後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

下田、函館、横浜の外人墓地の風景・・・遺族は来ないが日本人が供養しています

2016年02月28日 | 日記・エッセイ・コラム
今年の復活祭は3月27日です。その前の40日は四旬節といい、イエス様が十字架にかけられ処刑されたことを想い節制をする期間です。
特に断食などはしませんが、全ての亡くなられた方々もいずれは復活し生き返るようにとお祈りもします。
そして遥々故郷を離れ日本で亡くなった外国人のことを想います。
そこで今日は私自身が数年前に訪れた下田、函館、横浜の外人墓地の風景の写真をご紹介したいと思います。
日本で亡くなった外人たちの墓地は日本人によって大切にされ、供養されているのです。その風景を私はいろいろな感慨を持って眺めます。
遺族は来ませんが日本人が供養しているのです。そして、不運にも異郷の地で果てた人々の冥福を私も祈って来ました。
下田ではアメリカ水兵5人とロシア水兵3人のお墓がありました。函館にはロシア正教徒のロシア人の墓がありました。横浜にはイギリス人多数と他国の人の外人墓地があります。
下田の外人墓地は日本で初めての欧米人の外人墓地になります。
外人墓地といえば普通欧米人の聖職者でない人々の墓地のことです。聖職者の墓地は別にあります。
ちなみに中国人や百済、新羅、高句麗の人々の墓地は外人墓地とは言いません。埼玉県の高麗郡にある高麗王の墓地は古いほうです。高麗王は戦いに敗れ、日本へ亡命し、大和朝廷から埼玉県に領地を貰ったのです。
外人墓地を見るたびにいろいろと考えさせられます。そして何故かとても悲しい気持になるのです。
それでは外人墓地の写真を示します。

上の1番目の写真は下田の玉泉寺で2008年に私が撮った写真です。

上の2番目の写真は下田の玉泉寺にあるアメリカ水兵5名とロシア水兵3名の墓です。

上と下の3番目と4番目の写真は函館のロシア人墓地です。ロシア正教徒の日本人のお墓も隣にあります。



上と下の5番目と6番目の写真は横浜の山の手にある外人墓地です。主にイギリス人ですが、他の国の人々も一緒に眠っています。

私は何故か墓地が好きで旅行に行けば墓地を探して散歩します。心がなごやかになり静かな気分になるのです。
ところがとても困ったことがあるのです。
イエスさまもお墓を建てて、故人の冥福を祈りなさいとおっしゃらなかったのです。
お釈迦さまはご自分の遺骨は野に捨てよとおっしゃって涅槃に入られたのです。そしてお墓は作るなと厳命されたのです。ですから仏教徒はお墓を作ってはいけないのです。
その故に玄奘三蔵法師は長安で亡くなった時、「骨は野に捨てよ」と言って亡くなったのです。
ですから慈恩寺にある玄奘三蔵法師のお墓は単なる慰霊塔なのです。
分かりました。お墓に拘泥する私は間違っています。
しかしお墓を作り故人を想い、その冥福を祈るのは残された家族や友人の優しく美しい心情の表れなのです。
死にそうなった自分が、家族や友人に立派なお墓を作ってくれと要求してはいけません。
しかしすでに亡くなってしまった故人を懐かしみそのお墓を作るのは人間の自然の美しい心情ではないでしょうか。
今日はこれから四旬節の第三主日のミサがあります。それで死者のことやお墓のことを想っていました。
写真に示した下田、函館、横浜の外人墓地を思い出して、書いてみました。
お墓に対する私の考えは間違っておりますでしょうか?ご意見をお聞かせ頂けたら嬉しく思います。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

梅の現在の品種、300種、そして弥生時代から梅が栽培された

2016年02月27日 | 日記・エッセイ・コラム
今年は何故か梅の花が一段と華やかに咲き続けています。
そこで梅の木の歴史を少し調べてみました。
そうしたら邪馬台国のことが書かれている魏志倭人伝にも梅らしい木の記述があり、数多くの弥生時代からも梅の遺物が沢山出土しているのです。
それではまず現在ある約300種の梅のご紹介をいたします。
以下は、http://minabe.net/gaku/hana/hinsyu.html からの抜粋です。
「梅」は品種が多く、中国からの渡来種のほか、 日本では江戸時代に、たくさんの品種の育成・改良が行われ、 現在では300種以上あると言われています。
そして 園芸学的に分類すると、 花の観賞を目的とする「花梅(はなうめ)」と、 実の採取を目的とする「実梅(みうめ)」に、分けられます。そしてさらに花梅は「3系9性」に分類されます。
野梅系(やばいけい)とは、野梅から変化した原種に近い梅です。 中国から渡来した梅の子孫と言われています。 枝は細く、花も葉も比較的小さい梅です。 花や葉も小ぶりですが、とてもよい香りがするそうです。
一方、実梅の品種は以下のようなものがあります。
豊後、月世界、鶯宿、白加賀、玉梅、南高、古城などで南高梅の梅干しや甲州最小の小梅の梅干しは美味です。
そして花梅には以下のようなものがあります。
野梅系では野梅性一重、白加賀・一重冬至・満月・竜眠 、野梅性八重、寒衣・二重冬至・花香実・月宮殿・見鷹玉垣・思いのままなどです。
紅梅性では八重海堂・紅筆・八重紅筆 ・難波性・玉拳があり、青軸性では月の桂・月影・緑 などがあります。そして豊後系では豊後性一重、真鶴・揚羽の蝶・海棠梅 などなどがあります。あまりにも多いので以下省略します。
兎に角あまりにも多いので覚えらられません。
庭園でよく見かけるのは白加賀、青軸性の月の桂、月影、紅梅の鴛鴦、緋の司、紅千鳥などです。
このように現在多品種が観賞されていますが、それでは縄文時代や弥生時代の日本人は梅の花を楽しんでいたのでしょうか?
調べてみると縄文時代には梅が無かったのです。
弥生時代前期~古墳時代の梅の遺物出土遺跡を県別に見ると、山口県・大阪府・奈良県・京都府・石川県・東京都です。(http://minabe.net/gaku/rekishi/yayoiiseki.html より)
梅が中国大陸から渡来し、日本での栽培が普及していく様子は、稲作が広まってゆく様相とほぼ同じとみられているのです。原産地は中国長江流域と考えられ、夏湿気候帯に属していることから、梅は、日本の風土によく適応し、栽培が普及していったと言われています。
それ以前の縄文時代の遺跡から、梅の遺物は発掘されていないことから、梅は、弥生時代に渡来したと考えられているのです。
日本各地の弥生時代と古墳時代の遺跡から、梅の自然木の断片・梅実の核(種)が発掘されています。その遺跡の一覧表は以下の通りです。
弥生時代前期、山口県平生町 岩田遺跡(モモと共に)
弥生時代前期、大阪府八尾市 亀井遺跡(梅の自然木の断片)
弥生時代前期、山口県綾木郷 台地遺跡
弥生時代中期、山口県熊毛町 岡山遺跡
弥生時代中期、京都府綾部市 青野遺跡
弥生時代後期、奈良県榛原市 高塚遺跡(モモ・クリと共に)
弥生時代後期、東京都板橋区 前川泥炭層(梅の破片2個)
古墳時代前期、山口県平生町 吹越遺跡
古墳時代前期、奈良県桜井市 大西遺跡
古墳時代前期、愛知県豊田市 伊布遺跡
古墳時代前期、石川県加賀市 猫橋遺跡
このように梅は弥生時代から長い間、日本人に親しまれて来たのです。
万葉集では梅の和歌が非常に多く、桜に関する歌よりも多いのです。その後の戦国時代には多くの武士の家紋に梅の花が用いられています。
そして梅干しは日本人の心のようなものです。
そんなことを考えながら昨日も小金井公園の梅の花の写真を撮って来ました。
その写真をお楽しみ下さい。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)











