575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

あゆの季節だ        愚足

2007年06月10日 | Weblog
 先日岐阜板取川のあゆ梁の店から鮎料理の案内が来た。
 さて、物の本によれば、魚ヘンに占うと書いてアユと読ませるのは、昔戦況を占うのにこの魚を用いたからだと「日本書紀」にも記されているという。それほど古い魚で、「国魚」と言っても良いほどだ。
 ところが、鮎は日本の特産魚ではなく、台湾、朝鮮、中国南部の河川にも多く生息しているという。
 また、「鮎」と言う字を当てるのは日本独特で、中国では「鮎」は「鯰」を指すそうである。中国では鮎は「香魚」というそうである。確かに歳時記の鮎の項には「香魚」とも書いてある。
 いずれにしろ、鮎は俳人のお好みの魚である。

  鮎看るべく流聴くべく渓の石         尾崎紅葉
  鮎食べてかなしきまでに山の冷        秋山幹夫
  手掴みの香魚の素肌を嗅げとこそ       西村和子
  セラー服が帳場にかかり鮎の宿        井本農一
  草かげに沈めてありし鮎の籠         長谷川櫂
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1 コメント

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どの句も良い。が・・・ (遅足)
2007-06-10 09:47:36
手掴みの句は、なかなか色っぽいですね。
セーラー服は、いかにも男性の句。
そんな中で、長谷川さんの句は異色に感じられます。
まだ、こういう句が良いと思えなくて・・・・

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