日本沈没
小松左京/小学館文庫
このSF小説がカッパ・ノベルスで出版されたのが1973年のこと。
当時、上下巻400万部という大ベストセラーだったと解説にある。
前半でマントルの動きを気象、特に気団のアナロジーとして捉えて急激な地殻変動を説明するあたりはさすがだ。
日本列島が沈む・・・。説得力をもって迫ってくる、荒唐無稽な話には思えない。小説では東京大地震が起こるのだが、その詳細な場面が阪神大震災の前に書かれていることも驚きだ。
国土を失って根無し草となった日本人・・・。物語はここで終わるが、第一部完となっている。この先が構想されているのだろう。
昨日、映画が封切られた。都市災害に関する最新の知見が盛り込まれているはずだ。パニック映画は好きだが、洋画の方が細部に至るまで実によく映像化されていることが多いのではないか。原作がどのように映画化されているのか興味深い。
そうだ今日はこの映画を観に行こう。