と言っても、大してやることがないけど・・・
定年退職して、一番感じることは
『これが俺の定年後の生活だったっけ?』ということ。
母親が他界し、実家の跡を相続した時に、家族が今の家に住み続けたいと
実家跡への移住を嫌がった時に、アパート経営を思いついた。
アパート建設に借金をしたけれど、家賃収入でそれを返済する。
ついでに自宅マンションのローンもその家賃で返済する。
光熱費の殆どは、アパートの屋根に載せた太陽光発電が稼いでくれる。
それでも家賃収入の1/3は手元に残る。
定年退職と同時に、子供達は学校を卒業して社会に出る。
『自分のお小遣いくらいは稼ぎなさい』と言って、子供たちも理解している。
嫁さんも自分の小遣いだけは稼いでいる。
となると、僕は退職金を使って基礎年金が支給される62歳まで、
退職金を切り崩して生活費に充てれば良い。
僕の小遣いが月に10万円、家族の食費や管理費その他諸々の部分で15万円。
つまり月に25万円もあれば何とかなる計算。
その額で年間180万円、2年間で360万円。
それくらい退職金を食い潰しても、2年後にはお小遣い分の10万円は支給される。
となると僕がお金を稼ぐのは小遣い稼ぎ程度でいい。
そういう計画だったから、僕的には金を稼がなくてはならない理由がない。
株などで姑息に金を稼ぐのも嫌だし、ギャンブルなんてやる気もない。
そもそも子供の頃から『生きた金を使え』、『金は使わなければ回ってこない』
などと江戸っ子よろしく『宵越しの金』等を持たないように育てられてきた。
劇団の先輩たちからも『道楽に金を使わなくて、何が楽しい』と言われ、
お金は楽しむために稼ぎ、使うために貯める・・・・そんな考えで生きてきた。
定年前の3か月間、朝は好きな時間に起きて会社の昼休み時間に合わせて、
サッカーを楽しみに会社のグラウンドに出かけて行く生活を楽しんでいた。
『やる事が無いのか?』
なんて訊かれたけれど、僕にとってやる事は『サッカー』だったのです。
今はひょんな関係で仕事なんか始めちゃった。
仕事は楽しいのだけれど、出勤時間や勤務時間などの制約が煩わしい。
金を稼ぐ必要性を感じないし、これ以上金を稼いで残す必要も感じない。
死ぬまでに全部使いきってしまうつもりです。
それでも嫁さんや子供たちには、不動産資産は残りますからね。
定年後の生活設計が、再就職のためにサッカーが出来ない生活になった。
僕の定年後の生活設計は、思わぬ方向へ行ってしまった。
誘ってくれた友人や、雇ってくれた恩人的な方々への恩義もあるけれど、
『俺は何のために働いているんだ?』
そういう疑問ばかりが頭を巡り、また不眠症みたいになってきた。
そんな訳で、もう少し考えて、今後の身の振り方を考えようと思い始めています。