後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

府中郷土の森梅祭り

2008年03月08日 | 写真

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撮影場所;下列左から始めの2枚は小金井市武蔵野公園、それ以外は府中市郷土の森博物館構内の梅林、梅祭りは3月16日まで。

撮影日時:小金井市武蔵野公園は7日午後1時頃、府中市郷土の森博物館梅祭りは

       3月8日午前11時頃。 府中市郷土の森博物館、梅祭りへのアクセスは、

                 http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/access/index.html (広大な無料駐車場あり)


外国体験いろいろ(33)-アメリカ大学の学科閉鎖の仕方ー

2008年03月08日 | 旅行記

◎アメリカでの人員整理の実態

1988年、オハイオ州立大学は工学部のある二学科を統合し教授・職員数を半分にすることになった。教授、事務職員など、合計七十名を半分にしなければならない。この人員削減を大学の理事会に頼まれたのは恩師のP教授。統合後、新しい学科の主任になることも決まっていた。翌年、P教授とエレベーターで一緒になった。「これに乗るのが去年でなくてよかったよ。壁にビッシリ私の悪口が書いてあったからね。昔の私の学生だった君には読んでもらいたくないことが細かにね」

「どうして金属工学科とセラミック工学科を廃止・統合して材料科学科にしなければならないのですか?」「民間工業界の人材ニーズが変化したので理事会が決定したのです」「勝手に首を切れば日本では大騒動になりますよ」「アメリカでは論理的に正しい人員削減は平穏にできます。しかし、やはり感情的になり、大問題でしたね」

アメリカの会社や官庁では簡単に首を切る。切られた方も正当な理由があれば、あっさり職場を去る。それが資本主義社会であると教わって来た。しかし、しょせん人間である。なぜ自分が辞めなければいけないのか?勝手にクビにするとはけしからん!と思うのが人情である。だが、方針が正しければ公的に抗議してはいけない。エレベーターに悪口を書いたのは奨学金を止められた大学院生だったと言う。

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○人員整理の騒動の中で輝く個人達

人員削減はまだ終了していなかった。実験装置を熱心に作ってくれた技術職員のクレーガーさんから「相談したいこともあるので昼食を一緒にしてくれないか?」と誘われた。

「貴方の先生の学科主任から契約が切れる三ケ月後に辞めてくれと言われた」「それは大変。私にできることは何でもします」「いや何もしないでよいのです。このような学科統合は正しいことか否か意見を聞きたいのです」「率直に言って正しいと思いますよ。フランスでもドイツでも金属工学科は縮小しています。日本でも縮小すべきですが、既得権益を守る文化なのでニーズの変化に柔軟に対応できないのです」「そうですか。それなら気持よく辞めますよ。なに、働き口はすぐ見つかりますからね」

いつも鍔広のカウボーイハットをかぶった、誇り高い顔が少し淋しげに笑っていた。

一方、統合吸収されるセラミック学科の主任教授は有名な学者で、二、三度会ったことがある。お別れに教授室に行くと、机の引き出しを整理中であった。

「先生の研究論文を感動して読んだこともあります。お別れで淋しいです」

「この大学のセラミック工学科は歴史が長く有名な学科だったので、自分の代で終

  わりとは残念です」

「先生はどこにいらっしゃるのですか?」

「幸いコロラドの大学のセラミック工学科が主任を探していたのでそこへ行きま

 す」

「お元気でご活躍ください」

歴史ある学科を自分の手で閉めることになった寂しさは抑えがたく、実に残念そうに話してくれた。消え行くものへの惜別の情は洋の東西を問わない。

以上は偶然立ち会ったアメリカの大学の学科統合による人員半減の様子である。

アメリカの組織は権限と責任が明確になっているので論理的に正しい人員整理は表向き平穏に粛々と進めることが出来える。日本の国立大学が民間の人材需要の変化に対応して種々の専門学科の学生定員を変え、教授、職員の人員削減をしたというケ-スは皆無に近い。中央省庁の官僚の数も削減出来ない。民間会社も同様で人員削減には大きなリスクが伴う。アメリカの資本主義と日本のそれとの本質的な相違は人事管理の内容の根本的な相違によるとも考えられる。どちらが良いという短兵急な結論を出すのではなく、根本的な相違の原因をお互いに深く理解することが重要ではなかろうか? 相互理解こそが相互信頼の礎であろう。(終わり)


他人行儀な風景写真

2008年03月08日 | 写真

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仕事で「つくば研究学園都市」へ何度も通いました。行くたびに「なんと他人行儀な街!」という思いをしました。人が歩いていない、看板広告が無い、電柱が無い、商店街が無い、有るのは威圧的な研究所の建物群とまばらに散在する研究者の平屋住宅や高層住宅群。

あまり良い対比にはならないが、以前に掲載した「深大寺蕎麦」や「お鷹の道」のように日本人の肌になじむ風景では無い。大きな写真をいきなり出しては申し訳ないので皆サムネイルの小さい写真にしました。日本ばなれした風景写真にご興味のある方はどうぞお楽しみ下さい。

撮影場所:つくば市西大通、洞峰公園、茨城県研究支援センター、経済産業省傘下の産業技術総合研究所(昔の電総研や機械研究所などが統合した独立行政法人)、東通

撮影時間:2月28日午前9:00前後のラッシュアワー(でも車だけで人が居ない)