年頭に、まるで慣わしのように浮かぶ一首があります。
・ 新しき年の始めの初春の 今日ふる雪の
いや頻け吉事(よごと)
万葉集4536首の掉尾を飾る有名な歌です。
何と大らかで、率直で、真摯で。新年にこそ
相応しいと思います。
作者は大伴家持。万葉集の編者ともいわれ、
432首が選ばれています。
家持は今でいう高級官僚、参議、中納言まで、
進みましたが、政争に巻き込まれた不運の人。
官を奪われ、没後には遺骸までもが、追罰される
というありさまでした。
集の最終近くに
・初春の初子(ね)の今日の玉箒 手に取るからに
揺らぐ玉の緒
という一首があり、目出たさを言いながら、忌み事の
すべてを掃いて捨てたい、家持のやるせなさを詠みと
る思いがします。
行く先の見えない今の日本。掃いて捨てたい事々が
山積で、呪力を持つ玉箒があったなら・・・。
・ 新しき年の始めの初春の 今日ふる雪の
いや頻け吉事(よごと)
万葉集4536首の掉尾を飾る有名な歌です。
何と大らかで、率直で、真摯で。新年にこそ
相応しいと思います。
作者は大伴家持。万葉集の編者ともいわれ、
432首が選ばれています。
家持は今でいう高級官僚、参議、中納言まで、
進みましたが、政争に巻き込まれた不運の人。
官を奪われ、没後には遺骸までもが、追罰される
というありさまでした。
集の最終近くに
・初春の初子(ね)の今日の玉箒 手に取るからに
揺らぐ玉の緒
という一首があり、目出たさを言いながら、忌み事の
すべてを掃いて捨てたい、家持のやるせなさを詠みと
る思いがします。
行く先の見えない今の日本。掃いて捨てたい事々が
山積で、呪力を持つ玉箒があったなら・・・。