東京都で一番大きな梅林、裏高尾の木下沢梅林の写真

2016年02月25日 | 写真
東京の市街地で一番大きな梅林は1100本の梅が咲く府中の郷土の森博物館公園の梅林と言われています。しかし市街地でない山地まで考えると裏高尾にある「木下沢(こげさわ)梅林」ではないでしょうか?
梅の木は1400本と多い上に山の斜面に広がっているので雄大な梅林のような景観です。
ただ山の中なので抹茶の席もありませんし琴の演奏もありません。
本当に静かな所です。昨日、写真を撮りに行ったら裏山から降りて来た猿たちが音も無く梅林の中を走り回っていました。野生なので近づこうとするとすぐに裏山へ逃げて行きます。
1番目と2番目の写真は昨日撮って来た写真です。昨日は曇り日でしたのっで晴天の時の写真を他からお借りして3番目から6番目までの4枚の写真で示します。
7番目と8番目の写真は昨日撮った写真です。
3番目から6番目までの4枚の写真の出典は、http://mttakaomagazine.com/archives/1701 です。尚、「木下沢(こげさわ)梅林」は旧甲州街道の奥にありますのでバスの便をこのURLでよく調べてからお出掛け下さい。
この裏高尾の旧甲州街道沿いには梅林が多く、「高尾梅郷梅まつり」も行われています。その一番奥にあるのが「木下沢(こげさわ)梅林」です。1,400本もの紅梅・白梅がひときわ美しく咲き誇っています。
写真をお楽しみ頂ければ嬉しく存じます。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)















現在は復活祭の前の四旬節・・・欧米文化の背景をしみじみ考える季節

2016年02月25日 | 日記・エッセイ・コラム
欧米の人々は無宗教の人もいますが多くの人はキリスト教が好きです。洗礼を受けて信者になっている人も多いのです。
ですから欧米の文化の背景にはキリスト教があると言えます。
政治の世界でも当然、キリスト教の影響を受けます。
最近、アメリカの大統領の候補として有力なトランプ氏をローマ法王が非難しました。
一方トランプ氏はアメリカのプロテスタント諸宗派の支持を得る為に私はクリスチャンであると言明しています。賢明な彼はカトリックなのか、あるいはアメリカのプロテスタントのどの宗派の信者なのか言明しません。
このように欧米の政治の世界でもキリスト教の影響が大きいのです。
それではキリスト教とはどのような宗教なのでしょうか?
キリスト教に関する本は日本でも沢山出版されています。
本を読んで理解するのも良いですが、今日はキリスト教理解の助けになるように私の体験を書いて見ます。
特に現在は復活祭の前の四旬節なので大変お世話になった2人の神父さまのことをしみじみ思い出す季節です。その2人とは亡き 塚本金明神父さまとヨゼフ・ムニ神父さまのことです。
私ども夫婦は1971年に塚本神父様から洗礼を受けたのです。塚本神父さまは1954年から1976年までカトリック立川教会の初代主任司祭をされた方です。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の訪日に合わせて東京で開催された「大バチカン展」の責任者もした方でした。
ムニ神父さまは1975年から1993年までカトリック小金井教会の初代主任司祭をされた方で、私どもは1975年から1988年までの13年間大変お世話になった神父さまでした。
1番目の写真は府中のカトリック墓地にあるカトリック東京大司教区の神父様たちのお墓です。数十名の神父様たちの名前が刻んであります。塚本金明神父のところには1919年生まれ、1991年帰天と刻んであります。

2番目の写真はヨゼフ・ムニ神父さまのお墓です。1924年生まれ、1988年帰天です。

ムニ神父様はアメリカのある修道会に所属していたのですが日本では終生日本の司教区の主任司祭として四日市や東京で働いていたのです。
なお塚本金明神父さまとヨゼフ・ムニ神父さまについて検索して出て来た情報を 少し添付しておきます。
1)「カトリック教会で働いている神父(1)塚本金明神父の思い出」
http://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama/d/20101003
2)KOJI SHIWAのブログ、http://shiwakoji.wordpress.com/2012/12/page/3/
3)「遠い外国に眠る人々の墓」、http://blog.goo.ne.jp/yamansi-satoyama/d/20080424
4)「ムニ神父様を偲んで」:http://www4.cty-net.ne.jp/~johnmary/ribero217.htm

