武蔵野に住んでもう60年以上になります。武蔵野は昔から歌などに詠われ文学作品にもあり、美しい草原と雑木林の広がる土地です。関東平野の南半分の川越から府中までの範囲を武蔵野と言います。
この美しい武蔵野を保全するために東京都は「武蔵野公園」を作っています。
近所なので昨日その写真を写して来ました。皆様にも武蔵野のイメージを持って頂くために昨日撮って来た写真をお送り致します。
雑木林に囲まれた武蔵野の風景は国木田独歩や徳富蘆花などの文士によって賞賛されています。大岡昇平、太宰治、松本清張などの小説の舞台ともなっています。国木田独歩の『武蔵野』は教科書に採用され有名になりました。
さて「武蔵野」の名が初めて史料に現れるのは万葉集です。第14巻「東歌」に武蔵野を詠んだ歌が数多くあります。3首だけご紹介致します。
武蔵野のをぐきがきぎし立ち別れ去にし宵より背ろに逢はなふよ (万葉集 ⑭東歌 相聞 #3375)
恋しけば袖も振らむを武蔵野のうけらが花の色に出なゆめ (同上 #3376)
武蔵野の草葉もろ向きかもかくも君がまにまに我は寄りにしを(同上 #3377)
古今和歌集にも沢山ありますが3首だけご紹介致します。
むらさきのひともとゆゑに武蔵野の草はみながらあはれとぞ見る (詠人知らず、古今和歌集)
をみなへしにほへる秋の武蔵野は常よりも猶むつましきかな (紀貫之、後撰和歌集)
行く末は空もひとつの武蔵野に草の原より出づる月かげ (九条良経、新古今和歌集)
昔の武蔵野の歌はこれくらいにして現在の武蔵野をご紹介いたします。東京の西の郊外には武蔵野の面影があちこちに残っております。
宅地化されなかった傾斜地には緑豊かな雑木林が散在しています。草原もあります。国分寺崖線ぞいの雑木林などもその一例です。その他、谷戸を中心とした里山もあります。
今日は東京都の「武蔵野公園」の写真をご紹介致しました。そして万葉集や古今和歌集の武蔵野を詠った和歌をご紹介致しました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
この美しい武蔵野を保全するために東京都は「武蔵野公園」を作っています。
近所なので昨日その写真を写して来ました。皆様にも武蔵野のイメージを持って頂くために昨日撮って来た写真をお送り致します。
雑木林に囲まれた武蔵野の風景は国木田独歩や徳富蘆花などの文士によって賞賛されています。大岡昇平、太宰治、松本清張などの小説の舞台ともなっています。国木田独歩の『武蔵野』は教科書に採用され有名になりました。
さて「武蔵野」の名が初めて史料に現れるのは万葉集です。第14巻「東歌」に武蔵野を詠んだ歌が数多くあります。3首だけご紹介致します。
武蔵野のをぐきがきぎし立ち別れ去にし宵より背ろに逢はなふよ (万葉集 ⑭東歌 相聞 #3375)
恋しけば袖も振らむを武蔵野のうけらが花の色に出なゆめ (同上 #3376)
武蔵野の草葉もろ向きかもかくも君がまにまに我は寄りにしを(同上 #3377)
古今和歌集にも沢山ありますが3首だけご紹介致します。
むらさきのひともとゆゑに武蔵野の草はみながらあはれとぞ見る (詠人知らず、古今和歌集)
をみなへしにほへる秋の武蔵野は常よりも猶むつましきかな (紀貫之、後撰和歌集)
行く末は空もひとつの武蔵野に草の原より出づる月かげ (九条良経、新古今和歌集)
昔の武蔵野の歌はこれくらいにして現在の武蔵野をご紹介いたします。東京の西の郊外には武蔵野の面影があちこちに残っております。
宅地化されなかった傾斜地には緑豊かな雑木林が散在しています。草原もあります。国分寺崖線ぞいの雑木林などもその一例です。その他、谷戸を中心とした里山もあります。
今日は東京都の「武蔵野公園」の写真をご紹介致しました。そして万葉集や古今和歌集の武蔵野を詠った和歌をご紹介致しました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)