575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鬼の嘆き   鳥野

2013年02月05日 | Weblog
2月3日は節分。「鬼は外」の掛け声とともに、
鬼が主役の夜でした。ところで、「鬼とは」。

京都府福知山市大江町の「日本の鬼の交流博物館」
を訪ねた日のことを思い出します。
そこには、鬼に関する資料が大集合。
伝説、民俗、芸能、絵画、鬼瓦・・・、あらゆる
鬼が集まっていました。

そしてそこは、鬼の悲哀の里。故なくして妖怪に、
非道者にと貶められたオニ。果ては騙し討ちにさ
れた酒呑童子の嘆きも聞こえてきます。

唯一、吉野山の金峰山寺は、豆に追われた鬼たち
を迎え入れる心暖かな寺。「福はうち、鬼もうち」
と唱えて、灯の宴を開いています。
鬼どもも、どんなにか安堵することでしょう。

 ・ 大江の里は人みな温し千年を鬼の悲哀と
   共に棲み来て

 ・ 酒呑童子の旨酒に酔う大江の夜 鬼よ訪
   い来よ連れ立ち行かな
  
 ・ 豆に追われし鬼ども集いて宴する金峰山
   寺の灯よ明くあれ
                 鳥野
   




コメント (1)
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