猛暑も続いたが、連続降雨でその暑い夏も何時の間にか
終わり、秋がやってきた。
連日、その酷暑に耐え忍び、喘いでいたことも、遠い昔の
ように記憶の中から飛んでしまう。
季節を告げる代表選手、手入れの届かない土手に真っ赤な
彼岸花一際目立ち、存在感を示している。
『どんどん・どんどん とことん とことん』
あれ!!何処かのCMではないか
若宮神社から軽妙な太鼓の音が響いてくる
この音と共に秋の訪れを告げる、触れ太鼓の様である。
神社には提灯が飾りつけられ、早くなった夕暮れに、提灯の
明りが際立ち、祭りの雰囲気作りに一役かっている。
。
ステージではこの音を刻む囃子方を背後に、お面を被った
舞手が手を差し出し、愛嬌のある姿が目に映る。
家内安全・五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願って
神様に奉納する舞がしっかりと護られている
大人と子供が対になって単調であるが、独特の繰り返しの
振りで踊っている。舞も佳境に入ってくると、 舞手も笛も
太鼓も気持ちよいリズムに酔っている。
丁度、ぶどう狩りで来た孫娘達もも、この独特の雰囲気に
楽しんでいる。
射的、風船すくい、手塗りのせんべい、くじ引きなど、
この祭りならではの出店に目を輝かし楽しんでいる。
子供達もスマホなど情報端末に押し流される時代に、古色
蒼然たるお神楽が何か新鮮に見える。
スマホなど新しい物を追いかけ、浸食される時代に、忘れ
かけた古いものにも振り返ろう。
ステージでお面を被り、独特の振りにうち興じる小さい子
と大人とのやりとりに合わせ、ステージに近寄って、見上
げる子供たち。
『どんどん・どんどん とことん とことん』
心地よい響きが何時までも耳に残る