箱根の新緑の山々の風景は素晴らしいものです。そのうえ紺碧の水を湛えた芦ノ湖と富士山は絶景です。箱根の十国峠に上がると熱海の海が見えて雄大です。箱根はこのように自然の風景が抜群です。
1番目の写真は紺碧の水を湛えた芦ノ湖と富士山です。写真の出典は、
http://blog.livedoor.jp/joverexr222/archives/65585804.html です。
この箱根には数多くの美術館があることでも有名です。芦ノ湖の湖畔の成川美術館をはじめ岡田美術館、ポーラ美術館、彫刻の森美術館、ポーラ美術館、箱根ガラスの森美術館、箱根ラリック美術館などが箱根の美しい自然の中に散在しています。
特に仙石原にあるガラスの森美術館とラリック美術館はガラスの造形作品を展示している珍しい美術館です。
何度も訪れて自分で撮った写真でご紹介したいと思います。
2つの美術館にはヨーロッパの彩色したシャンデリアや 飾りガラスの装身具や窓ガラスが展示してあります。ヨーロッパの伝統文化です。
箱根ガラスの森美術館はヴェネチアのガラス工芸の美を集めた美術館です。ヴェネチアの美しいガラス工芸品が丁寧に蒐集されてあります。そして昔のヨーロッパ風の建物も並んでいてロマンチックは雰囲気です。
それではガラスの森美術館の4枚の写真をお送りいたしまあす。
この4枚目の写真はヴェネチアのガラス工芸のシャンデリアや装身具や日用品の展示館です。ガラスへ美しい模様を刻み込んでてあります。また色の違うガラスを組み合わせて融合したりガラス細工の職人技の作品もあります。ヨーロッパ文化の奥深さを感じます。
一方ルネ・ラリック美術館はガラス装飾の天才とも言うべきラリック個人の作品が蒐集展示してあります。
展示物は女性の装身具や香水瓶、おしろい入れから自動車や列車の飾りまで実に多岐にわたります。
先端にガラス飾りをつけた昔のフォード車の写真と飾りガラスの壁のついたオリエント急行の写真を合計3枚お送りいたします。写真の乗用車のラジエーターの止水栓の上を飾ったカーマスコットが半透明のガラスの飾り物でラリックの作品です。
このオリエント急行の車両ではコーヒーや紅茶、ケーキを楽しみながら寛げます。
1929年製の車両でパリとニースの間を1990年まで走っていた車両です。毎月1回はトルコのイスタンブールまで行っていたそうです。
この一輌だけを輸入して船で運んで来たのです。何故、苦労して運んで来たのでしょうか?
その理由はサロンカーの壁ガラスやランプとその傘などの内装品がラリックの美しい作品だからです。
今日は箱根の芦ノ湖とガラスの森美術館とラリック美術館をご紹介しました。箱根に行ったら是非、仙石原の箱根ガラスの森美術館と箱根ラリック美術館も訪れて下さい。ヨーロパ文化の優れた工芸技術に感動すると思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。後藤和弘(藤山杜人)
===ルネ・ラリックの紹介===================
ルネ・ラリックは1860年にフランスで生まれ、1945年に死んだ天才的なガラス細工の職人でした。装身具、香水瓶からオリエント急行の壁飾りガラスまで実に多種多様のガラス細工を生涯にわたって作りました。箱根ラリック美術館には彼の一生の工芸品を数多く蒐集して展示してあります。その全てを見て回ると、精緻な細工と美しさに感動します。そして19世紀末のヨーロッパ文化の爛熟と退廃的な雰囲気が身近に感じられるのです。ガレー、ドームのアールヌーボウに共通する感覚です。そして彼の後半の作品はアール・デコなのです。
ルネ・ラリックのガラス細工は優れた工芸品で、それと対照的な物は、箱根彫刻の森にあるヘンリー・ムーア、ザッキン、ブールデル、などなどの彫刻の芸術作品です。
工芸品は美しく作った実用品です。彫刻は実用品ではありません。実用上は何の役にも立たない無駄な存在です。しかし人間に何故か感動を与える存在なのです。