『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

胸を張って仕事をしているか?

2019年10月29日 | 定年退職後の人生
今日はちょっとつまらない事で小言を言ってしまった。

お得意様から、装置に使う変換ケーブルの見積もり依頼が来た。
潰れた会社の資料を探して、ケーブルの仕様を調べて価格を算定する。
30cmの特殊ケーブル1本作ると、4200円ほどの値段になる。
まぁ、これは世間相場なのかもしれないですけれどね。

気に入らないのはその値段の根拠となるものを、意識していない事。
今の会社は顧客が文句を言わなければ、高い金額を平気で請求する。
まぁ、それはお客さんが『高い』と思わなければ構わない、決して悪い事だとは思いませんけれどね。
お客様に『胸を張って請求できる金額』と言うのは凄く大事です。

例えば今回の件。
部品の原価が1200円、製作費用が3000円に管理費10%がかかって4620円になる。
部品原価は仕入れた際の価格を元に、数量単価を決める。
例えば100mのケーブルを1万円で仕入れたら、1mあたり100円が仕入れ価格になる。
製作費用はいわゆる工数。
技術系のアワーレートが8000円だとしたら、今回の仕事は22分以下で作らないと赤字になる。

ここで言う8000円と言うのは僕の貰う給料ではありません。
福利厚生費など会社が個人のために支払う会社の経費を含んで換算すると、
何処の会社でも、その人が貰って居る給料の2~3倍は稼いでくれないと経営は厳しい。
つまり、アワーレート8000円だとしたら、最大でも時間給3000円しか払えないでしょう。
こんないい加減な僕でさえ、それくらいは理解しています。

でも、高い安いの問題とは別に、僕が言いたいのは
『自分の仕事で胸を張ってお金を貰えるか?』と言う事。
仕事の量や難易度、出来上がった仕事の質に対して、お客さんに納得して貰えるか?
いわゆる『コストパフォーマンス』や『顧客満足度』っていうやつですね。
そういった事を全く考えないで仕事をしているのが、気に入らないのですよ。

僕は前の会社で、胸を張ってお客さんにお渡しした製品は一つも無かった。
せいぜい60~70点程度の物しか作れなかった。
だから、いつも『これでいい』なんて事を思わなかった。いや、思えなかった・・・・。
現段階での物理的な限界って言うのも、技術の世界ではありますからね。
だから技術的な仕事は、100%なんて言うものは無く、常に前を見て、失敗を重ねながら、
失敗をする事を恐れずチャレンジして、進化して行かないとならない。

時間がかかっても、誰も到達しなかった所に行く。
今まで見れなかった景色を見る喜びって言うのが、技術者の仕事の楽しさでしょう。
そう云う意味で僕は『胸を張って仕事をしていた』とは言えますね。
コメント
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