575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

枯野見       遅足

2014年01月04日 | Weblog
江戸時代には枯野見という風習があったそうです。
冬枯れの原っぱを見にゆくものです。
いまで言えば冬のハイキングでしょうか?
冬枯れの野原にも風情を求めた江戸時代の人達。
枯芒も朝に露が宿ることから露見草とも呼んでいたそうです。
(出典・自然保護536号)

歳時記のもととなる自然観は、この頃に育ったのかも。

  冬枯れの草玉駆ける風の音   立雄

冬枯れが進むとこんな風景になるのでしょうか。
冬枯れの荒々しい一面を風の音として捉えた句です。

黒澤明の映画「用心棒」を思い出しました。
三船敏郎主演のヒーローが現れると。
一陣の風が吹き、草玉が転がっていきます・・・

風にも息があり、時に激しく、時に鋭く細く。
様々な音が聞こえてくるようです。


コメント
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