca(鐘)」に由来しているのです。
初期の物は歯車や振り子の原理を使った物で、棒にかけられた重りの位置によって進み遅れを調節していました。
さらに、振り子の発明により時計は室内に置ける大きさまで小型化されましたが、動力を重力に頼っていたため、持ち運びは出来ませんでした。
1480年、ドイツのニュルンベルグの錠前職人ペーター・ヘンラインが動力ゼンマイを発明し、1510年には持ち運びのできる携帯時計を製作したといわれています。
塔時計や室内時計と同じ働きをするにもかかわらず、文字盤の大きさが50㎜位で上を向き、重さ5Kgに満たない小さな時計は、卵のような形だったためヘンラインの住んでいた街の名前をとり、貴族達の間で「ニュルンベルクの卵」として評判となりました。
実際には、1430年頃のイタリアでゼンマイ式時計の記録があり、当時のニュルンベルク製の時計がヨーロッパの一流ブランドであったことから、ヘンライン神話が生まれたと考えられています。
「時計学の父」オランダのホイヘンスは、ガリレオの「振り子の等時性」をもとに1656年に「振り子時計」を、1675年に ヒゲゼンマイのついた「テンプ時計」を世界で最初に作ったといわれています。これにより時計の小型化が一気に進み、現在の懐中時計の原型が出来上がりました。
てん‐ぷ【天桴/天府】
機械時計に使われる調速器。かちかちと音を立てる部分。これでぜんまいが一定の速度でほどかれる。
大辞泉
英語では、掛け時計や目覚まし時計は「クロック(clock)」ですが、腕時計や懐中時計は「ウォッチ(watch)」といいます。「watch」とは英語の「見る・見つめる」という意味と同根の単語です。
なぜこの語が懐中時計や腕時計を表す言葉になったかはわからないそうです。鐘の音で時を知る以外に手元を見れば時を知ることのできる時計が生まれたことへの喜びで、じっと見つめていたからかもしれません。
したっけ。