透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

週末東京 その5

2014-07-21 | A あれこれ

ヴァロットン展@三菱一号館美術館



 江戸川区東瑞江で火の見櫓を見てから、東京駅前の丸善へ。ここには東京する度に立ち寄る。4階のカフェで本を読みながら友人を待つ。

東京駅を取り壊さなくてよかったな、と改めて思う(過去ログ)。丸の内仲通りを歩く。上質な街並み。この辺り、夕暮れ時の散歩
にいいだろう。



街路樹の緑あふれる美しい通り。やはり街路樹は街並みの魅力を倍加する。他の通りもこのくらい美しければいいのに・・・。



日本で初めてのヴァロットンの回顧展を観るために三菱一
号館美術館に向かう。 

*****

この画家のことは全く知らなかった。会場で受け取ったリーフレットにフェリックス・ヴァロットン(1865―1925)はスイス・ローザンヌに生まれ、パリで活躍した画家、とある。

「20歳の自画像」。冷徹そうな目でこちらを見るヴァロットン。

 

 ポーカーに興じる親戚たち。この疎外はヴァロットンが自ら望んだのだろう。

 *

 乱れた室内、冷めた目で妻の情事を覗き見ていたのか・・・。まさか、偶々その跡を見てしまった、ということだろう。この時、ヴァロットンは顔の表情を全く変えなかったのではないか。ホラーな雰囲気。



 ふたつの視点から描いた作品、手前の子どもは俯瞰的な視点、後方の森に佇む二人の女性は水平方向からの視点。この絵には長い時間の経過を感じる。どこか不気味な雰囲気も漂っている。この女の子は行方不明になっているのではないか、女の子はいまどこに・・・。


「冷たい炎の画家」、「裏側の視線」か、なるほど・・・。

この美術館の濃密な空間、展示室のスケールがこの画家の作風によく合っていた。


* 会場のショップで買い求めたポストカード


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。