日本には稲荷神社というものが実に数多くあります。赤い鳥居とその下に2匹のキツネが座っているのがお稲荷さんの特徴なのですぐに分かります。
お稲荷様の神様が祀ってあって、キツネはその神の使いです。お稲荷さんの一部にはキツネ自身が神として祀られているところもあります。
人々はキツネを神の使いとして信仰し、キツネに油揚げを供えたりします。
このような信仰は日本独特なもので朝鮮半島や中国大陸やシベリアには皆無です。
今回の客船の旅では、2日目に蒲郡港で船を下りて、観光バスに乗り換えて豊川稲荷を訪問しました。
驚いたことに豊川稲荷は曹洞宗の妙厳寺を囲んでいて、妙厳寺を守るために作られた神社なのです。ところが豊川稲荷の方が妙厳寺よりも有名になってしまい人々はお寺の本堂を拝まないで裏にある豊川稲荷神社の方へい急いで歩いて行きます。
仏教が好きな私にとってはその光景にショックを受けました。
そこで今日は日本の稲荷信仰について簡単に書いてみます。
まず三大稲荷の写真を見てみましょう。
1番目の写真か今回撮ってきた豊川稲荷の本殿の写真です。妙厳寺の左裏にあります。
2番目の写真は九州にある祐徳稲荷神社の門です。数年前に訪れた時、田園地帯に突如、豪華な赤い建物群が現れ、吃驚したものです。
3番目の写真は京都の伏見稲荷神社の赤い鳥居が並んだ参道の写真です。
さて稲荷信仰とはキツネを神の使いとして敬い、願い事を祈る信仰と言えます。
全国の稲荷神社は仏教系と神道系の2つに大別できます。
仏教系とは豊川稲荷の系統を汲むお稲荷さんです。祀ってある神が仏教系(ヒンズ-教)の神様なのです。
豊川稲荷の場合の神様は吒枳尼天(だきにてん)と言うインドの古代民間信仰に由来する仏教の女神です。
この吒枳尼天(だきにてん)は日本に入って来ると稲荷信仰と習合し、稲荷神と同一視されるようになったのです。妙厳寺では「吒枳尼真天」(だきにしんてん)と呼んでいます。
ですから豊川稲荷では手を打つ代わりに曹洞宗の陀羅尼経の一部を唱えます。その部分は本殿の両脇の柱に大きな金文字で書かれています。
さて一方神道系のお稲荷さんの祭り神を祐徳神社の場合に示すと以下のようになります。
倉稲魂大神、大宮売大神、猿田彦大神、 神令使命婦大神、 萬媛命 。
これが京都の伏見神社では次のようになります。
宇迦之御魂大神 (うかのみたまのおおかみ)、佐田彦大神 (さたひこのおおかみ)、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、田中大神(たなかのおおかみ)、四大神 (しのおおかみ)。
如何でしょうか?あまりにも神様の名前が多いので頭が痛くなりませんか?
しかし多くの神々を神道の神と総称してしまえば簡単です。
神道の神を祀ってあるお稲荷さんが神道系のお稲荷さんで、仏教の神が祀ってあれば仏教系のお稲荷さんと言えます。
さて豊川稲荷の神仏混淆ぶりを示します。
4番目の写真はお寺の鐘楼です。それがお稲荷さんと仲良く同じ境内にあるのです。
そしておキツネさんへ対する信仰も示してみます。
5番目の写真は曹洞宗の妙厳寺の裏にあるキツネ塚の写真です。
信者がお祈りして願いがかなうとお礼にキツネの石像を寄進するのです。数百のキツネが並んだ光景は異様です。
このキツネ塚の光景をお釈迦さまがご覧になったら、どのように思うでしょうか?
