山口昭男さんは昭和30年生まれ。「秋草」の主宰。
句集「讀本」を読みました。
白菜としぼりしままの雑巾と
日常のささやかな出来事に言葉を寄せて詠んだ句。
私には詠めない句。良い句です。
こんな句も目に留まりました。
水面の雨粒まろし生身魂
スロー・モーションのような句。
すぐれた動態視力から生まれたのでししょう。
写生句のお手本のような句。
生身魂、という季語を取り合わせたことから、
人のいのち、水のいのちの危うさが感じられます。
一方、それとなく作者の気持ちを詠み込んだ句。
北風を頬へあてたるまま坐る
ふりかえる秋風のまた苦きとき
句集のタイトルとなった句。
じゃがいもの咲いて讀本文字大き
戦前の教科書を手にとって開いた時の印象でしょうか?
じゃがいもの花は、目立たない花。
取り合わせに、讀本の文字の大きさに
注目したところが良いですね。 遅足
句集「讀本」を読みました。
白菜としぼりしままの雑巾と
日常のささやかな出来事に言葉を寄せて詠んだ句。
私には詠めない句。良い句です。
こんな句も目に留まりました。
水面の雨粒まろし生身魂
スロー・モーションのような句。
すぐれた動態視力から生まれたのでししょう。
写生句のお手本のような句。
生身魂、という季語を取り合わせたことから、
人のいのち、水のいのちの危うさが感じられます。
一方、それとなく作者の気持ちを詠み込んだ句。
北風を頬へあてたるまま坐る
ふりかえる秋風のまた苦きとき
句集のタイトルとなった句。
じゃがいもの咲いて讀本文字大き
戦前の教科書を手にとって開いた時の印象でしょうか?
じゃがいもの花は、目立たない花。
取り合わせに、讀本の文字の大きさに
注目したところが良いですね。 遅足