ムニ神父さまは四日市市で長く主任司祭をされていました。そこでのムニ神父様のご活躍はすばらしいものでした。
昭和34年9月27日に伊勢湾台風でありました。司祭館並びに御聖堂は滅茶苦茶にやられてしまったのです。しかしムニ神父さまはすぐに教会を再建したのです。
詳しいことは省略しますが、私はこの2人の神父さまの考え方や行動を知って欧米人に親近感を持ったのです。
欧米人の個人としての苦しみや悲しみが判ったのです。その後で西洋の文学作品を読むとキリスト教の影響を感じる作品も少なくないことに気がついたのです。絵画・彫刻などの美術、音楽などもキリスト教の影響を受けています。
文学作品によく謝肉祭や四旬節や復活祭(イースター)のことが出て来ますがそのような言葉から欧米人がどのような想いを抱くかが分かったのです。
そして話をトランプ氏のことにもどします。
私共が非常に親しみを感じているフランシスコ法王がトランプ氏をキリスト教徒ではないと言って大統領選挙に干渉したのです。ローマ法王は神ではありません。人間として間違いをするかも知れません。
私は政教分離の原則から考えるとフランシスコ法王が間違ったと書きました。そうしたらある読者の方から。「あなたは本当にカトリックなのですか?」という一行だけのコメントを頂きました。私は返答に困り返事ができません。
アメリカのカトリック信者もローマ法王の発言で悩んでいると直感出来ます。
ローマ法王の言葉にしたがってトランプ氏に投票しない信者が多いかも知れません。
もしそうなれば、キリスト教がアメリカの政治に影響を与えたことになります。
そんなことを考えている今日この頃です。さて挿絵がわりにもう3枚の鎌倉や森戸海岸の風景写真を追加いたします。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)





甲斐の国の冬山の風景写真

2016年02月24日 | 写真
唐の律令による政治体制が飛鳥時代、奈良時代にしだいに導入され最後に全国に地方行政区としての令制国が制定されました。
例えば東海道に所属する国を示せば下記のようになります。、
伊賀国 いが(伊州)
伊勢国 いせ(勢州)
志摩国 しま(志州) - 8世紀初めまでに伊勢国より分立。
尾張国 おわり/をはり(尾州)
三河国 みかわ/みかは(三州、参州)
遠江国 とおとうみ/とほたふみ(遠州)
駿河国 するが(駿州)
伊豆国 いず/いづ(豆州) - 680年に駿河国より分立。
甲斐国 かい/かひ(甲州)
相模国 さがみ(相州)
武蔵国 むさし(武州) - 771年、東山道から東海道に所属変更。
安房国 あわ/あは(房州、安州) - 718年に上総国より分立。741年に上総国に併合されるも757年再分立。
上総国 かずさ/かづさ(総州)
下総国 しもうさ/しもふさ(総州)
常陸国 ひたち(常州)。以上の15ケ国。

甲斐の国は現在の山梨県で、甲斐の国の国分寺は甲府盆地の東よりにあります。
私は甲斐の国の甲斐駒岳の麓に、小さな小屋を持っていて足繁く通ってきました。
甲斐の国はどちらも見ても山ばかりです。東に富士山、南に目を転ずると南アルプスの農鳥岳、間ノ岳、北岳の主峰連山があります。そして手前に鳳凰三山があり、その西の端には甲斐駒岳が聳えています。さらに目を西北に向けると八ヶ岳の連山が見えます。
一昨日の月曜日に、これらの山々と自分の小屋の近くで冬の林の写真を撮って来ましたのでお送りいたします。写真をお楽しみ頂けたら嬉しく存じます。

上の写真は南アルプスの農鳥岳、間ノ岳、北岳などの主峰連山の風景です。

上の写真は甲府盆地の東南の端に近い場所から見た八ヶ岳の遠景です。

上の写真は北杜市武川町の柳沢から見上げた甲斐駒岳です。

上の写真は自分の小さな山小屋の傍の淋しい森の風景です。

上の写真は小屋の近くの雑木林の光景です。冬の森はすっかり落葉して淋しいものです。
春のなるとこの林も芽ぶきはじめ、やがて新緑の美しい森になるのです。新緑の候が待遠しいですね。

自由平等のアメリカに差別主義の復活、そして日本への影響

2016年02月24日 | 日記・エッセイ・コラム
アメリカの大統領候補を選ぶ選挙戦で共和党の差別主義的なトランプ氏がトップの座にあります。対する民主党はクリントン女史がトップの座にあります。
私自身はトランプ氏は困った人だと思います。ですから是非、ヒラリー・クリントン氏に大統領になって貰いたいと願っています。
誰が大統領になっても、それに関係なく、最近、自由平等のアメリカに差別主義が復活しつつあるようです。
トランプ氏はメキシコ人の不法越境者を口汚く攻撃し、イスラム教徒を差別し入国を許可しないと言います。それを繰りかえす度にアメリカの高学歴でない階層の人々に眠っていた差別主義を刺激しています。差別をすることがアメリカでは非常識ではなくなっているようです。。
いやしくも大統領になろうとして共和党でトップの座にある候補者が何度もメキシコ人やイスラム教徒を差別する発言を繰り返しているのです。
その影響は甚大だと考えるのが自然ではないでしょうか?
その一方、トランプ氏はアメリカ国内にいる黒人は差別しないどころか雇用拡大などの政策で優遇しようとし黒人層の支持を広げているのです。
現在のアメリカでの差別は外国に対する差別で、国内の人種差別ではないようです。
外国を憎み差別する考えは一方のクリントン氏にも影響を与えます。中国や日本が外貨との交換率を自国の経済に有利にしてアメリカの富を奪っていると主張しているのです。
それはトランプ氏ほどすさまじい差別主義ではありませんが、アメリカの富を外国が奪っているという考えです。
アメリカ人はかつての理想主義を捨てアメリカ一国だけの繁栄を考えているのです。
アメリカが自由と平等の理想主義の故に、世界の国々の尊敬を集めていた時代がありました。それはアメリカの輝いていた時代だったのです。
黒人差別撤廃にかなり成功し、差別用語撤廃に成功したアメリカ社会は、世界の外国との国境の壁を高くしようとしているのです。
特に国内にいるイスラム教徒の監視強化や入国禁止の発言は世界中のイスラム教徒の反感をかいます。当然、中東の戦乱の諸勢力はアメリカへのテロ攻撃を強化するでしょう。
世界に平和がやって来るのが遠のくのです。
さてその一方で、アメリカにおける差別主義の復活は日本へどのような影響を与えているのでしょう?
今日は2つの影響だけを書きます。
その第一は日本の鎖国主義的傾向を強めることで、第二は日本の自主防衛力の強化です。
アメリカで現在横行している考え方はメキシコ経由の大量の不法入国者を徹底的に防止すべしとという考え方です。アメリカ国内にいるイスラム教徒の監視を強化し、イスラム教徒の入国審査を厳しくするという考え方です。
簡単に言えばアメリカと外国との壁を高くするという政策です。
日本にはもともと鎖国的な考えが強いので、その考えかたを勇気づけ助長さます。
日本は従来以上に移民の流入を厳しく禁止するようになるでしょう。
得るものは日本国内の平穏な生活です。失うものは外国文化に対する興味と深い理解です。
さて第二の影響は日本の軍備強化です。
トランプ氏は安保体制は日本だけに有利だから日本の防衛を日本自身がもっと努力すべしと公言しています。
一方のヒラリー氏は日米の経済交流は日本に有利で、アメリカに不利だと言って、それを是正すべしと公言しています。当然、日米安保の経済負担を見直すことも要求してくるに違いありません。中国が軍備強化してる情勢では日本も軍備強化をせざるを得ません。
どちらが大統領になっても日本にとっては厳しいことになりそうです。
何故か太平洋の波が高くなって来たようです。それを直感的に感じている人も多いのではないでしょうか。

今日の挿絵代わりの写真は今をさかりに咲いている梅の花の写真です。梅の咲いている期間は長いですね。桜はアッという間に散ってしまうことを想っています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)





こんなのは趣味とは言えませんか?Gooブログの皆様にお伺いいたします

2016年02月23日 | 日記・エッセイ・コラム
毎回、家内が熱中している姿を見て、これは彼女の趣味なのだと感心しています。しかし世の中の常識からすれば「趣味」という言い方は絶対に変だとも思っています。
それは甲斐駒岳の麓の林の中の小屋に行く度に家内が何をおいてもすぐにすることです。
昨日、撮って来た写真に従って順々にご説明いたします。

上の写真は北杜市の武川町を大武川と釜無川の合流地から撮った写真です。
右に聳えているのが甲斐駒岳です。真ん中は大武川で、右側から合流してくる釜無川が少しだけ写っています。川にかかっている長い橋は松本へ行く国道の甲州街道の橋です。
私の山林の中の小屋はこの甲斐駒岳の山麓の雑木林の中にあります。
小屋に着くと何をおいても一番先に家内がすることは庭の小川の落ち葉を熊手で掻きあげて川底が綺麗に見えるようにすることです。

上の写真がその様子です。この動作を1時間もしているのです。そして一方では「落ち葉焚き」の火が絶えないように枯れ木をつぎ足します。
私はつきあいかねますので、小屋の中で薪ストーブを燃やして、お湯を沸かし昼食の準備をゆっくりします。

上の写真が落ち葉を丁寧に掻き上げた後の川底の写真です。落ち葉で覆わて汚かった川底がすっかり綺麗になって砂がキラキラ輝いています。
そうです。このように綺麗な川底と落ち葉の無い川岸の風景が見えると楽しいのです。
長さ30メートルくらいの小川の岸と川底の落ち葉を取り除くことに熱中しているのです。
その姿を見ていると、「これは趣味としか言えない」と思います。
昼食の準備が出来たよと呼んでもなかなか小川から上がって来ません。

帰り道で1.5キロメートルくらい下流の様子に家内が異常な興味を示します。
車をわざわざ停めて写真を撮ります。

上の写真は支流の水も集めて水量が多くなった小川の様子です。話はそれますがこの写真のそばに俳優の常田さんの別荘があり昔遊びに行ったものです。

上の写真はこの地点の川底です。誰も落ち葉掻きもしないのに綺麗な川底になっています。
この辺は急流になっていて落ち葉が溜まらないのです。
「小川を綺麗に掃除する」、これが家内の趣味なのです。変な趣味ですね。
私はこの小川にまったく別の興味を持っていました。
この小屋を42年前に作った時は、電気・ガス・水道がありませんでした。
はじめは飲み水にしましたが、上流地帯には野獣が棲んでいて水を汚しているに違いないと気が付きヤカンで沸かして飲むようにしました。
その後、風呂小屋を建て、ポンプで小川の水を汲み上げて風呂水にしました。ところが肌が少しピリピリと痛いのです。風呂のお湯を透かしてよく見ると腐った落ち葉の破片が沢山混じっていたのです。しかしそれでも長い間風呂水として使用していました。
この小川のもう一つの楽しみはイワナや虹マスが時々遡ってくることです。
イワナは神経質で静かに小川に近づいて行かないとなかなか見ることが出来ません。
虹マスはどこかの養殖池から逃げてきたものらしく大きくて人に馴れています。近づいても逃げません。そんなイワナも虹マスも最近はすっかり見えなくなりました。猿の大群が棲むようになったことと関係があるのかも知れません。
話はそれましたが表題に戻ります。家内が小川の岸と川底の落ち葉を取り除くことを趣味と言えるでしょうか?まったくどちらでも良いようなつまらない問題提起です。
老境はこんなにも暇で楽しいのです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

見上げれば峩々たる雪山、足元には春告げる福寿草の花

2016年02月22日 | 写真
今日は長駆、往復300Kmのドライブで森の中の自分の小屋に行って来ました。
帰りに近所の木内正夫さんの山荘に寄って来ました。
その山荘から見上げれば峩々たる雪山が見え、地上には春告げる福寿草の花が枯葉の間に咲いていました。こんな標高の高い厳寒の森の中の木内山荘にも間違いなく春がやってくるのですね。山は甲斐駒岳です。









この最後の写真は左下には私の車が写っています。木内山荘はこの車から100mくらいの荒地を入ったところにある一軒家です。

東日本大震災の復旧を支援した世界の191ケ国、34地域を忘れない!

2016年02月22日 | 日記・エッセイ・コラム
人間は他人への恨みは忘れいが、他人から受けた恩は忘れると言います。
来月の11日で東日本大震災が起きてから丁度5年になります。
あの時、世界中の国々や地域から日本は大きな支援を受けました。直接、被害を受けなかった日本人もあまりの悲惨な津波の被害と福島原発の爆発に呆然とし、悲しみに打ちひしがれていました。そんな時に世界中から暖かい激励と救助の支援を受けたのです。
私自身も勇気づけられました。希望の光が見えて来ました。
被災地に来て復旧作業をするボランティアたちに頭が下がりました。この恩は絶対に忘れないと決心もしました。
もう5年にもなるのですね。
そこでインターネットを検索して東日本大震災で打ちひしがれた日本を支援してくれた世界の191ケ国、34地域のことを調べました。
あまりにも膨大な資料がありました。そこでそのほんの一部の抜粋を以下に示します。
(1)「東日本大震災に対する日本国外の対応」
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E5%A4%96%E3%81%AE%E5%AF%BE%E5%BF%9C )
ここでは、東日本大震災に対する日本国外の対応について記述してあります。
日本に対し、2011年5月2日の時点で、国連に加盟する191ヶ国の国、および幾つかの国や地域、約43の国際機関等からの支援の申し入れや見舞いの言葉があったのです。
そこで参議院では、4月15日に「東日本大震災に対する国際的支援に感謝する決議」が全会一致で可決しました。
例えば、中華人民共和国の温家宝首相は「中国政府を代表して日本政府と日本国民に対しお見舞いを申し上げる」という電報を菅直人総理に送るとともに、必要な援助を提供する意思があることを表明しました。
また、胡錦濤国家主席は「犠牲者の方々に深い哀悼の意を表し、一日も早い復興をお祈り致します」との電報を今上天皇に宛てに送ったのです。
中国地震局は3月12日夜、日本の被災者に、人道援助を提供するため国際救援隊15人を同月13日朝に派遣すると発表しました。
国営新華社通信は「四川大地震で日本から支援を受けた恩に報いたい」という論評記事を配信しました。
中国赤十字会は同日、日本赤十字社に100万元(約1260万円)を緊急援助し、必要に応じた人道援助をすることを決定しました。
一般市民の間でも支援の声は高まり、北京の大学生や会社員ら、有志の若者が仲間に義援金を呼び掛け、既に約5000元が集まったのです。同日午後、中国国際援助隊は生存者の捜索に必要な設備や救急医療物資など4トンの物資を携行し、羽田空港に到着します。
中国政府商務部は14日、毛布2000枚、テント900張、手提げ式応急灯200個などといった3000万元(約3億7500万円)相当の援助物資追加支援を決定し、初回分は14日、上海から空輸され、宮城県登米市に提供されたのです。第二陣は28日にミネラルウォーター6万本やゴム手袋325万組がそれぞれ茨城県、日本赤十字社に提供され、第三陣は31日にゴム手袋1万組、仮設トイレ60個、スニーカー2万5000足が提供されたのです。
さらに別枠で、3月16日、中国政府は日本政府の要請に応じてガソリンと軽油各1万トンを日本政府に対して提供することを決定、それぞれ4月2日、3日に日本に到着、被災地に送られました。
また新聞は「過去の遺恨による民族主義は天災や人道とは関係ない」とし、四川大地震の際に日本が援助したことを受け「民族の感情を超越した人道主義」と評し「必要なのは学ぶことと助け合うこと」と伝えたのです。
3月19日、東京電力は中国外務省を通じて中国の三一重工業集団有限公司に高さ62メートルから放水できるポンプ車の購入を打診すると、三一重工が無償での提供を申し出ます。
この巨大なポンプ車は1台約8500万円で、運搬にかかる費用を含めた約1億円を同社が提供し、24日に日本到着後、陸路で福島に向かい、31日より福島第一原子力発電所の原子炉冷却作業を開始します。
4月1日、中国政府はガソリン1万トン及びディーゼル油1万トンを緊急支援物資として被災地に提供しました。
そしてその後、温家宝首相は東北の被災地をつぶさに訪問し、直接、被災者を励ましたのです。
上記で中国の支援をご紹介したのは以前に韓国と台湾の支援を詳しくご紹介したので、その続きです。
ついでにタイの支援をご紹介いたします。
タイのプミポン国王夫妻は3月12日に、「地震と津波で甚大な被害が出たことを深く悲しんでいる。両陛下と全ての日本国民に心からの弔意を表す」と弔意を表する書簡を送って来ました。
アピシット・ウェーチャチーワ首相は、国民向けテレビ番組で「日本は長年にわたる開発のパートナーであり、重要な友好国」と述べ、支援する姿勢を明確にしたのです。
また、毛布や食料など救援物資のために2億バーツ相当の予算を組む予定だと明かします。
同月13日にはレスキュー隊員と捜索救助犬の派遣を決め、日本の大学を卒業した医師35人の派遣も検討します。
タイ政府は義援金の送付をすでに決め、国民からの援助物資の受付や義捐金を受け付ける銀行口座を設置します。
3月25日までに政府より500万バーツ、国王夫妻より500万バーツが日本赤十字社に寄付された他、支援物資としてワチラーロンコーン皇太子より毛布2万枚、パチャラキティヤパー王女より救助袋15,550セット、寝袋1000式、缶詰9000缶、タイ政府・国民から即席麺2万4000個、缶詰1万9200個、飲料水1万5000本、懐中電灯400個を贈って来ました。
タイ政府は5月9日にも日本語が話せる医療支援チームの派遣を予定しており、被災者、特に小児に対する感染症防御のための支援活動を予定していると発表したのです。
以上はアジアの2ケ国の中国とタイの例ですが、その他の世界各国の支援の状況は以下のように掲載されています。
(1)「東日本大震災に対するアジア諸国の対応 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/東日本大震災に対するアジア諸国の対応
... 東日本大震災に対する日本国外の対応 > 東日本大震災に対するアジア諸国の対応. 東日本大震災に対するアジア諸国の対応(ひがしにほんだいしんさいにたいするアジアしょこくのたいおう)では、東日本大震災に対するアジア諸国の対応について記述する。
‎東アジア - ‎東南アジア - ‎中央アジア - ‎西アジア
(2)「東日本大震災に対するヨーロッパ諸国の対応 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/東日本大震災に対するヨーロッパ諸国の対応
東日本大震災に対するヨーロッパ諸国の対応(ひがしにほんだいしんさいにたいするヨーロッパしょこくのたいおう)では、東日本大震災に対するヨーロッパ諸国の対応について記述する。 ..... トルコ:東日本大震災に対するアジア諸国の対応#西アジアを参照。
(3)「東日本大震災に対する北アメリカの対応 - Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/東日本大震災に対する北アメリカの対応
メジャーリーグベースボール (MLB) およびメジャーリーグベースボール選手会 (MLBPA) が併せて50万ドルを、日本の地震と津波の被害に対する義捐金として国際連合児童基金 (UNICEF) に寄付すると発表した。また、MLBの「Japan Relief」特設ページで寄付 ...
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これらの資料を見て、私は胸が熱くなります。
こんなに世界中の国々が日本を助けようと支援したのです。
日本は間違いなく国際社会の一員なのです。そして日本は世界中の国から大切に思われ愛されているのです。
有り難くて、有り難くて頭が自然に下がります。

