575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

春に恋して   麗

2014年01月30日 | Weblog
先日今年初めて展覧会に行ってきました。
小牧市にあるメナード美術館です。私はこの美術館が大好きで年に何回か足を運ぶのですが今年最初の展覧会は
その名も「春に恋して」。まだまだ寒い日が続きますが
美術館の中は春が一足先にきていました。
びっくりしたのは普通美術館の壁は白いと思うのですがあえて何点かの絵のバックをピンク色や若草色にしていてそれだけでもう春が来たような明るさに包まれていました。
背景だけでなく一休みする椅子のテーブルもピンクの布で包まれていていつもの空間ではなく春らしい雰囲気でした。
「春」は「新春」や「人生の春」など、人間の営みのなかでなにかの始まりを意味したり、幸福感やハッピーな気分と結びついていますよね。
展示内容も季節の「春」や恋人たちの「春」をテーマにしたもの、お正月らしいモティーフや今年の干支である馬を描いたもの、さらに春の色であるピンクが印象的なものなどを所蔵作品から約60点集められていました。
中でも私の好きな岐阜県の付知出身の画家熊谷守一さんが描いた「蔵王」という山の絵はパステルカラーで遅い春の蔵王を描き実に清々しく春の訪れを感じることができました。また裸婦を描いた「上向きの裸」という作品は裸の女性がごろんと横になっているのですが女性が横たわる床のピンクが今回の「春に恋して」のパンフレットの色にもなっている濃いピンク色で春らしいのどかな雰囲気が伝わってきました。

このほか初公開のルノワールの「読書する女」。やはりその存在感は抜群でした。本に視線を落とした女性がルノワールらしい柔らかな表情で描かれています。とくに、ピンク色の頬とピンク色のブラウスがとても印象的で、彼女をかわいらしく演出しています。また、その横顔からは穏やかで幸せそうな様子が伝わってきます。
寒いとついつい出かけるのが億劫になりがちですが、メナード美術館の中はすっかり春色であふれていました。「春に恋して」
この展覧会は2月23日日曜日まで開催されています。
明るく穏やかな雰囲気で新年をスタートさせるにはぴったりの展覧会です。
小一時間作品を見て美術館をでますと、まだまだ冷たい風に身をすくませましたが
心なしか日脚も伸び
心が軽く温かくなっているのに気がつきました。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする