575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

記憶にあるあなたのような春の雪    えみ

2013年02月25日 | Weblog
とても面白い句ですね。
目の前に降っている春の雪。それは、記憶のなかにあるあなたのようです。
春の雪は、どこか不確実なものを感じて、と作者。

そう言われてみると、記憶というものも確実なようで、どこかアイマイ。
こうあって欲しいという気持ちにそって、微妙に修正されているかも。
春の雪に似ていますね。
こんな句を思い出しました。

春雪三日祭の如く過ぎにけり   石田波郷

ところで、この「あなた」は男性?女性?
句会では、女性と読む人、男性と読む人に分かれました。
文藝の読み方には、唯一の正解というものはないようです。
読み手の数だけの読み方があって、それが面白いと思います。
私は男性と思いました。

                       遅足



コメント
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