あまり長い記事になりましたので今日はここで一旦終りと致します。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
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豊川稲荷の情報;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%8A%E5%B7%9D%E7%A8%B2%E8%8D%B7
祐徳稲荷の情報;
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%90%E5%BE%B3%E7%A8%B2%E8%8D%B7%E7%A5%9E%E7%A4%BE
伏見稲荷の情報;
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8F%E8%A6%8B%E7%A8%B2%E8%8D%B7%E5%A4%A7%E7%A4%BE
お稲荷様の神様が祀ってあって、キツネはその神の使いです。お稲荷さんの一部にはキツネ自身が神として祀られているところもあります。
人々はキツネを神の使いとして信仰し、キツネに油揚げを供えたりします。
このような信仰は日本独特なもので朝鮮半島や中国大陸やシベリアには皆無です。
今回の客船の旅では、2日目に蒲郡港で船を下りて、観光バスに乗り換えて豊川稲荷を訪問しました。
驚いたことに豊川稲荷は曹洞宗の妙厳寺を囲んでいて、妙厳寺を守るために作られた神社なのです。ところが豊川稲荷の方が妙厳寺よりも有名になってしまい人々はお寺の本堂を拝まないで裏にある豊川稲荷神社の方へい急いで歩いて行きます。
仏教が好きな私にとってはその光景にショックを受けました。
そこで今日は日本の稲荷信仰について簡単に書いてみます。
まず三大稲荷の写真を見てみましょう。
1番目の写真か今回撮ってきた豊川稲荷の本殿の写真です。妙厳寺の左裏にあります。
2番目の写真は九州にある祐徳稲荷神社の門です。数年前に訪れた時、田園地帯に突如、豪華な赤い建物群が現れ、吃驚したものです。
3番目の写真は京都の伏見稲荷神社の赤い鳥居が並んだ参道の写真です。
さて稲荷信仰とはキツネを神の使いとして敬い、願い事を祈る信仰と言えます。
全国の稲荷神社は仏教系と神道系の2つに大別できます。
仏教系とは豊川稲荷の系統を汲むお稲荷さんです。祀ってある神が仏教系(ヒンズ-教)の神様なのです。
豊川稲荷の場合の神様は吒枳尼天(だきにてん)と言うインドの古代民間信仰に由来する仏教の女神です。
この吒枳尼天(だきにてん)は日本に入って来ると稲荷信仰と習合し、稲荷神と同一視されるようになったのです。妙厳寺では「吒枳尼真天」(だきにしんてん)と呼んでいます。
ですから豊川稲荷では手を打つ代わりに曹洞宗の陀羅尼経の一部を唱えます。その部分は本殿の両脇の柱に大きな金文字で書かれています。
さて一方神道系のお稲荷さんの祭り神を祐徳神社の場合に示すと以下のようになります。
倉稲魂大神、大宮売大神、猿田彦大神、 神令使命婦大神、 萬媛命 。
これが京都の伏見神社では次のようになります。
宇迦之御魂大神 (うかのみたまのおおかみ)、佐田彦大神 (さたひこのおおかみ)、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、田中大神(たなかのおおかみ)、四大神 (しのおおかみ)。
如何でしょうか?あまりにも神様の名前が多いので頭が痛くなりませんか?
しかし多くの神々を神道の神と総称してしまえば簡単です。
神道の神を祀ってあるお稲荷さんが神道系のお稲荷さんで、仏教の神が祀ってあれば仏教系のお稲荷さんと言えます。
さて豊川稲荷の神仏混淆ぶりを示します。
4番目の写真はお寺の鐘楼です。それがお稲荷さんと仲良く同じ境内にあるのです。
そしておキツネさんへ対する信仰も示してみます。
5番目の写真は曹洞宗の妙厳寺の裏にあるキツネ塚の写真です。
信者がお祈りして願いがかなうとお礼にキツネの石像を寄進するのです。数百のキツネが並んだ光景は異様です。
このキツネ塚の光景をお釈迦さまがご覧になったら、どのように思うでしょうか?
あまり長い記事になりましたので今日はここで一旦終りと致します。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
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豊川稲荷の情報;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%8A%E5%B7%9D%E7%A8%B2%E8%8D%B7
祐徳稲荷の情報;
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%90%E5%BE%B3%E7%A8%B2%E8%8D%B7%E7%A5%9E%E7%A4%BE
伏見稲荷の情報;
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8F%E8%A6%8B%E7%A8%B2%E8%8D%B7%E5%A4%A7%E7%A4%BE