薄暗く狭い隣家との空間。
隠れるようにひっそりと咲いた白い花の情景が浮かびます。
ちなみに、数えてみたら八つ手の葉は8枚ではなくさまざま、と殿様。
八つ手には「ひそと」が似合いますね。
それは八つ手が陰樹で、日陰でも育つ植物だからです。
また葉には魔除けの力があるとされています。
難を避けるとされる南天と似たような植え方がされています。
冬に咲く白い花は虫媒花。昆虫の少ない時期に開花。
このため多くの昆虫を引き寄せる必要から甘い蜜を蓄えています。
集まってくる昆虫にはアブ、ミツバチ、ハエ、など。
日向より日蔭が澄みぬ花八つ手 馬場移公子
日暮まで蝿のまどろむ花八つ手 白岩三郎
新しく建つ家には八つ手や南天はありませんね。遅足