我々も全ての外国を大切にし、愛いそうと思います。
この青い惑星の永遠の平和をお祈りいたします。


今日の挿絵代わりの写真は昨日撮って来た小金井公園の梅林の写真です。









「トランプ氏は労働者階級の本音を公言し大統領へなる?」

2016年02月21日 | 日記・エッセイ・コラム
アメリカの大統領選挙の様子をインターネットで調べていると日本の新聞には出ないアメリカ社会独特の事情が掲載された記事があります。
昨年の日本のマスコミはトランプ氏は年が明けて2月になれば人気は急落して消えて行くと書きたてていました。
しかし2月の下旬になっても彼の支持率は下がるどころか増加しているのです。
これはどうした訳でしょう?
今日は2つのことを示したいと思います。それはトランプ氏を支持している人々の階層と、もう一つは彼のスローガンと公約の具体的な内容です。
アメリカの中央で活躍する政治家は高学歴で教養もあり、各州の知事などの経験者が多いと言われています。彼らのことを「エスタブリッシュ」と呼び、政界の成功者です。
それの対極にあるのが学歴の低い労働者階級です。しかしそれなりの年収があり生活には困っていない階層です。これを「中間保守派層」などと呼ぶようです。
オバマ大統領は高学歴で教養もあるエスタブリッシュです。その階層がアメリカを指導して結果、アメリカが衰退し、ロシアや中国にしたい放題をされているのです。
そのように考えるのが「中間保守派層」です。トランプ氏の選挙スローガン、「アメリカを再び偉大に」はこの中間保守派の胸を打つのです。
この事情を昨年、明快に解説したBill Schneider氏の文章の抜粋を以下に示します。
(1)労働者階級と高学歴エリート層の対立だ;Bill Schneider著
(http://jp.reuters.com/article/column-us-presidential-election-trump-idJPKBN0TR0O120151208 )2015年 12月 8日

現在、米国の政治において、われわれが目にしているのは階級闘争だ。だがそれは、民主党指名候補のサンダース上院議員が恐らく理解しているような、労働者階級と1%の最富裕層の対立とは異なる。これは、労働者階級と高学歴エリート層の対立だ。実際のところ、世界で最も裕福な一人であるトランプ氏がその急先鋒に立っている。
トランプ氏を支持する人たちを特徴づけているのは、イデオロギーでもなければ、年齢でも性別でもない。それは教育だ。CNNによる最新世論調査によると、共和党を支持する大卒有権者の間では、トランプ氏の支持率はわずか18%で4位だった。一方、大学を出ていない有権者の間では同46%で、2位以下に大差をつけて首位に立っている。
米国では現在、裕福であればあるほど共和党に投票する可能性が高くなっている。一方、学歴が高いほど民主党を選ぶ可能性が高い。こうした傾向は前回の大統領選でも見られ、共和党候補で実業家のミット・ロムニー氏対高学歴なオバマ氏という対決だった。

トランプ氏は白人の労働者階級の支持を集めているが、同氏は彼らの経済的関心にではなく、価値観に訴えかけている。
トランプ氏は反オバマ路線を行く。2012年にはオバマ大統領が米国生まれではないとの主張を繰り返し、大統領の出生に関して疑義を唱えた最初の共和党候補だった。
トランプ氏の支持者にとって、オバマ大統領は最も鼻に付くインテリとして映る。
オバマ大統領とトランプ氏は異なる知性を象徴している。つまりそれは、学術とビジネスという2つの違った世界の知性である。米国民はどちらを称賛するだろうか。
米国では、富に対する怒りよりも教育に対する怒りの方が根強い。
特に、高学歴のエリート層がリベラルな文化的価値観を強く主張するようになってからはその傾向が強い。
トランプ氏ほど政治的中立性に欠けた人はいないだろう。
銃乱射事件の容疑者に関する疑惑について、一部の人は人種差別を懸念して通報することを怠ったと同氏は主張。「政治的な中立性を気にするあまり、われわれは自分たちがしていることをまったく分かっていない」と嘆いている。・・・・以下省略。

この解説は長文ですが全文を読むとトランプ氏を支持す人々が意外に多いのではないかと考えられるのです。
高学歴で教養のある中央政治家を一般大衆は嫌っているのです。アメリカが衰退して行くのはこの教養のあるリベラルなオバマ大統領のせいだと思っているのです。
これではトランプ氏の支持率はますます増加する恐れがあるのです。
それでは彼のスローガンと公約はどのようなものでしょうか?

(2)スローガンと公約
(http://theplatnews.com/p=318 )2015年12月10日
選挙スローガンは「アメリカを再び偉大に」です。アメリカ人なら拍手喝采したくなります。
そして公約は大きく5つ挙げています。
1、米中貿易の改革
中国の人民元切り下げを止めさせ、環境基準や労働基準を改善させる。また知的財産保護やハッキングに対して厳しく対処する。「中国はアメリカの雇用とカネをかすめ取っている」と言い放っている。
2、退役軍人省の改革
退役軍人省の首脳部を総入れ替えし、退役軍人の医療制度を変革する。具体的には、退役軍人の病院での待ち時間を減らせるように仕組みを変え、増加する女性退役軍人の医療充実のため、女性医療を専門とする医師の数も増やすつもりだ。またオバマケアは大失敗だとし、自由市場原理で動く医療保険計画を提案している。
3、税制の改革
年収2万5000ドル(約300万円)未満の人の所得税を免除する。法人税率を15%引き下げ、多国籍企業が海外に滞留した所得は税率10%で国内に還流させることができるようにする。最低賃金の引き上げには反対し、労働コストの低い海外に移転した製造業の雇用を米国に戻すべきだとしている。
4、武器の所有権利
銃規制強化に反対し、銃購入時の身元調査の範囲拡大にも反対している。また銃乱射事件を減らすために精神医療に投資すべきだとしている。
5、移民の改革
オバマ政権が大統領令で導入した移民制度改革を撤廃し、数百万人に上る不法移民を強制送還する。ムスリム系米国人のデータベースを強化し、モスクを監視すべき。米国とメキシコの間に「大きな壁」を建てる(トランプ氏は以前からメキシコ人を強姦犯などと罵倒している)。

以上の5つの公約を見ると彼は排外主義的な思想が強いことが分かります。
ですから仮にトランプ氏が大統領になった場合、他国との関係は大きく変わると思われます。
現在の欧米諸国ではテロや移民に仕事を奪われる恐れや不安が高まっています。
トランプ氏はこうした国民の不満を率直に代弁している存在なのです。
実際、白人中間層を中心にオバマ政権の難民・移民受入政策や対ISへの対応に不満が高まっています。この状況を一挙に解決すると言うのがトランプ氏なのです。
これが人気を集めている大きな理由の一つではないでしょうか?
トランプ氏は早晩、失速するのか、このまま独走を貫き大統領になるのでしょうか?米国人はどちらを選ぶのでしょう?日本へも大きな影響があるので心配です。
今日の挿絵代わりの写真はドロドロした政治世界をいっとき忘れて晴れ晴れした気分になるようにとヨットの風景写真をお送りいたします。先日三浦半島の葉山マリーナと佐島マリーナで撮りました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)









トランプ氏はキリスト教徒ではないと非難するフランシスコ法王

2016年02月20日 | 日記・エッセイ・コラム
アメリカ大統領の共和党の候補者としてトップの座にあるトランプ氏をローマ法王が批判したのです。それに対してトランプ氏は反論して、「宗教指導者が個人の信仰に疑問をなげかけるのは恥ずべきことだ」と反論したのです。
トランプ氏がメキシコからの不法移民を防ぐために国境に壁を作り、その費用はメキシコ政府が支払うべきだと何度も主張していたのです。
フランシスコさんはそれを批判します。「橋を作らず壁を作ることばかり考える人はキリスト教徒ではない!」と批判したのです。
そして続けて言ったのです。「神よ、トランプ氏は私を政治家と呼んだ。アリストテレスは人間を「政治的動物」だと定義した。少なくとも私は人間だ」と明言したのです。
この論争は非常に興味深い論争です。キリスト教の影響の深い欧米社会の政治と宗教の関係を浮き彫りにした実に面白い事件なのです。
誤解を避けるためにはじめに断って置きますが、私はトランプ氏を支持しません。はっきり言えば嫌いです。
そして私は毎週教会のミサに出席するカトリックてす。
ですからフランシスコさまが正しいと擁護したい心情です。
しかし、いろいろ公平に、そして客観的に考えました。
その結論は、この事件に関してはローマ法王が間違っていると思います。
理由は明快です。ローマ法王はアメリカの大統領選挙に介入すべきでないのです。
西洋社会が数々の苦しい試練を乗り越えて築き上げた「政治と宗教の分離の原則」をローマ法王が自ら崩すのはやっぱり間違いです。
このようにローマ法王をあからさまに間違いと言えるのは私が日本に住んでいるからです。日本人の多くは仏教と神道が好きです。そして日本のカトリック信者は狂信的でないのです。
そんな社会では自由に間違いは間違いと言う自由があるのです。
それにしてもトランプ氏の反論が凄いのです。
「イスラム国の最重要目標はバチカンだ。もしバチカンが攻撃されたら、法王はトランプが大統領に選ばれることだけを祈るだろう。私はキリスト教徒であることを誇りに思う。」
このような発言の後、トランプ氏は選挙戦が不利になることを避けるためにフランシスコ法王の素晴らしさを述べ、これ以上の論戦を止めたのです。
新聞は州ごとのカトリック信者の割合を書き出して、ローマ法王のトランプ批判の影響を推定しています。
しかしそれも大きな間違いなのかも知れません。
アメリカ人の多くのカトリックはメキシコからの多量の不法越境者が運転免許証を得て仕事についていることに反対していると考えられます。
アメリカではショッピングセンターの片隅で簡単に運転免許証を出しているのです。私も貰ったことがありますが、住所がはっきりしていて交通ルールを理解して、パラレルパーキングが出来れば、それだけで良いのです。国籍は関係ないのです。
運転免許証は身分証明書です。それがあればパートの仕事なら簡単に出来るのです。
アメリカの貧困層はメキシコからの多量の不法越境者を憎んでいると報道されています。その貧困層のカトリックの多くの人はトランプ氏へ投票するでしょう。
それはそれとして私はフランススコ法王が人間的なので好きです。今回の間違いにもかかわらずフランシスコ法王に忠誠を誓います。
そこで2年前に、フランシスコさまが韓国を訪問した時の写真を一番目の写真に示します。
2番目と3番目の写真は韓国訪問の前に南米を訪問した時の写真です。
そして4枚目の写真はやはり2年前に、積極的平和主義を主張している安倍総理がフランシスコ法王を訪問した時の写真です。「積極的平和主義」を法王に縷々説明し、安倍総理に協力してくれるようにお願いしました。でもこの時は「政教分離の原則」に従って法王は何も言いませんでした。







それにしても宗教と政治の分離は難しいものですね。アリストテレスも言ったように人間は政治的動物なのです。その同じ人間が宗教を信じているのです。政教分離は理想としては可能ですが実際にはなかなか難しいのですね。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

我が人生で し残した趣味(3)ヴァイオリン、登山、盆栽

2016年02月19日 | 日記・エッセイ・コラム
老境にいたり我が人生を振り返ると、恥多き人生だったとしみじみ思います。
才能の無いことを自覚したり、単に根気が続かなかったりして投げ出した趣味は幾つもあります。全く自分の不甲斐なさに呆れています。恥ずかしいです。
高校時代にクラシックギターを上手に弾く友人がいました。フルートを吹く友人もいました。ああ、なまの楽器の音は良いものだと感激し、自分もバイオリンを買い、音楽の先生の家に通いレッスンを受けました。
それは大学一年生の頃でした。もう鬼籍に入ってしまった叔父が昔バイオリンをしていたので家にホーマンの教則本がありました。
レッスンでは音楽の先生のピアノに合わせて、鈴木の教則本を一曲一曲と仕上げて行ったのです。そして第三巻まで進みました。
バイオリンでは片手の指先で弦を押さえ、一方の手で弓を引いて音を出します。
弦を押さえる手がサードポジションの位置に変える段階で立往生してしまったのです。
音楽の先生はピアノで伴奏をしながら声をかけて指導してくれます。
サードポジションの段階で自分が音感の無いことに気が付いたのです。それはビバルディのバイオリン協奏曲のほんの一小節でした。
音楽の先生はいろいろ励ましてくれましたが私はスッパリと止めてしまったのです。
登山のほうは大学院の1年生の時、北アルプスの中房温泉から登り、燕岳、大天井岳、槍ケ岳、南岳、大キレット、穂高岳と縦走し上高地に降りて来ました。
そしてその翌年に南アルプスの地蔵岳から薬師岳と縦走し、夜叉神峠におりてきました。芦安温泉に一泊し甲府に出ました。
その数年後に甲斐駒岳や八ヶ岳に登りました。しかし南アルプスを縦走した帰りの列車のなかで私は登山を趣味にすることを止めることにしたのです。2度の短い縦走があまりにも苦しかったのです。体力が登山には無さ過ぎたことを自覚したのです。
登山を趣味にすることはキッパリと止めて、山にハイキングに行くことに変えたのです。それは敗北でした。
盆栽の趣味は中年になってから始めました。
盆栽に植える木の種類はいろいろありますが、私は平らな鉢にクヌギの林を作った盆栽に挑戦しました。小さくて細いクヌギの木が10本くらい植えてあり、それは武蔵野の雑木林のように見えるのです。
ところが水のやりすぎで葉が茂り大きくなり過ぎて、とても武蔵野の雑木林どころではありません。伸びた枝を剪定しますが幹が太くなり過ぎてダメです。盆栽の本を買って勉強もしました。盆栽を何度も買って来ては水の量や剪定の仕方を変えてみましたが、何度やっても失敗です。美しい雑木林がすぐに汚い藪になってしまうのです。止めました。盆栽は根気と繊細な剪定技術が必要なのだと熟知して止めました。どちらも自分には欠落している才能なのです。
このように私は挫折して、ヴァイオリや登山や盆栽の趣味を止めてしまったのです。
恥ずかしい話ですが、これらの趣味を少しだけしたので、その後の人生が少しだけ豊かになったと思います。
例えばテレビにオーケストラの演奏があると第一バイオリンや第二バイオリンの弾き方をしげしげと見ます。地味なビオラの音色に魅了されます。そして弾いている人を尊敬します。そうすると交響楽が一段と深く楽しめるのです。
時々はテレビで冬山の登山の場面が出て来ます。登っている人の苦しさが分かるのです。登りきった人の感動がよく分かるのです。
盆栽展があちこちにあることに気がつきます。いろいろな盆栽を見て、古木のような根張りや幹の皺に感動します。その樹木に花が咲くのです。感銘を受けます。
ここで3枚の写真を示します。菊の花の盆栽と梅の花の盆栽です。





盆栽の魅力は花と幹の両方にあるのです。幹や枝の曲がり具合が長い年月の経過を感じさせるのです。悠久の時の流を暗示しているのです。しかもそんな老木にも花が咲いているのです。感激です。
こんなことを書くのは自分の根気の無さの負け惜しみのようです。しかし人生でいろいろな趣味に挑戦することはあながち無駄とは言えないと思います。
皆さまはどのような趣味を途中でやめられたでしょうか?それも又人生の一齣ですね。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

北朝鮮は習近平外交の切り札、それに振り回された朴槿恵大統領

2016年02月18日 | 日記・エッセイ・コラム
国際関係は実に複雑です。関係する国々の経済力や軍事力だけでなく国内政治の事情や国民感情によっても左右されるのが普通です。
昨年まで長い間、日韓関係の懸案だった慰安婦問題がウソのように消えてしまいました。日韓米の軍事同盟の邪魔になるのでアメリカが韓国と日本へ働きかけ一件落着したと言われています。
この一件落着の前に、韓国の朴槿恵大統領が北京の習近平国家主席を訪問し親密ぶりを見せました。
中国が伊藤博文を暗殺した安重根の記念室をハルピン駅に整備したのです。その上、上海にある朝鮮亡命政府の建物も整備したのです。日本が朝鮮を併合した時に、それに抵抗した李承晩たちが上海に逃れ亡命政府を作った時に使っていた建物です。
北京を訪れ習近平国家主席に大歓迎された朴槿恵大統領が遠路わざわざ上海まで行って朝鮮の亡命政府の建物を訪問し中国へ感謝の意を表したのです。
大げさに言えば韓国はすっかり中国に取り込まれてしまったのです。
この行動を黙認していたアメリカには中国が韓国の働きかけで北朝鮮の暴走を止めるかも知れないという思惑もあったとも言われています。
ところが朴槿恵大統領の北京訪問と上海訪問の後で北朝鮮は水爆実験と人工衛星の打ち上げをたて続けに行ったのです。
北朝鮮は中国の意見を一切無視して水爆実験と人工衛星の打ち上げを実行したのです。そして、北朝鮮の軍事力が韓国よりも優位にあると誇示したのです。
中国が北朝鮮に影響力が無いことが明らかになって怒ったのは朴槿恵大統領です。頼りにしていた習近平国家主席が何も出来なかったのです。
日本のマスコミによると、朴槿恵大統領は非常に感情的になり、中国を憎み始めたことになっています。
事の真偽は私には分かりませんが、ここで冷静に、そして客観的に中国と北朝鮮の関係を考えてみましょう。
北朝鮮と中国はお互いに大使館を設置していて常に外交交渉をしています。アメリカも日本も韓国も北朝鮮には大使館がありません。正式な外交ルートが無いのです。ですから北朝鮮へ何か意見を言うとすると中国に頼み伝えて貰います。勿論隠れた交渉ルートはあるでしょうがそれらはどうも無力のようです。
このような状況では中国は北朝鮮をアメリカ、日本、韓国との外交交渉に利用するのは当然です。なにせ北朝鮮と話が出来るのは中國だけなのです。北朝鮮は中国の外交の有力な切り札として使えるのです。
ですから北朝鮮が中国の言うことを聞かない不肖の末弟でも中国は絶対に手放しません。
中国と北朝鮮はともに共産党独裁の国です。欧米諸国には分からいようないろいろなルートで緊密につながっていると考えられます。
ですからこそ中国は北朝鮮への制裁措置に反対なのです。
私は1980年代に何度か遼寧省に行ったことがあります。そこは北朝鮮に近い中国の東北地方です。そこに朝鮮自治区が沢山あるのです。その自治区の多くは北朝鮮系だと思うのが自然ではないでしょうか。
日本に在住する在日の人々も韓国系と北朝鮮系と分かれているのです。
話は飛びますが私共がよく散歩した小平市の玉川上水の傍には立派な朝鮮大学校があり多くの大学生がスポーツに興じています。それを見る度に、ああ、日本は自由な民主国なのだという感慨をおぼえます。
話はそれましたが、今日主張したいことは、「中国の言うことを聞ない北朝鮮でも、中国は絶対に手放さない!」ということです。
それは中國にとってアメリカ、日本、韓国、そしてアシアン諸国との外交交渉のとき利用できる「切り札」なのです。
勿論、「切り札」としての有効度は問題の性質によって左右されることは当然です。しかし韓国にとっては常に有効な切り札ではないでしょうか。困った問題です。

今日の挿絵は記事の内容とは関係ありません。昨日行った多摩センター駅前の三越の花売り場で撮った花の写真3枚とその前の商店街の風景写真2枚です。商店街の色彩が幼児の遊園地のようなので吃驚して撮った写真です。商店街も時代によって変わっていくのですね。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)